【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年11月14日 (金) 追悼原中勝征元日本医師会会長

植草一秀

11月2日、都内で原中勝征元日本医師会会長を偲ぶ会が営まれた。

原中氏は本年7月11日に永眠された。

偲ぶ会の開催委員長は原中氏の子息で医療法人杏仁会大圃病院理事長の原中喜源氏。

喪主はご令室の原中瑠璃子氏で会の締めくくりにご挨拶をされた。

会では開催委員長の原中喜源氏が制作された原中氏の生涯を綴った動画が上映された。

BGMとして用いられた音楽もすべて喜源氏が作曲されたもの。

実直で穏やかな優しく家族思いの原中氏の足跡が心に響く素晴らしい動画が上映された。

原中氏は福島県双葉郡浪江町で生まれ育たれた。

美しい自然のなかでのびやかに生育されたが、その故郷の地は東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故により惨憺たる地に変貌してしまった。

原中氏は先端医療分野の研究にいそしみ、内外の研究機関で研究生活を送られた。

喜源氏が制作した動画では海外での研究生活時代の家族の模様がふんだんに紹介された。

原中氏は東京大学医学部助教授の地位にまで上り詰めたが健康問題があり教職を辞して臨床医に転じた。

多くの医療改革に精力的に取り組み2010年4月に第18代日本医師会会長に選出された。

折しも日本政治が激動した局面である。

2009年8月の総選挙で鳩山由紀夫内閣が誕生した。

原中氏は当時の民主党の小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏とも連携して日本の政治改革にも深く関与した。

原中氏は日本医師会会長を辞したのち氏の思想と哲学をひとつの著作にまとめて刊行された。

タイトルは『国民を幸せにする政治 医療現場からの訴え』(講談社)

https://x.gd/71Wdi

である。

原中氏は、政治は国民を幸せにすることを目指すものでなければならないと強く主張された。

私は2015年に「戦争と弱肉強食の政治」を「平和と共生の政治」に転換するための政治運動、市民運動として

「オールジャパン平和と共生」

をインターネット上の運動として立ち上げた。

そして、それをリアルな運動体に転換する際に原中氏と鳩山友紀夫元総理に最高顧問就任をお願いした。

鳩山元総理も原中氏も快諾くださった。

「オールジャパン平和と共生」はその後、愛称を「ガーベラの風」とした。

ガーベラの花は色とりどりでかわいらしく美しい。

多様性を尊重し誰もが参画できる運動にするために、柔らかなイメージの愛称をみなで話し合って採用した。

ガーベラの花言葉は「希望、前進、限りなき挑戦」である。

原中氏が

「政治にとって何よりも大切なことはまさに「平和と共生」だと思う」

としみじみと語られた姿がいまも心に焼き付いている。

その想いから私たちの運動を全面的に支援くださった。

私たちの地道な活動を全面的に支援くださった。

会を立ち上げてすぐ、鳩山元総理が代表を務める「友愛」の軽井沢の山荘で泊まり込みの合宿をした。

このときも原中氏は自ら車を運転して泊まり込みの合宿に参加下さった。

鳩山友紀夫氏が総理大臣に就任し、原中勝征氏が日本医師会会長に就任されていた時代があった。

この時代が長く続いたなら日本の姿はいまとはまったく異なるものになったと思われる。

偲ぶ会には鳩山元総理も出席されて熱い想いを込めた弔辞をおお話になられた。

原中氏は山田正彦元農林水産大臣などが中心になって組織されたTPP反対の全国運動にも全面的に参画された。

「いまだけ、金だけ、自分だけ」の「三だけ主義」がまん延する現在の日本。

これではみなが幸せになれる日本の未来は到来しない。

政治は政治家が私腹を肥やすために存在するのではなく、すべての国民が幸せになるために存在する。

その思いを現実の政治、行政、医療で実行しようとされた方々がいる。

時計の針を巻き戻し、その時代に戻すことを考えよう。

2009年から16年の時間が流れた。

だが、わずか16年前のことでもある。

原中氏に対する深い感謝の気持ちを表させていただくとともに原中勝征氏のご冥福を謹んでお祈り申し上げる。

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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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