メールマガジン第54号:日中国交正常化50年ー日中友好に尽力した先人たちに思いを馳せようー
ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会メルマガ琉球・沖縄通信今週の南西諸島軍事強化トピック
(2022年8月29~9月4日)
◇長射程ミサイル量産へ 防衛省、県内配備も想定(沖縄タイムス 2022.9.1)
◇「極超音速兵器」に対処 浜田防衛相「反撃能力も選択肢」(琉球新報 2022.8.30)
◇反撃念頭 ミサイル量産 防衛費 過去最大5兆5947億円(沖縄タイムス 2022.9.1)
◇防衛省 最大の5.6兆円(沖縄タイムス 2022.9.1)
◇社説 南西諸島で実戦想定 戦争準備やめ平和構築を(琉球新報 2022.8.30)
◇閣僚に聞く 浜田靖一防衛相 防衛装備輸出は推進不可欠(琉球新報 2022.8.30)
◇対戦車訓練公開 熊本 陸自と米陸軍(沖縄タイムス 2022.8.29)
◇日米が共同て対戦車弾訓練「ジャペリン」射撃も(琉球新報 2022.8.29)
台湾有事を想定する南西諸島の軍備強化が加速する。防衛省は「過去最大の5.6兆円」を概算要求。中国にも届く「長射程ミサイル量産」、中国のミサイル兵器の高度化に対抗し、浜田防衛相は「反撃能力も選択肢」とし、防衛省は迎撃不能な極超音速ミサイルの開発に踏み込む。産経新聞(9月1日)は「長射程ミサイル1500発以上整備」と報じた。南西諸島がミサイル列島化し、中国とのミサイル戦争に陥る懸念が高まるばかりだ。
軍備の強化とともに日米訓練も激化している。8月28日、熊本の共同訓練では米陸軍が対戦車ミサイル「ジャベリン」、陸自も同種の武器で実射訓練を実施した。「ジャベリン」は米軍が供与しウクライナの戦場映像で目にする。
31日は奄美で陸自、米陸軍が共同訓練を行い、ウクライナにも供与する高機動ロケット砲システム「ハイマース」が米本土から初めて持ち込まれた。両訓練は「離島防衛」を名目に対戦車の地上戦、奄美では、宮古、石垣、沖縄本島うるま市に配備される陸自12式地対艦ミサイルも連動し「離島へ侵攻する敵艦を阻止する対艦戦闘」(産経新聞)の訓練を繰り広げた。まさに実戦さながらだ。
南西諸島の島々の「離島防衛」、奪われた島を奪い返す「離島奪還」を名目に日米が実戦訓練を重ねている。「防衛、抑止」と称する軍備増強は、射程1000キロ超の中国本土攻撃能力の保有を伴って中国のミサイル強化を呼び込むことにならないか。
琉球新報社説(8月30日)は「抑止力が戦争準備と同義になっているのではないか。抑止力と引き替えに南西諸島は標的となり、戦場になる危険を背負わされるのか」と強く批判した。同社説は浜田防衛相が「台湾有事の際に沖縄県民の島外への避難が必要になった場合、自衛隊の航空機や船舶で輸送する」としたとする発言を取り上げ、「県民は避難や救助が必要になる事態を望まない。政府は平和構築にこそ取り組むべきだ」と主張した。
敵味方のミサイルが飛び交う戦場下で、住民の安全な避難をなし得るはずがない。そもそも小さな島にミサイルを配備すること自体、非人道的だ。ウクライナのように地続きで他国に逃げる術はない。南西諸島の「日米共同作戦計画」報道(共同通信)で自衛隊幹部は「自衛隊は米軍支援を最優先する。住民を避難させる余裕はまったくない」と吐露していた。日米の南西諸島「共同作戦」は住民の犠牲を前提とする非人道作戦にほかならない。
「自衛隊の航空機や船舶で輸送」の甘言にだまされるわけにはいかない。
◇災害訓練不実施 市民団体が要請 宮古 米軍参加で知事に(沖縄タイムス 2022.9.4)
専門家は「有事下で離島住民の避難は不可能」と指摘している。住民全員の避難のため宮古島市で必要な航空機数を381機と試算、石垣市は一日45機運航しても「9.67」日を要するとの報道があった。400機近くの飛行機が必要で、10日もかかるというのだ。有事となれば空港が真っ先にやられるという指摘もある。有事下の避難は非現実的だ。
「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」は在日米軍が参加する災害訓練を実施しないよう求める文書を玉城デニー知事に郵送した。玉城知事が神奈川県知事との会談で前向きな姿勢を示したとされる報道を受け、抗議表明を込めた「災害訓練不実施要請」である。
