
植草一秀【連載】知られざる真実/2025年10月 9日 (木) 三文芝居のオチは闇落ち
社会・経済「解党的出直し」とか「国民から再び信頼される自民党に」などと言うが、もとより国民の多くは自民党を信頼していない。
主権者である国民のための政治を実現する意思も意欲もまったく感じられない。
経済対策と言っても利権財政のオンパレード。
原発を推進する。
新興企業に補助金をばらまく。
自民党が認定する産業分野に補助金をばらまく。
こんな思惑しか広がっていない。
党首選で勝利するために麻生太郎氏の力を借りた。
その代償として麻生氏に隷従する。
麻生氏は昨年の党首選で勝ち馬に乗り損ない冷や飯を食わされたから、その意趣返しで今度は冷や飯を食わせた者に冷や飯を食わせることに全力を挙げる。
このレベルの政治しか行われていない。
野党が自公政治刷新の基本方針でまとまっていれば直ちに刷新政権が樹立される。
ところが、この事態を何よりも嫌う本尊が存在する。
日本の宗主国米国だ。
この本尊は刷新政権が樹立されることを「悪夢」と捉えている。
「悪夢の民主党政権」というのはこのこと。
しかし、民主党政権全体が悪夢だったのではない。
悪夢だったのは鳩山由紀夫内閣に限定される。
鳩山内閣は日本政治の根底からの刷新を目指した。
だから「悪夢」だった。
この鳩山内閣を破壊したのは民主党内に潜伏していた守旧勢力だ。
鳩山総理の普天間の県外・国外移設方針を潰した。
県外・国外移設を潰せば鳩山内閣が潰れる。
鳩山内閣を潰すために県外・国外移設方針を潰した。
直接関与したのは岡田克也、前原誠司、北澤俊美、平野博文などだ。
鳩山政権を潰して悪徳衆が政権を乗っ取った。
菅直人内閣と野田佳彦内閣は守旧勢力の傀儡政権だった。
だから、菅直人内閣と野田佳彦内閣は「悪夢」ではなかった。
本当の改革勢力が一つにまとまって政権を樹立すれば「悪夢」が再来する。
これを回避することを最優先課題として工作活動が進められてきた。
方法は「ゆ党育成」。
「ゆ党」代表が国民民主、維新、参政、保守。
改革勢力が一つにまとまらないように、対米隷属=守旧勢力の政治勢力が育成されてきた。
立民は結党当初は改革勢力を牽引する方向に進むかと思われたが2021年に転向した。
裏にCIA=米国の介入があったと考えられる。
それ以来、立民は急激な右旋回を演じた。
煮え切らない対応を続ける。
立民は守旧勢力と改革勢力に早く分かれた方がいい。
しかし、そうなると改革勢力が急成長する恐れがあるから、あいまい政党のなかに取り込んでいる。
この立民が野党結集を呼び掛けても迫力がない。
自公政権に加わりたい願望を隠し切れない国民民主は野党共闘を強く否定する。
早く自公の金権腐敗政治の仲間入りをしたいということだろう。
公明党も国土交通大臣を抱え続けて巨大利権を確保し続けている。
簡単には手放さないだろう。
かくして、自公プラス国民民主の金権腐敗政権が樹立される可能性が高い。
しかし、これでは何も変わらない。
大型利権事業だけが一気に推進される可能性も高まる。
日本の闇落ちが近づいている。
UIチャンネル第600回記念放送
「混迷する日本政治と活路その活路
https://x.gd/DafTc
をぜひご高覧賜りたい。
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第4214号
「電波統括者に電波を提供」
でご高読下さい。
月初のこの機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひお願いします。
『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、最重要政策争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著を上梓しました。
『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』
(ビジネス社)
ご高読、ならびにアマゾンレビュー、ぜひぜひ、お願いします。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。
※なお、この記事は下記からの転載であることをお断りします。
植草一秀の『知られざる真実』2025年10月 9日 (木)「三文芝居のオチは闇落ち」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/10/post-b0bb17.html
– – – – –– – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
スリーネーションズリサーチ株式会社
http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/03/post-317af8.html
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050