【櫻井ジャーナル】2025.12.28XML :ロシア軍の進撃が速まり、NATO軍の将校が逃げ遅れていると伝えられている
国際政治ロシア軍はミルノグラードで5000キログラム爆弾FAB-5000を数発投下、ウクライナ兵と外国人傭兵が拠点にしていた市街地を消滅させたと言われているが、フリャイポリでも同型の爆弾が投下されたようだ。
ウクライナ、ドネツク、ルガンスク、ロシアは2014年9月と15年2月に停戦で合意している。いわゆるミンスク1とミンスク2だ。この合意をキエフのクーデター政権は守らず、NATOはキエフに兵器を供与、現役の兵士だけでなく青少年に対する軍事訓練を実施、戦力を増強した。
ミンスク1とミンスク2が戦力回復のための時間稼ぎだったことはアンゲラ・メルケル元独首相やフランソワ・オランド元仏大統領が認めている。今回、ロシアが停戦に応じないのはこうした経緯があるからだ。西側が要求する「停戦」とは、戦況を変えるための時間稼ぎに過ぎないとロシアは認識している。
その一方、停戦期間中にNATOはドンバス(ドネツクとルガンスク)の周辺に要塞線を建設した。その核になる巨大な地下要塞がマリウポリ、マリーインカ、アブディフカ、ソレダルに作られたが、2024年2月にアブディフカが陥落して巨大地下要塞はなくなった。
しかし、それ以外にも25メートル程度の深さの場所に少なからぬ地下バンカーがNATO軍の技術者によって建設されていた。そのバンカーにはウクライナ軍だけでなく、NATO軍の将校がいたが、ここにきてロシア軍はそうした地下バンカーを容赦なく破壊、要塞線は壊滅状態のようだ。フリャイポリにはイギリスの軍事顧問団がいたという。
ロシアの兵器を製造する能力は西側の数倍だと言われ、ミサイル、ドローン、砲弾の数はロシアがウクライナ/NATOを圧倒している。しかもロシアの地上部隊がいるウクライナの東部や南部はロシア語を話し、ロシア文化の中で生きている人が全体の約7割と言われ、行政区分ではウクライナとされていたが、実態はロシアだった。つまり、ロシア軍はホームで戦っているという強みがある。そうしたこととも関係するが、兵站線の長さはロシア軍が圧倒的に短い。ここにきてロシア軍の進撃スピードは速まり、ウクライナ/NATO軍が撤退できない事態も生じている。
イギリスの軍や情報機関を中心にドイツやフランスもロシアと戦っているが、ロシア軍の勝利は決定的。アメリカのドナルド・トランプ政権がウクライナでの戦闘終結を急いでいる理由はそこにある。時間はロシアに味方するからだ。
それに対し、ロシアの天然資源や穀倉地帯の利権獲得を当て込んで資金を投入した西側の人びとは窮地に陥っている。ウクライナに対して支援の名目で供給する資金を回収しても足りないだろう。これまで西側ではウクライナが勝利すると宣伝してきたが、現実との乖離が大きくなりすぎているため、アメリカはヨーロッパに対し、そのギャップを埋めるように命じたとも伝えられている。
【Sakurai’s Substack】
※なお、本稿は「櫻井ジャーナル」https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/のテーマは「ロシア軍の進撃が速まり、NATO軍の将校が逃げ遅れていると伝えられている 」2025.12.27XML)
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