【連載】横田一の直撃取材レポート
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第25回 横浜米軍常駐:横浜市・山中竹春市長は回答待ち、横浜港ハーバーリゾート協会・藤木幸夫会長ら支持者や専門家と意見交換せず(2023年1月27日)

横田一

<2023年1月27日の山中市長会見:米軍基地「ノース・ドック」への部隊常駐について質問>

――「子育てしたい街」の方針に沿って予算を積み上げられたことに対して、これに水を差すのが(米軍基地)「ノースドック」への米軍部隊常駐ではないかと思うのですが、(防衛大臣への文書で)「遺憾」ということを表明されていますが、中止、撤回を求めることはないのでしょうか。「(防衛大臣への文書で求めた)万全の対策をしても市民の安全を脅かすリスクが残る場合もありうると思うのですが、国や米軍関係以外の専門家、別の専門家から聞いて「横浜が戦争に巻き込まれてミサイル攻撃を受ける」とか「(米軍基地強化で)逆に被害を招かないのか」を含めて検証するお考えはないのでしょうか。

市政策局の担当者(市長が答弁要請):

今回の部隊の新編に対しては、まずは市として最も重要なことは市民生活の安全安心を守るだということと考えています。そのために現在、国に対して十分な説明を求めています。

我々も恒久化につながりかねない基地の強化については、これまで一貫して返還をお願いしてきたところでありますが、今回の決定は、このことは本当に残念でありますが、今回の部隊の新編は二国間の国際的な場で示されたものでございまして本市の権能外、本市が認める認めないということに対する判断はなかなか難しい権能外と考えておりますので、まずは引き続き、繰り返しますが、十分な説明を国に求めているところであります。

――二国間で決まったこととは言え、国会審議もなしで決まったことで国民的合意もなしに岸田政権が進めていることだと。しかも横浜市民を危険におとしめるリスクが高いと。「なんで、こんな人口が密集している近くに常駐しないといけないのか」とかの合理的説明がないわけですから、それは市として別途、専門家にヒアリングするとか検証をすることは必要ではないかと思うのですが、市長はどうお考えになっているのでしょうか。

【山中市長(再び市担当者に答弁要請)】

――市長にお聞きしているのですが、国が、政府が(米国との)二国間で決めたことだから、政府が決めたことだから、それを基本的に受け入れるという立場なのか、それを検証して市民のために中止・撤回を求めていくことも選択肢に入れるのか。どちらなのでしょうか。

山中市長:

質問ありがとうございます。我々の立場としてはノースドックの返還を長年求めてきた立場ですので、そういった主旨のことを防衛省を通じて要請をしたところであります。

――それ(防衛大臣への要請文書送付)を受けて市として独自に専門家からヒアリングをするとか市民集会を開いて意見を聞くとか、そういうことはしないのか。

山中市長:

今回の措置、決定に関しては、「遺憾」とコメントを発出しています。我々としては返還の時期が遅れることになりかねませんので「遺憾」ということを申し上げてきましたが、そういった主旨を含めて防衛省の方に要請文を出したところであります。

――港の(カジノ抜きの)再開発にも矛盾すると思うのですが、藤木幸夫さんをはじめ市長選で応援された方と意見交換をされたのでしょうか。

山中市長:今回、防衛省の方に要請文を出させていただいたということです。

――(横浜市長選で)支持した方と意見交換をする考えはないのでしょうか。

山中市長:今回、防衛省の方に・・。

――防衛省だけはなくて支持してくれた横浜市民に対して何か意見交換をするお考えはないのでしょうかということを最後に一言だけ。イエスかノーか。

山中市長:防衛省の方に主として要請文を出したところです。

―――市民団体、支持してくれた人には相談しないということですか。

(会見打ち切り)

<山中・横浜市長会見(第二部:予算案以外の質疑応答)>

――ノースドックの件ですが、防衛省に申し入れをして回答を待っているということなのですが、市として独自に専門家から意見を聞くとか市民と対話をしてどうするのか考えるとか、そういう動きをする考えはないのですか。

山中市長:先ほども申し上げましたが、まずはですね、国の方に要請をいたしまして、回答を含めて今、待っているところです。

――国の方の回答は「万全の対策をして市民の安全を脅かすことはない」という回答が来ると思うのですが、それとは別に、政府の御用学者ではない、ちゃんとした専門家から意見を聞いて市として撤回・中止を求めることも選択肢に入れる検討を進めることは考えていないのか。

山中市長:再三の回答になりますが、まずは要請書をお送りして先方の回答を待っているところです。

市政策局の担当者:市長が仰ったように、繰り返しになりますが、我々としましては国からそうした情報をしっかりといただき、なおかつ市民生活の安心安全に関わるようなことであれば、対応を求めていくということに尽きると考えています。

――国の回答が来てからどうするのかということを聞いているのですが、専門家から意見を聞いたり市民と意見交換をすることはないのですか。

山中市長:すでにお答えをした通りであります。

――藤木会長に意見を聞いたりはしないのですか。港の再開発に関係していますが。

司会者:同じ質問を繰り返しているので会見を終了させていただきます。

 

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横田一 横田一

1957年山口県生まれ。選挙取材に定評をもつ。著書に『亡国の首相安倍晋三』(七つ森書館)他。最新刊『岸田政権の正体』(緑風出版)。

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