【連載】コロナ騒ぎ謎解き物語(寺島隆吉)

第5回 ビル・ゲイツとは誰か―世界を恐怖させる「ショック・ドクトリン」―

寺島隆吉

私は前章で、テドロスWHO事務局長が、本来「パンデミック」ではないのに世界経済フォーラム(WEF)と連携しながらパンデミック宣言をして、新型コロナウイルスの脅威を煽り続けてきたことを紹介してきました。

テドロス事務局長がこのように新型コロナウイルスの脅威を煽り続けてきた背景には、ワクチン産業との深い結びつきがあったことは今では衆知の事実です。なぜなら、パンデミック宣言が出れば製薬業界に多大な可能性が開けてくるからです。

WHOは資金の80%を外部からの寄付とりわけ巨大製薬会社やビル&メリンダ・ゲイツ財団からの寄付に頼っています。ウィキペディアによれば、各国政府による分担金はWHO資金のわずか17%を占めるに過ぎません。

そのうえ、資金源のトップだったアメリカが、トランプ政権になってから資金提供を拒否したので、資金源2位だったゲイツ財団の影響力はさらに大きくなりました。しかし、このゲイツ財団がワクチン接種を世界全体に強制する旗振り役になっていることは、あまり知られていません。

それをウィリアム・エングダールは「WHOは信頼できる組織か」という論文で次のように説明しています。

WHOに対する民間からの、あるいは非政府組織からの突出した資金拠出者は、次の3つのグループだ。

(1)ビル&メリンダ・ゲイツ財団、

(2)財団自らが併設したGAVI「ワクチンと免疫獲得のための世界連合」、

(3)財団が創設を働き掛けたGFATM「エイズ・結核・マラリア対策の世界基金」

これら3組織でWHOに4億7,400万ドル以上を拠出している。「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」だけでも3億246万4,317ドルという大掛かりな出資だ。

参考のために対比してみると、国としてWHOへ最大の拠出をしたのは米国で、金額は4億500万ドルだった。

さらにビル&メリンダ・ゲイツ財団は、世界最大の約500億ドルという非課税の資金を、メルク、ノバルティス、ファイザー、グラクソ・スミスクラインといった同じワクチン製造会社に振り向けている。

WHOは信頼できる組織か?(『翻訳NEWS』2020-04-10)

つまり、テドロス事務局長はWHOを通じて世界各国にさまざまな指示や助言を出していますが(たとえば「コロナウイルスの死者だとされたものは検死解剖をしてはならない」といった指示など)、実はWEF(世界経済フォーラム)を裏で動かしている人たち、とりわけビル・ゲイツの指示に従って動いているものとみて間違いないでしょう。

というのは、テドロス事務局長には次のような過去もあるからです(同右エングダール論文)。

このような背景からすれば、エチオピアの政治家だったテドロス・アダノムが2017年にWHO事務局長に就任したのは何ら驚くべきでない。

テドロスは博士という肩書にこだわっているが、医学博士でない人物がWHO事務局長になった初めての例だ。

テドロスは「エチオピア北部ティグレ州でダムがマラリア伝染に与えた影響に関する研究」の論文を提出し、地域共同体の健康状態に関する分野で哲学博士号を授与されている。

テドロスはまた2012年から2015年までエチオピア外相を務め、その前の保健相時代にビル・ゲイツと出会って、ゲイツ関連のGFATM「エイズ・結核・マラリア対策の世界基金」理事会役員を務めたことがある。

以上の経歴を見れば分かるように、テドロス事務局長は、ビル・ゲイツとの出会いがなければ、おそらくWHOの事務局長になれなかった人物なのです。

危機管理アナリストのウィリアム・エングダールは、このような事実を次のように表現しています(同右エングダール論文)。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団や巨大な製薬大手会社など、このような民間のワクチン使用推進主体からのWHO財政支援の動きは、流行性疾患や病気に対する国際的な調整を図る役目を果たすはずのこの国連機関を事実上、乗っ取る行為に当たる。

つまり、選挙で選ばれたこともない私的個人のビル・ゲイツが、私的な民間組織であるWEF(世界経済フォーラム)と連携しながら、いまや公的な国際機関WHOを事実上、乗っ取って、自分たちの私的利益のために利用しようとしているわけです。

だとすると、テドロス事務局長は、ビル・ゲイツの操り人形とも言うべき存在なのではないか。そんな疑いがますます強くなってくるのです。ではビル・ゲイツとは何者なのでしょうか。項をあらためて、そのことを考えてみたいと思います。

