植草一秀【連載】知られざる真実/2025年11月27日 (木) 同じ穴のムジナの党首討論
社会・経済民主党政権を乗っ取ったのが悪徳十人衆。
渡部恒三、藤井裕久、仙谷由人、菅直人、野田佳彦、岡田克也、前原誠司、枝野幸男、安住淳、玄葉光一郎の各氏。
鳩山由紀夫内閣は日本政治を
米国による支配、官僚による支配、大資本による支配
から脱却させようとした。
ところが、米・官・業支配構造を維持しようとする勢力が民主党内に潜伏していた。
この勢力が鳩山内閣を破壊して権力を強奪した。
鳩山総理は普天間の県外・国外移設を目指したが、悪徳10人衆は米国と連携してこれを葬った。
ウィキリークスが悪徳10人衆と米国要人との極秘会談の内容を暴露して悪事が白日の下に晒された。
日中関係悪化の契機は2010年9月7日の尖閣海域中国漁船衝突事件。
この事件を企画、立案、脚本、演出、主演したのは前原誠司氏だ。
日中間に存在した尖閣領有権問題「棚上げ合意」と日本政府が一方的に破棄して尖閣海域の中国漁船への対応を「日中漁業協定基準」から「国内法基準」に変更。
このことによって事件を創作した。
2010年11月の沖縄県知事選で伊波洋一候補を勝利させないことも目的の一つだった。
日中関係悪化を加速させたのが野田佳彦氏による尖閣国有化。
すべては、米国の指令の下で東アジアの緊張を創作する工作の一環。
米国は日本の軍事費を増大させて利益を得ることを目論む。
あわよくば東アジアで戦争を創作して日本に犠牲を払わせて米国が巨大な利益を獲得することを目論む。
米国に隷従するのが「悪徳十人衆」の本質だ。
11月27日に党首討論が実施されたが対米隷属の高市首相と野田代表の討論では何の意味もない。
野田氏自身が米国の命令に基づいて日中関係悪化の工作を実行してきた張本人なのだ。
高市氏は11月7日の衆院予算委員会質疑で台湾有事に関して
「戦艦を使って、武力の行使をともなうものであれば、どう考えても存立危機事態になり得るケースである」
と述べた。
この発言では、台湾有事に際して米軍が来援してという前提条件の提示が省かれている。
1.台湾で台湾と中国との間での武力衝突が発生した場合に米軍が介入するかどうかは不確定。
2.仮に米軍が介入したとして、その際に日本の「存立危機事態」に該当するかどうかは不確定。
であるにもかかわらず、高市首相は
「戦艦を使って、武力の行使をともなうものであれば、どう考えても存立危機事態になり得る」
と述べた。
この発言では、台湾で台湾と中国との武力衝突があり、台湾海峡が封鎖されれば日本の「存立危機事態」になると述べたと受け取られる。
日本は中国との国交正常化に際して、「一つの中国」を承認し、「台湾の中国帰属」を論理的に認めた。
「台湾の中国帰属」について日本政府は、
「中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」
としたが、これを論理的に解釈すると日本政府は「台湾の中国帰属」を認めたことになる。
また、日中共同声明、日中平和友好条約において、日本政府は
「相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し及び武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認」
した。
したがって、「戦艦を使って、武力の行使をともなうものであれば、どう考えても存立危機事態になり得る」との高市発言は完全な誤り、暴言である。
「集団的自衛権行使」はこの場合、中国への宣戦布告に等しい意味を持つ。
したがって、高市首相は発言を撤回する必要がある。
高市首相が「逃げの一手」でしどろもどろ答弁しかできなかったのに、論点を明確にして毅然と発言撤回を求めない党首討論は立憲民主が「同じ穴のムジナ」であることを明らかにするものだ。
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植草一秀
植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050


















