「知られざる地政学」連載(118):28項目のウクライナ和平計画案をめぐる考察(下)
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哀れな欧州指導者の断末魔
欧州の政治指導者がまとめた和平計画代替案は最初、「テレグラフ」によって報道され、その後、「ロイター通信」も報じた。実は、二つを比較すると、複数の相違点があることに気づく(詳細を知りたい読者は「ストラナー」を参照)。ここでは、より新しいヴァージョンとみられるロイター版を先に紹介した表に収載しておいた。
この和平計画代替案を検討するなかで、和平計画そのものへの理解を深めたい。とくに、代替案で修正を求めている①領土、②兵員数、③ウクライナの安全保障の保証、④ロシアの凍結資産――という4点について詳しく検討してみよう。なお、23日のジュネーブでの会談で、米国が欧州和平計画代替案を知らなかったとしても、ウクライナは協議のなかで欧州の意向とすり合わせた要望をのべたとみられるから、和平計画代替案を分析すれば、ウクライナ側の考えが透けてみえてくる。そう、ウクライナと欧州はほぼ一体とみなしてもいい。ともに、「戦争継続派」なのである。
【領土】
Axios版の和平計画では、以下の4点が盛り込まれている。
• クリミア、ルハーンシク、ドネツクは、アメリカ合衆国を含む各国によって、事実上のロシア領として承認される。
• ヘルソンとザポリージャは接触線に沿って凍結される。これは接触線に沿った事実上の承認を意味する。
• ロシアは、五つの地域以外の自国が支配する合意済みのその他の領土を放棄する。
• ウクライナ軍は現在支配しているドネツク州の一部から撤退し、この撤退区域は中立的な非武装緩衝地帯とみなされ、ロシア連邦に属する領土として国際的に承認される。ロシア軍はこの非武装地帯に進入しない。
だが、ロイター版の欧州和平計画では、「ウクライナは、占領された主権領土を軍事手段によって回復しないことを約束する。領土交換に関する交渉は接触線から開始される」としか書かれていない。つまり、欧州は前線での戦争停止を提案するだけで、トランプ大統領の計画の中心点であるドンバスからのウクライナ軍の撤退と矛盾している。こんな中途半端な提案をロシアが受け入れるはずもない。つまり、欧州は相変わらず、ロシアが受け入れないような高いハードルを設けて、反対させて和平案を頓挫させて、結局、戦争を継続させようとしていることになる。まったく懲りない悪辣非道な面々ということを意味している。そのなかには、欧州諸国だけでなく、ウクライナも含まれている。
【兵員数】
Axios版の和平計画では、「ウクライナ軍の規模は60万人に制限される」と規定されている。これに対して、ロイター版の計画では、「平時におけるウクライナ軍の規模は80万人を上限とする」となっている。Axiosは、ウクライナの当局者によれば、ウクライナの軍隊は現在80万~85万人で、戦前は25万人程度だったという。これを信じるとすると、欧州はほとんど現状維持を主張していることになる。だが、先に言及したテレグラフ版の欧州和平計画には、そもそも制限そのものがなかった。
あまり意味があるとは思えない数字をあげて、欧州側はロシアを苛立たせようとしているようにみえてくる。
【ウクライナの安全保障の保証】
おそらくAxios版とロイター版の5項目にあるウクライナが「強固な」、「確固たる」安全保障を具体的にどのように保証されるかが問われている。この規定自体に問題があるのではなく、ウクライナの安全保障を具体的に保証する内容が重要な論点となりうる。
11月21日、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相、ウクライナのゼレンスキー大統領、英国のキア・スターマー首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が電話会談を行い、欧州諸国、EU、NATOに関するあらゆる合意は、欧州のパートナーの承認と同盟国間の合意を必要とすることで合意した。ゆえに、ロイター版では、15項目において、「米国、ウクライナ、ロシア、欧州諸国が参加する合同安全保障タスクフォースを設置し、本合意の全条項を推進・実施する」と規定されている。これは、Axios版の15項目「安全保障問題に関する米ロ合同作業部会を設置し、本合意の全規定の遵守を促進し確保する」と大きく異なっている。
