【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年10月17日 (金) 維新が金権腐敗か間もなく判明

植草一秀

見え透いた三文芝居が始まった。

自民と連立を組むのなら越えねばならないハードルがある。

「政治とカネ」ハードル。

萩生田光一氏の幹事長代行への起用。

企業献金規制強化へのゼロ回答。

公明はこれで連立離脱を決断した。

維新が自民との連立に参画するなら

「企業献金廃止」

が最低条件になる。

当然、幹事長代行人事は差し替え。

このハードルをクリアして連立を組むなら主権者国民は許す。

逆にこのハードルをクリアせずに連立に参画するなら維新は終焉だ。

完全なる金権腐敗連立。

しかし、驚きはない。

企業献金禁止に後ろ向きの姿勢を示してきたのは自民、国民、維新の三党なのだ。

企業献金禁止法制化に反対したのは自民。

自民が反対なら法制化はできないと言ったのが国民。

法制化されないことを確認した上で企業献金禁止を掲げたのが維新。

公明が「政治とカネ」問題への自民の取り組みは許されるものでないとして連立から離脱した。

このハードルを越えずに連立に参画することは「金権腐敗宣言」そのもの。

批判を回避するには「企業献金禁止」を自民に呑ませて連立に参画するしかない。

維新はどう行動するか。

吉村洋文氏は12項目の政策事項を並べて12番目に政治改革を掲げた。

その政治改革の一項目として企業献金廃止を示した。

問題の核心をぼかすための次元の低い戦術。

核心をぼかして企業献金禁止の確約を取らずに連立に参画する様子を示す。

代わりに出したのが議員定数削減。

はあっ!?という感じ。

無意味な提案を示すなら、せめて議員報酬引き下げを提示するべきだ。

日本の国会議員は税引前収入水準で年間5500万円も懐に入れる。

給与所得者の51%は年収400万円以下。

給与所得者の中央値は年収400万円で、議員がその10倍の報酬を得て国民目線の政策を検討できるわけがない。

日本の議員の報酬は国際比較しても突出して高い。

議員報酬をもろもろの手当てを含めて半分にすることを提言するならまだ分かる。

議員定数削減を掲げて自民とプロレス興行を行うということ。

自民は絶対呑めないと言う。

維新はこれがクリアできなければ連立に参画しないと言う。

最後に自民が妥協する。

とてつもない成果を上げたから連立に参画するとアピールする。

プロレス開始時点で最終場面が見える。

要するに維新も自民と同じ金権腐敗党なのだ。

維新は国民にも参画を呼び掛ける。

国民も金権腐敗党。

自民と維新と国民で「金権腐敗連立政権」と銘打って政権を樹立するべきだ。

参政党も参画するかも知れない。

日本の主権者国民はこの芝居の核心を絶対に見落としてはならない。

焦点はただ一つ。

「政治とカネ」。

企業献金禁止を臨時国会で法制化するか。

萩生田光一人事を差し替えるか。

これをクリアしない連立政権は「金権腐敗連立政権」である。

UIチャンネル第600回記念放送
「混迷する日本政治と活路その活路
https://x.gd/DafTc

をぜひご高覧賜りたい。

続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第4222号
「連立協議の見どころはただ一点」
でご高読下さい。

この機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひお願いします。

https://foomii.com/00050

『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、最重要政策争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著を上梓しました。

『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』
(ビジネス社)

https://x.gd/LM7XK

ご高読、ならびにアマゾンレビュー、ぜひぜひ、お願いします。

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

※なお、この記事は下記からの転載であることをお断りします。
植草一秀の『知られざる真実』2025年10月17日 (金)「維新が金権腐敗か間もなく判明」

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/10/post-434124.html

– – – – –– – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

スリーネーションズリサーチ株式会社
http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/03/post-317af8.html
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内

「独立言論フォーラム(ISF)ご支援のお願い」

植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

ご支援ください。

ISFは市民による独立メディアです。広告に頼らずにすべて市民からの寄付金によって運営されています。皆さまからのご支援をよろしくお願いします!

Most Popular

Recommend

Recommend Movie

columnist

執筆者

一覧へ