
☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年10月3日):ポール・クレイグ・ロバーツ:米国の大学生がますます社会主義に傾倒している
国際※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。
回答者の約半数が、資本主義よりもキューバやソビエト社会主義連邦共和国の経済体制を好んでいる、という結果が出ている。https://www.rt.com/news/625069-us-college-students-socialism/
このような結果が出ている理由は、もはや米国教育界に自由がないという事実からだけではなく、大学の卒業生の雇用や出世によい見通しが持てていない事実からでもある。そしてそうなった結果は、米国の仕事を海外に移行したり、外国労働者に職業ビザとしてHI-Bビザ(特殊技能を有する職業に従事する人のためのビザ)を給付するといった、企業による近視眼的取り組みが招いたものだ。
私はウオール街や企業による近視眼的見方に対する批判を長年記述してきた。具体的には、ウオール街や企業は、事業が次の四半期で利益を出すかだけを気にしている状況が、米国経済を低迷させる主要な原因になっている、という点だ。
気の利かない米国のリベラル左派のせいで、もう何年も前に連邦議会は、重役の報酬が100万ドルを超えた場合、それが業務と関係がなければ、企業の事業経費と見なされないという法律を成立させた。この措置は利益を生む。その結果、今の重役の報酬は業務利益に基づくボーナスに依存することになってしまった。人件費削減が利益をあげる確実な手段なので、米国民の労働者が外国の労働者に取って代わられてしまった。
その結果、経済が低迷し、高付加価値で生産性の高い仕事は米国民に供給されなくなってしまった。最近の報告によれば、ボーイング社のソフトウエア関連の技術者は、時給9ドルの外国人が占めており、その時給はファーストフード産業の労働者の時給よりも低い、という。
米国経済の自滅について理解したいとお考えなら、拙著『自由放任主義の資本主義の失敗』をご一読いただきたい。アマゾンの書評も併せてお目通しください。
※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS http://tmmethod.blog.fc2.com/
の中の「ポール・クレイグ・ロバーツ:米国の大学生がますます社会主義に傾倒している」(2025年10月3日)
からの転載であることをお断りします。
また英文原稿はこちらです⇒US college students increasingly favoring socialism
筆者:ポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)
出典:自身ブログ 2025年9月23日https://www.paulcraigroberts.org/2025/09/23/us-college-students-increasingly-favoring-socialism/