とくに、メルツ首相は、1994年にロシア、アメリカ、ウクライナ、イギリスの間で調印されたブダペスト覚書によって、ウクライナが核兵器を廃絶する代わりに、ロシア、アメリカ、イギリスがウクライナの安全を保証したにもかかわらず、これが守られなかったことを気にしている。2014年のクリミア併合、2022年以降の全面侵攻によって、ロシアはこの約束を破ったと広く認識されており、安全保障の「保証」と「実効性」のギャップが問題になっているのだ。別言すると、国際法上の約束が、強制力や履行メカニズムを欠いている点をどのように克服するかが問われているのである。
米国は、NATOの集団防衛憲章第5条の規定と同様の安全保障を提供することを約束したとする報道がある。ロシアによるウクライナへの「重大かつ意図的で持続的な武力攻撃」は、「大西洋共同体の平和と安全を脅かす攻撃とみなされる」というのである。
RBCウクライナによると、ドリスコルがウクライナに持ち込んだ文書には、和平計画以外に「ウクライナの安全保障に関する枠組み合意」と題された追加文書があった。この枠組み合意は三つの項目で構成されている。第一は、ロシアがウクライナに対して再び武力攻撃を行った場合、米国大統領は「軍隊、情報・兵站支援、経済・外交的措置、その他適切と認められる措置」を講じることができると規定している。第二項では、NATO加盟国は、フランス、英国、ドイツ、ポーランド、フィンランドとともに、米国と協調して行動することを約束する。第三項では、この枠組み協定は10年間有効であり、延長が可能であるとのべられているという。
【ロシアの凍結資産】
フランス、イタリアなど、すでに財政が逼迫している欧州諸国は、本当は、ウクライナを支援するだけの十分な余裕はない。そこで、欧州諸国は、ロシアによるウクライナへの全面侵攻を理由にして凍結したロシア資産の活用によってウクライナ支援を補強しようとしてきた。すでに同資産が生み出す利子についてはウクライナ支援に投じされている。
それだけではない。いわゆる「賠償ローン」のような形で、事実上、没収に近い方式で、ロシア資産の元本部分も支援に活用しようとする動きが広がっている(詳しくは拙稿「カネのためにウクライナ戦争継続を求める欧州指導者たちが躍進させた「チェコのトランプ」」を参照)。
そこで、欧州和平計画では、14項目で、「ウクライナは完全に再建され、ロシアがウクライナへの損害を賠償するまで凍結されたままとなるロシアの国家資産を含む財政的補償を受ける」と規定されている。こうすれば、財政的補償を損害賠償の完了前に実施できるようになり、事実上、ロシア資産を没収するのと同じ効果をもつ。
だが、Axios版では、「凍結されたロシア資産1000億ドルが、米国主導によるウクライナ復興・投資計画に充てられる」とされ、「米国はこの事業から得られる利益の50%を受け取る」と規定されている。加えて、「欧州は1000億ドルを追加し、ウクライナの復興に使える投資額を増やす」一方、「凍結された欧州の資金は凍結解除される」と定められている。つまり、これでは、カネに苦しむ欧州の目論見はまったく実現できないことになる。
さらに、「凍結されたロシアの資金の残りは、特定の分野で共同プロジェクトを実施する米ロ別の投資ビークルに投資される」ともある。おそらく、Axios版の和平計画の策定に参画したクシュナーあたりが知恵を出したのだろう。
修正点
この原稿を書いている25日午後1時時点では、こうした欧州がまとめた和平計画代替案が最終的な和平計画にどこまで反映されるかどうかはわからない。報道ベースでは、FTは、「米国とウクライナが新たな19項目の和平案を起草したが、最大の決定事項は先送りした」と報じたほか、WPは、「11月24日までに、文書は28項目から19項目に削減されたと、議論について説明を受けていた当局者は語った」と伝えた。
修正点については、いくつかの報道がある。ブルームバーグは、「欧州当局者は、最新の草案がロシアの凍結資産約1000億ドルを米国主導の復興支援に充てる計画に言及しなくなった点について楽観的な見方を示した」と書き、和平計画案からロシアの凍結資産の活用に関する条項が削除されたとしている。前述したRBCウクライナによると、修正事項には、ウクライナ軍の兵力、ザポリージャ核発電所、捕虜交換と受刑者の返還の形式に関する問題が含まれている。一方、領土問題やウクライナのNATO非加盟を憲法に明記する条項については、代表団は「保留」することで合意したという。これらはゼレンスキー大統領とトランプ大統領レベルで協議・合意されるべき事項だというのである。両首脳の会談は今週または来週にも開催される可能性があるが、ジュネーブでの具体的な日程については合意に至らなかった。
