【連載】コロナ騒ぎ謎解き物語(寺島隆吉)

第3回 奇想天外なPCR検査の開発劇―ウイルスの遺伝子解析も終わっていないのに―

寺島隆吉

第1章では、ドイツ政府が「致死率の極めて低い」「持病もちの高齢者からしか死亡者が出ていない新型コロナウイルス」を、極めて危険なウイルスであるかのように見せかけるために、意図的に恐怖作戦を展開してきたことを紹介しました。

そしてWHOもその路線にそって各国政府を指導してきました。

たとえばPCR検査で陽性だったひとが死亡した場合は、そのひとが他の疾患をもっていたとしても死亡の原因が新型コロナウイルスであったかのように死亡診断書を書くよう指導したり、死亡の原因を確かめるために医者が検死しようとしても、それを医者に禁じたりしてきました。

つまり各国政府の首脳は、今回のコロナウイルスが弱毒性であることを知っていながら、国民全員にコロナウイルスへの脅威を煽り立てていたということになります。

新型コロナウイルスの脅威を煽り立てる方法は実に簡単です。PCR検査の増幅回数を増やせば、たちどころに陽性者を増やすことができるからです。

しかし陽性者=発症者ではありません。にもかかわらず国民には陽性者=感染者であり他人に感染させる危険があるからという理由で隔離してしまえば、ますます国民の新型コロナウイルスへの恐怖感は高まります。

ところが最近、このPCR検査は科学的に無意味だという調査・研究結果が続々と発表されるようになりました。その代表的なものをあげるとすれば次の2つでしょう。原文は英語ですが、幸い、次の『翻訳NEWS』にその翻訳が掲載されています。

*ドイツ議会外コロナ調査委員会「PCR検査による偽のパンデミックは、人道に対する罪だ」http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-449.html(『翻訳NEWS』2020-12-24)。

*PCR検査は科学的に無意味。全世界が ウイルス感染を「診断」するために RT-PCRに依存しているが、科学的見地は明らか:診断目的には不適切 http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-428.html(『翻訳NEWS』2020-10-20)。

1番目の記事は、調査委員会による記者会見の文字起こしです。長文ですが非常に説得力があるので飽きずに読み通すことができます。

これは、良心的な医者や科学者・弁護士たちがドイツ議会が当てにならないというので独自の調査委員会を立ち上げ、その結果を元に、ドイツ政府の疫病管理者だけでなくWHOテドロス事務局長までをも、「人道に対する罪」で集団告訴することを考えている様子が、ひしひしと伝わってきます。

2番目のものは、ふたりの調査報道記者が、さまざまな研究者に直接会って話を聞いたり、メールや手紙の遣り取りを通じて、現在のコロナ騒ぎの実態を綿密に調べ尽くした結果をまとめたものです。

彼らがインタビューしたりメールや手紙の遣り取りを通じて接触したどの研究者も、「コッホの4原則」を満たす新型コロナウイルスの存在を知らないと回答しているのです。これは驚くべきことではないでしょうか。

私は今までにさまざまな報道記事をみてきましたが、これを越える緻密な論文記事をいまだに読んだことがありません。暇なときにでもぜひ目を通していただきたいと思います。

また最近、下記の報道が知らせるとおり、ポルトガルで画期的な判決が出ました。「PCRテストの97%が信頼できない」というのです。

* ポルトガルで、「コロナPCR検査は目的にそぐわない」という画期的な判決! それで大手メディアがやったことは?無視だ http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-467.html(『翻訳NEWS』2020-12-25)。

ところが、この画期的な判決が出たにもかかわらず、大手メディアはこれを全く無視して報道しようとしていません。というよりも、自分が今までに報道してきたことを全て覆されてしまうから、恥ずかしくて報道できないのかも知れません。

とはいえ、このような判決が出ることはあらかじめ予想できたことでもありました。というのは、PCR検査を発明しノーベル化学賞を受賞したキャリー・マリス博士自身が、ウイルス検査にPCRを使うことに反対していたからです。

しかし残念ながらマリス博士は、このコロナ騒ぎが起きる直前の2019年8月7日に不審な死を遂げています(74歳)。彼が今も生きていれば、PCR検査に強力に反対していたでしょうし、今回のようなコロナ騒ぎは起きていなかったでしょう。

ところで、PCR検査について、ここで注目しておきたい事実があります。

それは今や世界中で使われている診断用PCR検査は、ドイツのドロステン博士によって開発され、何と驚いたことに、中国で研究者たちが「新型」とされるコロナウイルスの全容を解明する以前に、PCRによる検査方法は完成したと発表されていることです。

それを時系列で詳しく追ってみると次のようになります。

2019年

12月30日、ネットやソーシャルメディアでSARSウイルス患者が出たかも知れないという噂が流れる。
12月31日、中国の調査チームが武漢に送り込まれる。

2020年

1月1日、ベルリン医科大学シャリテー病院のクリスティアン・ドロステン博士はネットの噂を信頼し、まだ新型コロナウイルスの実態が何も分かっていないのにコロナウイルス検査のためのPCRテストを開発し始める。
1月21日、テスト完成が非公式に発表される。