ビル・ゲイツと言われても私はマイクロソフト社の共同創業者であり大金持ちだという認識ぐらいしか持っていませんでした。軽井沢に豪華な宏大な別荘を持っているという噂もあり、驚かされました。

日本政府が最近(2020年4月29日)、ゲイツに旭日大綬章を贈ったことを知り、なぜアメリカ人に日本の勲章をやるのかと不審に思いましたが、「世界的な技術革新とグローバルヘルスの進歩に対する貢献」がその理由だそうです。

では、その「グローバルヘルスの進歩に対する貢献」とはいかなるものなのでしょうか。それを調べてみると、ゲイツは世界の住民に対する健康を増進させるどころか、人口削減を提唱している人物であることを知り、二度ビックリでした。

それと同時に「ID2020」という計画を強力に推進しようとしている人物であることも分かってきました。すなわち世界中の人々にデジタル化された身分証明書IDを持たせるという運動です。それを2020年から開始するというのです。

このID2020という運動とワクチンがどのように関係するのかは、あとで項を改めて説明することにして、ここでは、まずビル・ゲイツと人口削減計画について私が調べて分かったことを次に報告します。

ビル・ゲイツを「グローバルヘルスの進歩に対する貢献」という観点で見ると、まず思い浮かぶのがGAVIアライアンス(GAVI, the Vaccine Alliance)です。

この団体は、既にみたように、WHOを財政的に支える、「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」グループのひとつでした。

この団体は「ワクチンと予防接種のための世界同盟」(GAVI:Global Alliance for Vaccines and Immunization)が旧名ですが、今は略して「GAVIアライアンス」と呼ばれています。

建前は「子どもの予防接種プログラムの拡大を通じて、世界の子どもの命を救い、人々の健康を守る」ことを使命としたアライアンス(同盟)ですが、調べてみると、やっていることは、それと真逆だったので、これまた驚きの連続でした。

というのは、ロバート・ケネディ・ジュニアがビル・ゲイツの悪行を暴露し、「ビル・ゲイツと人口削減計画」について調査するよう、アメリカ政府に要求する請願署名運動を始めていたことを知り、驚愕してしまったからです。

ロバート・F・ケネディ・ジュニアといえば、先にも述べたとおり、ジョン・F・ケネディ(JFK)が大統領だったときの司法長官であったRFK(ロバート・F・ケネディ)を父親とする人物です。このRFKは、大統領予備選挙の最中に暗殺されたことでも有名です。

JFKが暗殺されたことはあまりに有名ですから、これを知らないひとは誰もいないでしょうが、RFKが同じように暗殺されたことを知らない日本人(とくに若者)は意外に多いのではないでしょうか。

そのようなRFKを父に持つロバート・F・ケネディ・ジュニアは、今は子どもの権利擁護者であり、弁護士としてワクチン接種反対運動の先頭に立っていることを、恥ずかしながら私は最近になって初めて知ったのでした。

そのRFKジュニアは、2020年4月10日に、次のような請願書を出し、ホワイトハウスに送っています。

*RFKジュニアの請願書―「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」の医療過誤と人道に対する犯罪についての調査を求める
https://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-570.html(『翻訳NEWS』2021-05-21)

この請願書に対して大統領に正式な意見表明を迫るためには、最低10万の署名が必要なのですが、私が調べた時点では、署名者数は68万9,078名に達していました。

では上記の請願書には何が書いてあったのでしょうか。それを以下に引用します。

 

「COVID-19パンデミック」を取り巻く出来事を見ていると、さまざまな疑問が未だに解けないままです。

中国の武漢でグラウンドゼロが宣言されるわずか数週間前の、2019年10月18日に、2つの大きなイベントが行われました。1つは「イベント201」であり、もう1つは武漢郊外で開催された「世界軍事オリンピック」です。

それ以来、ワクチン&ウイルス追跡のための世界的推進が開始されました。

この先頭に立っているのはビル・ゲイツであり、彼は、ワクチン接種によって「人口増加を10~15%減らす」ことに関心を持っていることを公に表明しています。

またゲイツ、ユニセフ、WHOは、破傷風ワクチンに隠されたHCG抗原を使用することによってケニアの子どもたちを意図的に不妊化させたことで、すでに信憑性のある告発を受けています。

徹底した公的な調査が完了するまで、議会と他のすべての統治機関は、義務を怠っていることになります。

 

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寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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