「ウクライナの降伏」
先に紹介したファーガソンのいう「最善は善の敵である」という言葉は金言である。戦争を終結するためには、ヴァンスが指摘するように「ロシアとウクライナの両方に受け入れられる」条件が必要だ。それは、双方にとって「善」ではありえない。はっきり言えば、双方ともに譲歩が必要であり、その解決策は双方にとって「善」とはなりえいない。
それにもかかわらず、ウクライナも欧州も、領土不可侵とか民主主義擁護とかいう「善」を振りかざす一方で、ロシアの言いなりの「ウクライナの降伏」であるといった批判を浴びせかけて、結局、譲歩しようとしてこなかった。
しかし、これは「善」を装った「悪」そのものであると指摘しなければならない。ウクライナ問題を長く観察していると、ウクライナの超過激なナショナリスト、ゴリゴリのナショナリストはずっと、伝統的にロシアとのあらゆる妥協に反対し、勝利の終わりまで戦争をつづけることを支持しており、そのような妥協のほのめかしさえも裏切りや降伏だと呼んできたことがわかる。逆に言えば、ウクライナ事情についてほとんど何も知らないディレッタントが専門家面をして皮相な戯言を吐き、それをオールドメディアが大々的に報じて大多数の国民を騙してきたということになる。
たとえば、「反降伏派」たるナショナリストは、ミンスク合意の履行を「降伏」と称して潰した。2015年にルガンスク州とドネツク州(いわゆる「LDNR」)の非支配地域を、特別な地位をもってウクライナに再統合するというミンスク合意は、広範な権利(独自の「人民警察」、選出された政府機関、ロシア語など)を伴う自治権を有するものであったにもかかわらず、これがこれらの地域をウクライナから分離するものだといちゃもんをつけて、ゴリゴリのナショナリストは「降伏」と断じたのだ。ロシアに併合することでもなく、たとえ特別な権利であっても、ウクライナに返還することあったのに。⇒この文を削除当時のペトロ・ポロシェンコ大統領は、幾度かの躊躇の末、結局、ミンスク合意の政治的部分の実行を事実上放棄せざるをえなかったのである。
ゼレンスキーは、2019年の大統領選で、「戦争を終わらせるためなら、悪魔とも話をする」というスローガンを掲げて政権を握った。ミンスク合意の政治的部分、「シュタインマイヤー方式」などの実施が再び話題になった。しかし、再び「降伏」という言葉が大きな声で叫ばれるのだ。大統領就任後の10月6日の全国的な抗議行動によって、ゼレンスキーは、ミンスク合意の政治的側面を履行するつもりはないと表明して後退した。これが、その後ロシアが公に表明した侵攻開始の理由の一つとなるのである。
2022年4月から5月にかけて、ロシアとウクライナとの間での平和的解決案がイスタンブールでの会談に向けて準備され、大筋で合意に達したにもかかわらず、これも潰された。この案はウクライナの中立的地位と、ウクライナ軍の人員数に関する一定の制限を規定していた。その見返りとして、プーチンは2022年2月以降に占領したドネツク州とルガンスク州を除く全地域から、戦闘を行わずに軍を撤退させる用意があったのだ(ドンバスも特別な地位でウクライナに返還する用意があったという説もある)。現在、ボリス・ジョンソン首相(当時)が「戦争をつづける」と発言した訪問後に合意が破棄されたとよく言われているが、当時ウクライナでも「裏切り」の波が巻き起こったことはあまり語られない。それは「降伏」に関する声明、1991年の国境まで戦うよう求める声、ロシアによる賠償金の支払いなどの動きであった。こうして、イスタンブール合意は破棄されたのである。
2022年秋にも、「降伏」の掛け声で、停戦・和平が潰された。ウクライナはハリキウ州とヘルソン州で攻撃を成功させた。その後、戦線を休戦することで戦争を終わらせるチャンスがあった。厳しい状況に陥ったロシアは、その提案を受け入れる可能性があった。しかし、こうした話はすぐにキエフで「降伏」と非難された。
このとき、マーク・ミリー統合参謀本部議長(当時)は中間選挙後の11月9日、ニューヨークのエコノミック・クラブで講演した。「外交交渉の時期なのか、交渉のテーブルに着く前に他に何が必要なのか」と尋ねられた彼は、「まあ、何か交渉材料が必要だと思う。それが重要なことのひとつだ。だが、軍事的な勝利はおそらく本当の意味で、軍事的な手段では達成できないという相互認識も必要だと思う。ゆえに、他の手段に頼る必要がある」とのべた。同月16日の記者会見では、ミリーは再び交渉の機が熟したことを示唆したのである(詳しくは拙著『帝国主義アメリカの野望』54頁を参照)。
