メールマガジン第12号:Okinawan lives matter, 今声を挙げずしていつ声を挙げる!!!!
ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会メルマガ琉球・沖縄通信「国防と外交は国の専権事項だ。地方は口を挟むな」というのがいつもの国の言い草だ。
たとえそうだとしても、憲法第8章が謳う地方自治からすれば、軍事基地を作る場合には、当該地域の自治体・住民の合意を得る必要があることは当然のことである。そして沖縄県民は、2019年2月24日に実施された県民投票で、辺野古新基地建設に反対との意思を明確に示した(反対72.15%)。
にもかかわらず日本政府は、沖縄県民の声に一切耳を傾けることなく新基地建設を強行している。そして本年1月7日の日米2+2で、「台湾有事」は「日本有事」として日米両軍で中国に軍事的に対峙するという共同方針が打ち出された。
これは琉球弧の島々が再び「標的の島」「軍事要塞の島」になるということを意味する。しかも自衛隊の幹部は、住民保護は自治体の責務であり、自衛隊の責務ではないと公言して憚らない。狭い島の一体どこに避難できる場所があるというのだ。
そこにロシアのウクライナ侵攻という事態が発生し、米中、日米、中台間に激震が走った。「ノーモア沖縄戦、命どぅ宝の会」が指摘する戦争再来の危機が急速に現実味を帯びてきている。
そこで問題なのが、一部政治家の「日米による核共有」というとんでもない発言である。それは日本の防衛力を高めるのではなく、むしろ攻撃の的となる危険性を高めるだけだ。ロシアは、恐ろしいことにチェルノブイリ原発を攻撃したが、日本列島に居並ぶ原発は、いざというとき敵の格好の攻撃目標になるということを示した。
辺野古新基地建設が頓挫しているのは、大浦湾に軟弱地盤があり、地盤改良の技術的見通しが立たないからだが、それに加えて大浦湾には、楚久断層と辺野古断層という二つの活断層があり、それに挟まれるかたちで辺野古弾薬庫があることを忘れてはならない。
今はないことになっているが、辺野古弾薬庫には、かつては核弾頭が貯蔵されていた。「核共有」ということになれば、間違いなく辺野古弾薬庫に核弾頭が貯蔵されることになる。そしてこの核弾頭は、一方では敵の攻撃対象となる可能性を高め、他方では地震時の危険性を高める。沖縄県民が絶対に許容できないシナリオである。
「軍隊は住民を守らない」、これは今生きる沖縄のわれわれに対する教訓であることを忘れてはならない。声を挙げよう!辺野古新基地建設反対!辺野古弾薬庫を撤去せよ!と。
桜井国俊(ノーモア沖縄戦の会・設立呼びかけ人(発起人)、沖縄大学元学長・環境)
※本稿は3月16日に寄稿していただきました。
●「ミサイル要塞化の危機」写真展 うるま市で4週連続 陸自地対艦配備に「ノー」
「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」準備会が主催する「ミサイル要塞化の危機」写真展が26、27日の両日、陸自地対艦ミサイル部隊が配備されるうるま市勝連の内間公民館で開催された。市民や那覇市、南城市などからも参観者が詰めかけ、地元住民は「ミサイル基地は有事で標的になる」とし、「絶対反対」の声を上げた。
「ミサイル写真展」は4週末連続で市内4公民館で連続開催。準備会の宮城英和事務局長は「他地区でも開催し、配備に反対する市民の会を立ち上げたい」と話した。
自衛隊勝連分屯地には復帰後に地対空ミサイル部隊が配備され、新たに地対艦ミサイル部隊配備、南西諸島の連隊本部も置かれる。説明資料に見入った70代の男性は「辺野古に通い新基地反対を訴えてきたが、まさか住んでいる地元がミサイル基地になるとは。絶対受け入れられない」と怒り心頭。沖縄戦をくぐった80代女性は「ウクライナの悲劇は人ごとじゃない。ここにミサイルが飛んでくるかもしれない」と体を震わせた。
会場では「復帰前のメースB 核ミサイル解体撤去」の写真も展示。うるま市平敷屋にもかつてメースB基地があり、松尾武一さん(92)は「このあたりに基地があった」と今は住宅地に変わった現地で証言。写真で見るメースB基地はミサイルの発射口が八つ。松尾さんは「北を向いていた(中国の方向)」と証言。同行した東武さん(75)は、「メースBとは別のミサイルもあった。サイレン音を鳴らしてミサイルを立ち上げる訓練を目にした」と話した。会場でも「土に覆われた発射口が音を立てて左右に開き、ミサイルが立ち上がった」、「ごうごうと大きな音がした」など証言が相次いだ。
「メースB核ミサイル」写真には「1967年、沖縄に1287発の核兵器」の図表も展示。参観者は「沖縄にこれほど多くの核爆弾があったのか」と驚き、「安倍元首相らの核共有論が現実になれば、再配備の密約のある沖縄、勝連に核ミサイルが持ち込まれるのでは」と不安視する声も聞かれた。
参観者の案内で高台から米軍ホワイトビーチを見学。自衛隊も共用する「海軍桟橋」には自衛隊の艦船と米海軍のラルフ・ジョンソンミサイル駆逐艦が並んで接岸。地対艦ミサイル部隊が配備される陸自勝連分屯地が隣接する。東浜光雄市議は「ホワイトビーチと分屯地が一体的に運用され台湾有事の重要軍事拠点になるのは間違いない」と危機感を募らせた。
(「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 メールマガジン第12号」より転載)
〇ISF主催公開シンポジウム(11月25日開催)『ウクライナ危機と世界秩序の転換 ~情報操作と二重基準を越えて』の申し込み
※ご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
「ノーモア沖縄戦の会」は「沖縄の島々がふたたび戦場になることに反対する」一点で結集する県民運動の会です。県民の命、未来の子どもたちの命を守る思いに保守や革新の立場の違いはありません。政治信条や政党支持の垣根を越えて県民の幅広い結集を呼び掛けます。