執筆者
藤岡惇
プロフィール
立命館大学経済学部教授。以下、立命館大学ウェブサイトの藤岡氏のプロフィールページ「研究者からのメッセージ」より。 若いころは、コミュニティの自尊と自治の能力を育むような「開発」のありかたを求めて、「米国内の第3世界」と呼ばれていた南部地域の経済開発と公民権運動の調査研究にとりくんできた。住民参画型の調査を志したので、米国の草の根NGOに随分お世話になった。その成果は、2つの著作ーー『アメリカ南部の変貌』と『サンベルト米国南部―分極化の構図』(いずれも青木書店)にまとめられている。その後、冷戦期の核戦略を主軸にした軍拡が、どのように米ソの経済を荒廃に追い込み、「冷戦の勝者はじつは日本」といった評価を生み出したかの研究に転じた。ソ連解体後に、米国がいかに「日本の経済力の封じ込め」戦略に転じ、軍事技術の「含み資産」を商業世界に開放し、経済覇権の回復に役立ててきたかを、米国の宇宙空間とサイバー空間の支配戦略を軸にして研究している。社会派エコロジストとしての視点から、人間ー自己中心主義の極ともいうべき「宇宙軍事化」の動きをどのように自然と人間を中心にした持続可能な平和経済づくりの方向に転換したらよいかについても、世界のNGOの人たちとともに研究している。毎夏日米の学生たちが、広島・長崎の地で、核の時代の意味と平和な世界づくりの道を探究しあっているが、この国際交流プログラムの世話もしてきた。1970年京都大学経済学部を卒業、経済学博士(京大)。'79年本学へ。山歩きとジョギングが趣味で、好んで比良山系を歩く。
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