ウクライナ当局は、2025年2月に大統領執務室で起きた記憶に残るスキャンダルと、それにつづく米国によるウクライナへの軍事支援の停止まで、前線での戦争終結を「降伏」と呼んでいた。その後、ゼレンスキーは戦線の終結に合意し、現在ではこれがウクライナ政府の公式見解となっている。もはや「降伏」ではなく「勝利」と「公正な平和」と表現されている。しかし、戦線で主導権を握ったロシアはこれに同意せず、ウクライナ軍のドンバス地域からの完全撤退を含む、停戦のための追加条件を提示した。そして今、ようやく米国は概ねこれらの条件に合意し、28項目からなる新たな和平計画としてゼレンスキーに提示したことになる。
このようにみてくると、「降伏」の中身の変遷によって、ゴリゴリのナショナリストがウクライナを窮地に追い込んできたことがわかるだろう。その意味で、「ウクライナの降伏」という言葉自体を信じてはならないのである。
なお、ゴリゴリのナショナリストのなかに、ゼレンスキー政権の腐敗を追及するグループが存在する点に注意を払う必要がある。彼らは、あくまで戦争を継続しようとしているのであり、腐敗したゼレンスキー政権を統一政権に代えて、戦争をつづけようとしている。こんなグループが一定の力をもっていることがウクライナの今後を複雑にしているのだ。
ロシアの譲歩
本当はロシアも譲歩を強いられている。まず、もっとも大きな譲歩は停戦・和平案を締結することで、ウクライナのより広範な領土を手中に収める暴挙を断念することだ。Axios版の和平計画では、ハルキウ州、スームィ州、ドニプロペトロウシク州からの軍隊撤退を余儀なくされることになる。その意味で、この撤退をドネツク州の一部からウクライナ軍が撤退することと相殺するのは、双方にとって「合理的」な譲歩・妥協と言えなくはない。
第二の譲歩は、凍結資産から1000億ドルをウクライナの復興に充てることである。
第三の譲歩は、ウクライナの安全保障の保証にかかわる部分だろう。ただし、この部分はこの原稿の執筆段階では判然としないので、別の機会に論じたい。
ウクライナと欧州諸国の苦渋
25日までの情報では、ゼレンスキーは近く米国を訪問し、トランプと会談するらしい。すでに、米国は、ウクライナに和平協定の締結を迫るため、偵察および武器の供給を停止すると脅している、とロイター通信が情報筋を引用して報じている。もちろん、Axios版和平計画の一部が修正されるだろう。しかし、ウクライナ軍の一部領土からの撤退と、ロシアによる部分的撤退を相殺するといった基本的なスキームは変わらないのではないか。
欧州諸国にしても、米国から「コケにされている」現状がある以上、その主張の多くが受け入れられることはないだろう。なぜなら、「戦争継続派」であるウクライナや欧州諸国の主張そのものがトランプやヴァンスには決して認められないからである。
忘れてならないのは、欧州諸国が別の重要部門でも米国にコケにされている事実だ。第一に、欧州委員会は、デジタルサービス法(DSA)とデジタル市場法(DMA)の遵守を求める書簡を米国のハイテク大手に送りつづけているのだが、アップルとグーグルはここ数週間、DMAを厳しく批判している。さらに、昨年8月、米連邦取引委員会は、DSAの特定の規則がアメリカの法律、とくに表現の自由とアメリカ市民の安全保障に関する法律に抵触する可能性があると警告した。このため、EUはビビりまくっている。
第二に、人工知能(AI)法の延期の可能性が高まっている。欧州の画期的なAI法は2024年8月に施行されたが、完全実施の期限は2027年8月とされている。ただ、米国政府や米国のAI開発企業などの圧力、さらに、欧州の産業界の懸念の高まりなどから、早くも最初の見直しが2026年末に行われる可能性がある。最も重要な変更点は、「AIシステムのプロバイダーとユーザーが遵守するのに十分な時間を与える」ために、新規則違反に対する罰則の適用を2026年8月から2027年8月へと1年延期することである。
第三に、米国は、EU宇宙法に対して公式に反対を表明した。欧州の提案は、米国企業の事業範囲を制限することにより、その妨げとなるものであり、容認できないとしている。「現在のEU宇宙法の草案は、協定の精神に反している」と国務省は書き、欧州に対し、「協力に新たな障壁を設けるのではなく、米国政府および産業界との協力がより円滑に行えるようにする」よう求めている。
すでに指摘したように、欧州に敵対的なヴァンスが和平計画に絡んでいる以上、欧州はコケにされつづけるのではないか。