代表らは「自衛隊だけでなく米軍まで参加する『災害対応訓練』は実質『軍事訓練』であり、東アジアの状況を鑑みると『戦争訓練』と化すことは明白」と悲痛な叫び声を上げた。宮古島には陸自ミサイル基地が建設されミサイル弾薬も強行搬入された。ミサイル戦争に恐怖を募らせる住民の止むにやまれぬ思いが伝わる。
ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会も先に、玉城知事に宛てた同様の文書を県副知事に出した。(⇒映像がご覧になれます。http://nomore-okinawasen.org/2500/)不可能な避難訓練の中止、ミサイル基地建設に反対するよう強く求めたが、明確な反対表明を引き出せていない。県、市町村には行政としての立場もあろう。しかし「住民の命を守る」ことが県知事、行政の最大の責務だ。知事には毅然とした対応を求め続けたい。
8月29日(月)http://nomore-okinawasen.org/2584/
◆対戦車訓練公開 熊本 陸自と米陸軍(沖縄タイムス 2022.8.29)
◆日米が共同て対戦車弾訓練「ジャペリン」射撃も(琉球新報 2022.8.29)
◆米軍艦、台湾海峡通過 ペロシ議長の訪問後初(沖縄タイムス2022.8.29)
8月30日(火)http://nomore-okinawasen.org/2596/
◆「極超音速兵器」に対処 浜田防衛相「反撃能力も選択肢」(琉球新報 2022.8.30)
◆極超音速兵器の対処 浜田防衛相 辺野古移設は推進(沖縄タイムス 2022.8.30)
◆国境の先島 危機感 自衛隊配備進む石垣と宮古 米中緊迫 政治に諦め 有事回避願い続ける(沖縄タイムス 2022.8.30)
◆社説 南西諸島で実戦想定 戦争準備やめ平和構築を(琉球新報 2022.8.30)
◆閣僚に聞く 浜田靖一防衛相 防衛装備輸出は推進不可欠(琉球新報 2022.8.30)
8月31日(水)http://nomore-okinawasen.org/2614/
◆台湾に武器 議会要請 米政権計画 1500億円規模(琉球新報 2022.8.31)
9月1日(木)http://nomore-okinawasen.org/2620/
◆長射程ミサイル量産へ 防衛省、県内配備も想定(沖縄タイムス 2022.9.1)
◆反撃念頭 ミサイル量産 防衛費 過去最大5兆5947億円(沖縄タイムス 2022.9.1)
◆防衛省 最大の5.6兆円(沖縄タイムス 2022.9.1)
◆自衛隊にも配備 那覇は使用継続 原因部品使用せず(琉球新報 2022.9.1)
◆自主性奪い、国防押し付け(琉球新報 2022.9.1)
9月2日(金)http://nomore-okinawasen.org/2638/
◆識者 防衛費の大幅増支持 政府公表「反撃能力」保有も多数(沖縄タイムス 2022.9.2)
◆政府寄り人選で密室議論(沖縄タイムス 2022.9.2)
◆社説 防衛省概算要求 軍拡競争の懸念広がる(沖縄タイムス 2022.9.2)
9月3日(土)http://nomore-okinawasen.org/2643/
◆ミサイル想定 訓練へ 国と共同 那覇と与那国(沖縄タイムス 2022.9.3)
◆予算不明示項目「説明の形作る」 防衛相が言及(琉球新報 2022.9.3)
◆防衛力強化 首相が意欲 米司令官と会談(琉球新報 2022.9.3)
9月4日(日)http://nomore-okinawasen.org/2652/
◆災害訓練不実施 市民団体が要請 宮古 米軍参加で知事に(沖縄タイムス 2022.9.4)
◆台湾にミサイル売却へ 米国務省承認、中国反発(琉球新報 2022.9.4)
◆統一地方選2022 29市町村議選 立候補予定者アンケート(琉球新報 2022.9.4)
文責:新垣邦雄(ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会発起人)
(「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 メールマガジン第54号」より転載)
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「ノーモア沖縄戦の会」は「沖縄の島々がふたたび戦場になることに反対する」一点で結集する県民運動の会です。県民の命、未来の子どもたちの命を守る思いに保守や革新の立場の違いはありません。政治信条や政党支持の垣根を越えて県民の幅広い結集を呼び掛けます。