【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年10月18日 (土) 落ち目の自維金権腐敗連立

植草一秀

腐敗臭が立ち込める日本政治。

「政治とカネ」の腐敗臭が広がっている。

公明が腐敗臭に耐えかねて自民に申し入れをした。

自民は公明の指摘にゼロ回答。

公明は連立からの離脱を決断した。

日本の主権者が自公を過半数割れに追い込んだ最大の理由は「政治とカネ」。

主権者国民は「政治とカネ」の腐敗臭に耐えかねて自公を過半数割れに転落させた。

この選挙で主権者が厳しい審判を下したもう一つの対象が維新。

参院選での維新の比例代表得票は

2022年 785万票

2025年 438万票

に激減。

                比例代表選挙得票数

この維新が自民党にすり寄った。

自民にすり寄るには「政治とカネ」でのハードルを用意することが必須。

二つが必須事項

1.萩生田光一幹事長代行の人事差し替え

2.企業献金廃止

これが自民との連立参画への最低条件。

ところが、維新は二つとも条件に提示していない。

代わりに「議員定数削減」を提示したが驚くべき厚顔無恥だ。

議員定数は「政治とカネ」と何の関係もない。

衆院と参院の議員定数を削減して全議員を比例代表で選出する改革を断行するなら意味がある。

全議員を比例代表で選出すると死票が大幅に減る。

少数政党も得票に応じて正当な議席数を確保できる。

死票を減らし、国民の意思を正確に議席数に反映させるなら全議席を比例代表で選出することが適正だ。

逆に比例代表の議席数を減らすと何が起きるか。

少数政党が議席を減らす。

小選挙区では大政党しか当選者を出すことができない。

比例代表の議席数を減らすことは少数政党の議席を減らすことに他ならない。

いすれにせよ議員定数は「政治とカネ」と何の関係もない。

維新のブラックさを際立たせる提案だ。

議員定数削減の対象が比例代表議席であるなら邪(よこしま)な目的も明確だ。

少数政党排除を目論む。

昨年来の最大の問題は「政治とカネ」。

これを解決するには企業団体献金全面禁止を断行するしかない。

昨年10月総選挙で自民が大敗して自公が衆院過半数割れに転落。

理由は明白。

「政治とカネ」。

裏金事件が巨大事件に発展した。

1000万円ラインで線を引いても自民党議員の21名が該当する。

21名が刑事事件で立件される必要があった。

前代未聞の巨大事件。

「政治とカネ」問題での焦点は以下の二点だった。

第一は政治資金規正法第21条の2の2項削除。

第二は企業団体献金全面禁止。

第一の問題はようやくクリアされたが第二の問題が残る。

維新が「政治とカネ」問題を重視するなら自民への協力の条件に「企業団体献金禁止」を設定するのが当然。

ところが、維新はこれを条件とせずに自民への協力を示す。

ブラック維新による「金権腐敗宣言」に他ならない。

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「混迷する日本政治と活路その活路
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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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