ロバート・ケネディ・ジュニア著『“アメリカの国医”・アンソニー・ファウチの真相ービル・ゲイツ~大手製薬会社~民主主義と公衆衛生に対する地球規模の戦争』
映画・書籍の紹介・批評本書は、本年12月に政府職を退任する予定で、7代の米国大統領に仕えたアメリカ感染症対策の「顔」・国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長アンソニー・ファウチという一人物に焦点を当てて、インターネット業界の超富裕家・ビル・ゲイツとの関わり触れつつ、膨大な資料を収集して、著者の主張が展開されている。前書き27ページ、本文450ページの大著であり、数点の要約書も刊行されている。
最後に、巨大な偽善が支配しているがごときアメリカ政治であるが、本書の内容の奥に、国籍と歴史を超えて、アメリカ人なる心の勇敢さと深い信頼に気付かされることも確かである。
いまだ大手メディアやお茶の間テレビで国際問題の専門家と称するコメンテーターの解説情報を鵜呑みにしている人々、SNSの情報に感情的に左右されている人々に読んでほしい書である。もちろん、その後、様々な批判をすることは結構である。
再度、強調したい。コロナ禍は、そのウイルスの発生源と発生過程の解明も不明のままであり、病理学的問題を超えた、アメリカ政治の暗部に関わり、米中関係にも深く関わっているから、日本の安全保障にも縁起的に関わっていることは当然である。
本年11月には、同著者の「武漢隠蔽工作(The Wuhan Cover-Up: How US Health Officials Conspired with the Chinese Military to Hide the Origins of COVID-19)」が発売予定だ。そうすれば米中対立の問題の深層が一枚一枚と剥がされて次第に露呈されてゆくだろう。親米・反中で無邪気に安心している状況ではない。
日本国の安全保障と日本国民の安心の生活に資するためにも、本書の要約または第12章だけでも、その邦訳が刊行されることを切に望む次第だ。
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武蔵野大学客員教授、東京仏教学院講師、光輪寺住職。