1月21日、WHOはこのドロステン博士のテストの信頼性を確かめることもせず、世界のスタンダードテストとして使うように世界各国に推奨。
1月23日、ドロステン博士の開発したPCRテストについての論文が正式に発表される。
1月24日、中国から初めての報告書が提出される。
1月30日、WHOが「緊急事態(PHEIC)」を宣言。
2月3日、中国の調査チームはこの報告書を基に、正式に新型コロナウイルスの全遺伝子を解読した経緯をまとめ、論文を公開。
3月11日、新型コロナウイルスはWHOによってパンデミック指定された。

上記の時系列を追ってみると、中国の研究者たちが正式に新型コロナウイルスの全遺伝子を解読したとして、その経緯をまとめた論文を公開したのが2月3日なのに、ドロステン博士は、1月21日にテスト完成を発表しているのです。

新型コロナウイルスの遺伝子の解読が終わっていないのに、そのウイルスを発見するPCRテストの完成がどうして可能なのでしょうか。

ドロステン博士は、中国で発生することになったウイルスについて、あらかじめ情報を得ていたのでしょうか。

新型コロナウイルス用のPCR 検査キットを開発し、世界を大混乱に陥れたドロステン教授

 

しかもドロステンPCRのテスト完成が非公式に発表された同日に、WHOは、このドロステン博士のテストの信頼性を確かめることもせず、このテストを世界のスタンダードだとして世界各国に推奨しているのです。

ドロステン博士の開発したPCRテストについての論文が正式に発表されたのが、1月23日ですから、それ以前の1月21日に、WHOは、どうしてこのテストを世界のスタンダードだとして世界各国に推奨できるのでしょうか。

まして、中国の研究者たちが全遺伝子解析を終えたと発表したのが2月3日ですから、その2週間近くも前の1月21日に、どうしてWHOは、「ドロステンPCRテスト」を世界のスタンダードだとして世界各国に推奨できたのでしょうか。

このように考えると、ドロステン博士と同じように、WHOも、このウイルスがどのようなものかを知っていた疑いが強くなります。

知っていたからこそPCRテストについての正式論文を待つ必要はなかったし、新型コロナウイルス全遺伝子を解読したとする、中国研究者からの正式論文を待つ必要もなかったのでしょう。

つまりドロステン博士とWHOのテドロス事務局長は、「一つ穴の狢(ひとつあなのむじな)」だったのではなかったのかという疑いが極めて強くなります。

彼らはどのようなウイルスが中国の武漢で発生するかをあらかじめ知っていたのではないかという疑いです。

というのは、中国政府は1月7日に、探し出した「新種のウイルスを確認した」と発表したのですが、そのコロナウイルスは、WHOにより、いつのまにか「2019-nCoV」と名付けられていたからです。

しかも、その名称は、ゲイツ財団、WEF(世界経済フォーラム)、ジョンズ・ホプキンス大学医療センターの3者によって2019年10月18日におこなわれた「イベント201」というパンデミックの模擬演習の際に使われた名称と全く同じでした。

 

この模擬演習は、コロナウイルスの流行・蔓延で6,500万人が死亡するという模擬演習でした。世界経済フォーラム(WEF)が資金を出し、財界の代表として巨大製薬会社やビル&メリンダ・ゲイツ財団も資金を出しています。

この会議は民間企業が主導権を握っていました。参入したのは企業の幹部、財団、金融機関、銀行、巨大製薬会社などで、元CIA副長官や元WHO理事会副議長も参加していました。詳しくは次の「イベント201」公式ホームページを参照ください。
https://www.centerforhealthsecurity.org/event201/

そして、その後の展開は、この会議で行われた模擬演習の通り進行しています。 しかし、もっと恐ろしいことは、この会議にWHOやCIA関係者が参加していたり、その模擬演習で使われたコロナウイルスの名称「2019-nCoV」が、先述のように、WHOにより、そのまま武漢で発生したコロナウイルスの名称として使われたということです。

私に「ドロステン博士やWHOのテドロス事務局長は新しいコロナウイルスがどんなものかをあらかじめ知っていたのではないか」という疑念が浮かんだのも、先述した通り、このような事情があったからでした。

私の頭に上記のような疑念が浮かんだもう1つの理由は、武漢で発生したコロナウイルスの出所としてトランプ大統領が最初に疑ったのが武漢ウイルス研究所でしたが「その研究所に370万ドルの大金を援助していたのが当のアメリカ政府だった」という事実です。

トランプ大統領もホワイトハウスに入った当初は、多分この事実を知らなかったのでしょうが、私がこの事実を知ったのは櫻井ジャーナルの次の記事(2020年5月12日)からでした。

 

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寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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