【特集】新型コロナ&ワクチン問題の真実と背景

インド、死者が連日1000人超も、ホテル補修工事は見切り発車

モハンティ三智江

2021年4月16日現在、インド全土の新規感染者数は21万7000人超とうなぎのぼり(累計1430万人、回復者1250万人、死者17万4000人)、累計3150万人とワーストのアメリカですら、10万人から20万人にジャンプするのに20日かかったところを半減、たった10日で軽く飛び越えてしまった。

最速の恐ろしい勢いで全土で増え続けており、最悪のマハラシュトラ州(Maharashtra、累計364万人、新規数6万1695人、死者5万9153人)では、病床逼迫の非常事態、人工呼吸器用の酸素も不足と、医療崩壊寸前である。

火葬場には、順番待ちの遺体が溢れかえり、ついこの間まで致死率の低さを誇っていたのが、連日1000人超(本日1185人)と、アメリカの新規死者数912人を抜いてしまった。累計感染者数が1370万人で世界3位のブラジルの新規死者数がワーストで、インドの3倍の3560人だ。世界全体の死者数は300万人を突破、私が予想したよりも早く、300万人台に乗ってしまった。

インド各州は、状況に応じて、ロックダウン(都市封鎖)や夜間外出禁止令の緊急発令、当オディシャ州(Odisha)は17日から全30地方に夜間外出禁止令(21時から5時まで、赤信号の10地方は18時から5時で既に発令中)が敷かれることになった。教育機関も休校、試験も中止、結婚式は50人まで、葬儀は20人までとさらに半減の人数制限、厳格な措置が取られている。

レッドスポットのチャティスガール州(Chhattisgarh、新規1万5256人、累計50万2000人)との西部州境は既に封鎖されたが、北隣の西ベンガル州(West Bengal、州議選で連日集会、新規6769人と急増、累計63万7000人)とのボーダーも封鎖された。感染爆発州からの旅行者は陸・空とも、陰性証明なしには入域不可となったため、旅行者は急減している。

2017年3月、南隣州(アンドラプラデシュ)のIT都市ハイデラバードに家族旅行したときの記念写真。旧市街のバザールに立つイスラムシンボル、「チャールミナール」前にて、亡父(右)と息子。現在、同州はコロナ感染ワースト5位、平和に旅できた頃が懐かしい。

 

これを受けて、当地プリー(Puri)のホテル街は、この3カ月の客足の回復が一転して、急落、またもや、閑古鳥が鳴き出した。通りは静まり返り、昨夏の悪夢のぶり返し、である。

タイミング的に最悪の第2波真っ只中に、当ホテル・ラブ&ライフは、2019年のサイクロンで崩落したビルの屋上の欄干補修工事に入った。

工期は10日くらいとのことなので、いまだ緊急事態にないこの時期に何とかクリアしてしまいたいとの思いがあるが、ぎりぎり間に合うかなというところ。工期を延ばすことも考えだが、第2波前に注文した資材が届いてしまったため、見切り発車となった。

プリー地方の実質陽性者数は612人、当プリータウンのグランドバザールの著名なヒンドゥ寺院(Hindu Temple、12世紀創建)では、13歳の州外少女をはじめ参拝客、関係者や警備ら23人が感染、ついこの間まで参拝客で賑わっていたメインテンプルは封鎖された。

ハイデラバード旧市街の果物バザール。屋台に山盛りになった鮮やかな亜熱帯のフルーツが南国の香りいっぱい。目下の第2波中は、バザールも人気がなくて、閑散としているだろう。

 

オディシャ州の累計感染数は35万8000人(回復者34万3000人)、新規は2989人、死者1935人である。なお、現在までに当州は、ワクチン接種が495万回に達したが、11地方がワクチン不足で、1000カ所の会場で接種が中断されている。

1日30万回の目標設定を打ち出しているが、実現は容易でなさそうだ。ナビーン・パトナイク(Naveen Patnaik)州首相は中央政府に、協力しての接種促進が肝要、政府の供給センターのみならず、市場で民が気軽に打てるように体制を整えるよう要請した。

〇コロナ余話/大祭で感染拡散懸念

インド北西部・ウッタラカンド州(Uttarakhand)のヒンドゥ教の聖地ハリドワル(Haridwar)で、恒例のクンブメラー(Kumbh Mela)大祭が4月12日にスタート、何百万人もの巡礼信者や出家行者(サドゥ)が、聖なるガンジス河(Ganges)岸に殺到し、沐浴儀式に臨んだ。

