インドで帰国前PCR検査、結果に戦々恐々
社会・経済〇インドのワンライン・コロナ事情
2022年4月20日現在、インド全土の新規陽性者数は2067人（累計4300万人、死者52万2000人）だが、各州（28州8連邦直轄領）の内訳を見ると、首都デリーが632人（累計187万人、1日置いて4月21日付け1009人にアップ）と、ついこの間まで2ケタ台だったのに、目立って増えている。累計最悪788万人の西のマハラシュトラ州（Maharashtra、累計788万人）ですら137人、長いこと陽性者数が最悪だった南のケララ州（Kerala）は488人（累計654万人）、その他の州は1ケタのところも多い（累計129万人の東部オディシャ州の陽性者数は16人）。
全土の陽性者数は同年4月5日付けで過去最低の700人台まで落ちていたが、2週間を経て2000人台と増えた。思い当たる主因は、3月27日、2年ぶりに国際便を再開したこと。リバウンドの要因はこれしか考えられない。
自然感染とワクチン接種のダブル効果、ハイブリッド免疫獲得のせいで目覚しい急減ぶりを示したと言われるインドだが、全土に飛び火しないことを祈るばかりだ。なお、ワクチン1回接種者は72.3％、2回61.1％、ブースター（3回目）は1.8％だ。
▼石川県の無料検査で4度目の陰性
40日ぶりにコロナ検査を受けた。4月22日に帰福（福井県）、親族に会うためと、県割り（ワクチン3回接種か陰性証明要）を利用して駅前のいいホテルに泊まるためだ。
繁華街の薬局でキットを渡され、両鼻腔を拭う自主検査、長い綿棒の先を、鼻腔から2センチほど奥に入れて5回ぐるぐる（インドの場合はもっと奥で片鼻腔のみ）、左右済ませて小さな容器の薬液に先を浸し、上下に10回動かす、あとは薬局員に任せて終了。15分ほどで結果が出るという、手っ取り早い簡易検査だ。
検査前、自分で名前を書き入れた申込書の、陰性の印字が〇で囲まれ、検査日と有効期限が記入された薬局名のスタンプが押された証明をもらった。ただし、期限は明日一杯。唾液によるテストだと、3日有効なのだが、サンプルを東京に送るため、結果が出るまで3、4日かかるそうで、自主検査を選んだわけだ。
これで、私は3種の検査法、鼻咽頭拭い、唾液（2回）、鼻腔拭い（自主）と、受けたことになる。石川では、来月一杯まで延長して、無料検査を行っている。4月末からのゴールデンウィーク期間中は、金沢駅西広場にも、検査場が開設される。
（「インド発コロナ観戦記」は、92回から「インドからの帰国記」にしています。インドに在住する作家で「ホテル・ラブ＆ライフ」を経営しているモハンティ三智江さんが現地の新型コロナウイルスの実情について書いてきましたが、92回からインドからの「脱出記」で随時、掲載します。
モハンティ三智江さんは福井県福井市生まれ、1987年にインドに移住し、翌1988年に現地男性（2019年秋に病死）と結婚、その後ホテルをオープン、文筆業との二足のわらじで、著書に「お気をつけてよい旅を！」（双葉社）、「インド人には、ご用心！」（三五館）などを刊行しており、コロナウイルスには感染していません。また、息子はラッパーとしては、インドを代表するスターです。
2022年4月21日現在、世界の感染者数は5億0704万6645人、死者は620万7815人（回復者は未公表）です。インドは感染者数が4304万9974人、死亡者数が52万2062人（回復者は未公表）、アメリカに次いで2位になっています。編集注は筆者と関係ありません）。
※この記事は「モハンティ三智江のインド発コロナ観戦記」（2022年4月26日）からの転載です。
原文はコチラ→インドで帰国前PCR検査、結果に戦々恐々（95）
〇ISF主催公開シンポジウムのお知らせ（2023年1月28日）：（旧）統一教会と日本政治の闇を問う〜自民党は統一教会との関係を断ち切れるのか
〇ISF主催トーク茶話会（2023年1月29日）：菱山南帆子さんを囲んでのトーク茶話会のご案内
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モハンティ三智江
作家・エッセイスト、俳人。1987年インド移住、現地男性と結婚後ホテルオープン、文筆業の傍ら宿経営。著書には「お気をつけてよい旅を！」、「車の荒木鬼」、｢インド人にはご用心！｣、｢涅槃ホテル｣等。
