【連載】ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 メールマガジン
ノーモア沖縄戦

メールマガジン第35号:私の沖縄への思いと我が事としてのアクション

ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会

私が生まれて初めて沖縄の人々に接した時は、大学2年生で今から約55年前頃です。日本復帰前の当時、沖縄に関する報道がほとんどなく、無知な私は、九州ヨットインカレの会合でたまたま私の隣に座った方が沖縄の大学生でした。雑談の時間に私は「沖縄では英語を話しているのですか?」と今から考えると恥ずかしい質問をしたことを鮮明に覚えています。

その後大江健三郎の本を読んで、沖縄への関心が高まり、本土復帰闘争の高まりで報道も若干増え、教員になって1971年夏に初めてパスポートとドルをもって沖縄に旅してから、沖縄が身近な存在となり、今日に至っています。

退職後、高江のヘリパッド建設反対運動初期の頃から1年に2~3回、1週間ぐらい座り込みに参加し、辺野古の闘いも初期の頃から参加しています。沖縄で起きていることは日常的にインターネットで接しているので、恐らく自分の米軍基地や米兵がらみの事故・騒音被害・犯罪事件などへの怒りは、沖縄の人々の感覚に近いかもしれません。

本州に住んでいると、マスコミや革新的だと思われる人々(団体)に違和感を感じています。沖縄への関心が低い、今沖縄がおかれている状況(日米政治的軍事的支配構造、沖縄を利用する観点からのみの日米政府沖縄政策に翻弄される沖縄の苦悩)が理解されていないと感じています。

革新的な知人や人々も、「沖縄問題」として認識し、我が事として(日本の民主主義・平和主義・人権・自治問題など)深く考えることがあまりないように感じています。まして政治に無関心ないわば普通の大和に住む人々は、マスコミと政府があおる中国脅威論=沖縄の離島が中国に侵略支配されるかもとのあり得ない情報を、うのみにしています。

そこから引き出されるのは、「日米安保と沖縄米軍基地は必要だ」、「自衛隊ミサイル部隊南西諸島配備は当然」、「辺野古新基地建設はやむを得ない」、「日本の軍備増強は国際情勢からやむを得ない」、「政府・自民党支持」です。

こうした流れを少しでも変えたい、沖縄が今置かれている苦悩を理解し・辺野古新基地建設や南西諸島ミサイル部隊配置・沖縄の米軍基地や自衛隊駐屯地共同使用及び共同訓練が日本の平和国家としての針路を危険な方向に転換すると認識する人々を増やしたい、との思いでいっぱいです。

袋井市議会議員となってから、市役所内で辺野古の海展を開催したり、市内全域市政便りに辺野古新基地建設問題を取り上げたりしています。今年11月に仮称「沖縄チャンプルー展――沖縄の現実を知ろう」を開催します。

できるだけ準備段階から若い人も含めて多くの人たちに関わっていただき、静岡県西部は私が、中部は富田さんが、東部は山崎さんが中心となり、大勢の人々に来場いただけるイベントにしたいと思っています。

沖縄出身の人たちとの座談会や大和に住んで感じるもどかしさを語っていただく企画も予定しています。

竹野昇(ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会呼びかけ人・静岡県袋井市議会議員)

・今週のピックアップ

本会発起人の三上智恵さんが定期的に発信するマガジン9では、沖縄で起きている様々な事象について鋭く切り込み、文章と映像で世に問うています。

最新号は、慰霊の日前日から当会共同代表の具志堅隆松さんが、遺骨が残る土砂を新基地に使うことを許さないことを訴えるハンガーストライキを取材した貴重な内容です。また今年初めての試みの平和の礎に刻銘された全戦没者を読み上げることについても取り上げられています。

地元の高校生たちがどのような気持ちで一人ひとりの名前を読み上げたのか、本稿と映像をぜひごらんください。マガジン9のURLは以下の通りです。こちらをクリックしてご覧ください。

https://maga9.jp/220630-3/

(「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 メールマガジン第35号」より転載)

 

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「ノーモア沖縄戦の会」は「沖縄の島々がふたたび戦場になることに反対する」一点で結集する県民運動の会です。県民の命、未来の子どもたちの命を守る思いに保守や革新の立場の違いはありません。政治信条や政党支持の垣根を越えて県民の幅広い結集を呼び掛けます。

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