日本はカヤの外
ここまでの説明を読んでもらえば、日本政府がカヤの外に置かれていることに気づくだろう。和平計画には、ロシアを主要国会談であるG8に復活させる提案が含まれているのだが、日本政府に事前に相談はあったのだろうか。あるいは、ロシアの凍結された資産のうち、日本にある分について何か相談はあったのか。おそらく何もないのではないか。
そもそも、日本の国会議員のなかで、この問題について厳しく追及できる者がいるのか。まあ、100%いないだろう。そんな者がいれば、私に相談を求めても不思議ではないが、そんな兵はいない(仙谷由人が生きていれば相談に乗っていただろうが)。
私のように、新聞報道のレベルから学術文献のレベルまでの情報分析の訓練を受けてきた者からすると、いまの日本は絶望的な状況にある。オールドメディアが跋扈し、ディスインフォメーションを流布しているだけでなく、そのインチキを暴く能力をもった専門家がほとんどいない。つまり、「インテリジェンス」能力の欠如した状況にあるにもかかわらず、内閣情報調査室を格上げして国家情報局を設置するといったバカげたことを考えている。そもそも、そんな能力のある者がいないことになぜ気づけないのか。
どうか、私のこの記事や、最初に紹介した「ミンディッチ事件」の考察を熟読してほしい。この程度の分析ができなければ、インテリジェンスたりえないのだ。
国会議員はもっと勉強してほしい。似非専門家は失せろ。学生はオールドメディアに騙されないように、もっともっと勉強してほしい。そして、私の書くものくらいは必ず読んでほしい。オールドメディアは猛省しろ。そして、「人々が聞きたくないことを伝える権利」についてのジョージ・オーウェルの言葉を実践してほしい(この権利については、拙稿「ウクライナで恐ろしい「バス化」」の「ジョージ・オーウェルの箴言」を参照)。
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塩原俊彦
1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士。評論家。『帝国主義アメリカの野望』によって2024年度「岡倉天心記念賞」を受賞(ほかにも、『ウクライナ3.0』などの一連の作品が高く評価されている)。 【ウクライナ】 『ウクライナ戦争をどうみるか』(花伝社、2023)、『復讐としてのウクライナ戦争』(社会評論社、2022)『ウクライナ3.0』(同、2022)、『ウクライナ2.0』(同、2015)、『ウクライナ・ゲート』(同、2014) 【ロシア】 『プーチン3.0』(社会評論社、2022)、『プーチン露大統領とその仲間たち』(同、2016)、『プーチン2.0』(東洋書店、2012)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(岩波書店、2009)、『ネオ KGB 帝国:ロシアの闇に迫る』(東洋書店、2008)、『ロシア経済の真実』(東洋経済新報社、2005)、『現代ロシアの経済構造』(慶應義塾大学出版会、2004)、『ロシアの軍需産業』(岩波新書、2003)などがある。 【エネルギー】 『核なき世界論』(東洋書店、2010)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局、2007)などがある。 【権力】 『なぜ「官僚」は腐敗するのか』(潮出版社、2018)、『官僚の世界史:腐敗の構造』(社会評論社、2016)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた:官僚支配の民主主義』(ポプラ社、2016)、Anti-Corruption Policies(Maruzen Planet、2013)などがある。 【サイバー空間】 『サイバー空間における覇権争奪:個人・国家・産業・法規制のゆくえ』(社会評論社、2019)がある。 【地政学】 『知られざる地政学』〈上下巻〉(社会評論社、2023)『帝国主義アメリカの野望:リベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ』(社会評論社、2024)、『ネオ・トランプ革命の野望:「騙す人」を炙り出す「壊す人」』(発行:南東舎、発売:柘植書房新社、2025)がある。 『ネオ・トランプ革命の野望:「騙す人」を炙り出す「壊す人」』(発行:南東舎、発売:柘植書房新社、2025)


