今回は、コロナ禍を考慮して3カ月遅れの開催となったが、折悪しく第2波真っ只中、州政府の配慮が裏目に出た感じで、膨大な密集がスーパースプレッダーの温床となることが懸念されている。

しかし、州政府は今のところ、規模の縮小は考えていないようで、既に1000人超のクラスター(集団感染)が発生したにもかかわらず、予定通り4月30日まで続行方針とのこと。

マスク着用や、ソーシャルディスタンス遵守をパトロールする警官隊も、巨大集団ゆえ目が行き届かず、野放し同然を余儀なくされているようだ。

「母なる聖河ガンジスが、ウイルスから身を守ってくれる」との迷信がまかり通り、狂信的ヒンドゥ教徒のモディ(Narendra Damodardas Modi)首相自らの「象徴的行事」とのお墨付きでもあることからも、看過されているようだ。

こうした大掛かりな宗教行事が、インドのネックになっており、第1波でもイスラム集会の参加信者が全土に拡散させた経緯があった。

また、息子はラッパーとしては、インドを代表するスターです。13億人超と中国に次ぐ世界第2位の人口大国、インド政府は2020年3月24日に全28州と直轄領などを対象に、完全封鎖命令を発令し、25日0時から21日間、完全封鎖し、4月14日に5月3日まで延長し、5月1日に17日まで再延長、17日に5月31日まで延長し、31日をもって解除しました。これにより延べ67日間となりました。ただし、5月4日から段階的に制限を緩和しています。

2021年4月23日現在、世界の感染者数は1億4485万5400人、死亡者数が307万4894人、回復者が8327万5734人です。インドは感染者数が1626万3695人、死亡者数が18万6920人、回復者が1364万8159人、アメリカに次いで2位になっています。

ちなみにアメリカの感染者数は3193万0271人、死亡者数が57万0346人(回復者は未公表)、ブラジルの感染者数は1416万7973人、死亡者数が38万3502人、回復者数が1253万0970人です。日本は感染者数が55万8854人、死亡者数が9884人、回復者が49万5541人(ダイヤモンド・プリンセス号を含む)。インドの州別の最新の数字の把握が難しく、著者の原稿のままを載せています。

また、インドでは2020年3月25日から4月14日までを「ロックダウン1.0」とし、4月14日から5月3日までを「ロックダウン2.0」、5月1日から17日までを「ロックダウン3.0」、18日から31日を「ロックダウン4.0」、6月1日から6月末まで「アンロックダウン(Unlockdown)1.0」、7月1日から「アンロックダウン2.0」と分類していますが、原稿では日本向けなので、すべてを「ロックダウン/アンロックダウン」と総称しています。

ただし、インド政府は2020年5月30日に感染状況が深刻な封じ込めゾーンについては、6月30日までのロックダウンの延長を決め、著者が住むオディシャ州は独自に6月末までの延長を決め、その後も期限を決めずに延長しています。この政府の延長を「ロックダウン5.0」と分類しています。編集注は筆者と関係ありません)。

 

※この記事は「モハンティ三智江のインド発コロナ観戦記」(2021年5月4日)からの転載です。

「インド発コロナ観戦記」は「観戦(感染)記」という意味で、インドに在住する作家で「ホテル・ラブ&ライフ」を経営しているモハンティ三智江さんが現地の新型コロナウイルスの実情について書いており、随時、掲載します。

モハンティ三智江さんは福井県福井市生まれ、1987年にインドに移住し、翌1988年に現地男性(2019年秋に病死)と結婚、その後ホテルをオープン、文筆業との二足のわらじで、著書に「お気をつけてよい旅を!」(双葉社)、「インド人には、ご用心!」(三五館)などを刊行しており、コロナウイルスには感染していません。

原文はコチラ→インド、死者が連日1000人超も、ホテル補修工事は見切り発車(66)

 

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モハンティ三智江 モハンティ三智江

作家・エッセイスト、俳人。1987年インド移住、現地男性と結婚後ホテルオープン、文筆業の傍ら宿経営。著書には「お気をつけてよい旅を!」、「車の荒木鬼」、「インド人にはご用心!」、「涅槃ホテル」等。

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