【連載】コロナ騒ぎ謎解き物語(寺島隆吉)

第5回 ビル・ゲイツとは誰か―世界を恐怖させる「ショック・ドクトリン」―

寺島隆吉

ではビル・ゲイツは、ケニア以外では、どのような行動をとっていたのでしょうか。それを批評家ピーター・ケーニッヒは次のように説明しています。少し長いのですが以下に引用します。

*ビル・ゲイツと人口削減計画、RFKジュニアが調査を要請
https://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-571.html(『翻訳NEWS』2021-05-21)

 

ビル・ゲイツと彼の財団であるビル&メリンダ・ゲイツ財団は、20年以上にわたり、アフリカやアジアを中心とした貧しい国々で、何百万人もの子どもたちにワクチンを接種してきた。

彼らのワクチン接種プログラムのほとんどは悲惨な結果をもたらし、まさに病気を引き起こし(例えばインドではポリオ)、若い女性を不妊にした(ケニアでは改変された破傷風ワクチンを使用)。多くの子どもたちが死亡した。

これらのプログラムの多くは、WHOと、UNICEFの支援を受けて実施された。

これらのワクチン接種キャンペーンのほとんどは、子どもたち、保護者、後見人、教師のインフォームド・コンセンサスなしに、また、政府当局のインフォームド・コンセンサスなしに、あるいは偽造コンセンサスすらなく実施された。

その余波で、ゲイツ財団は世界中の政府、ケニア、インド、フィリピンなどから訴えられた。

ビル・ゲイツは自分自身に奇妙なイメージを持っている。彼は自分自身を、ワクチン接種を通じて、すなわち人口削減を通じて、世界を救う救世主だと思っている。

2010年のロックフェラー報告書が発表された頃、ビル・ゲイツはカリフォルニアで開催されたTEDショー「ゼロへの革新」でエネルギーの利用について語っている。

彼はこのTEDのプレゼンテーションを使って、彼のワクチン接種プログラムを宣伝し、文字通り「もし我々が本当に良い仕事をしていれば、子どもたちにワクチンを接種することで、世界の人口を10%から15%減らすことができる」と言っている。

これでは、まるで優生学だ。このゲイツのスピーチは、次の録画ビデオが、そのすべてを教えてくれる。

*ビデオ「ビル・ゲイツと彼の破滅的なワクチン接種プログラム」

https://www.youtube.com/watch?v=JaF-fq2Zn7I (最初から4分30秒のところ)。

 

これを読めば、いま世界中で繰り広げられている「ワクチンを求めるコロナ騒動」がいかに危険なものかが分かっていただけると思います。

ビル・ゲイツは上記のTEDショー「ゼロへの革新」で、温暖化する地球を救うためには人口削減が必要であり、「子どもたちにワクチンを接種することで、世界人口の10%から15%を減らすことができる」と言っているのです。

何と恐ろしいことに、ワクチンはひとを救うためではなく、ひとを殺す(人口削減)ためだったのです!

しかし人口を削減するためにはワクチンを全員に強制接種する必要はありません。その証拠に日本を初めとするいわゆる先進国は人口が減り、減った労働力を補うために発展途上国からの移民労働者を必要としているのです。

しかも移民労働者は低賃金で働かせることが可能ですから企業にとっては大助かりです。ですから日本政府も日本人の子どもを増やす政策をとるのではなく、いわゆる「技能労働者」に対する縛りを緩和し、いかに彼らを「輸入」しやすくするかにエネルギーを注いできました。

ビル・ゲイツにとっては、アフリカを初めとする発展途上国では人口が増えるばかりだから、その子どもたちを救うという口実で、ワクチンを貧しい国で強制接種したのかも知れません。

が、貧しい国の人口を減らしたければ、その発展途上国を豊かにしさえすればよいのです。先進国が、貧しい国に眠っている豊かな資源を略奪するのではなく、その資源を使って発展途上国を豊かな国にすれば、そして誰もが大学に行けるようになれば、その国も先進国と同じように人口が減り、適正な人口規模になるでしょう。

しかしビル・ゲイツのような大金持ちにとっては、「ノアの方舟」のように、神に認められた一部のエリートだけが救われ、残りは死んでくれた方がよいのかもしれません。それが最近とくに言われるようになった「コロナ後の世界」「グレート・リセット」ではないでしょうか。

つまり、WEF(世界経済フォーラム)に集う世界の一握りの人たち、世界の特権階級の人たちにとっては、コロナ騒ぎが収まってくれては困るのです。さもなければ、コロナの恐怖に脅えて、皆が「早くワクチンを接種してくれ!」と叫び出すようにならないからです。

そのためにはどうしても感染者を増やさなくてはなりません。だからこそPCR検査が必要なわけです。感染していなくても発症していなくても、PCR検査で陽性になりさえすれば、「感染が拡大した!」と大騒ぎして、ひとびとを恐怖に追い込んでワクチンを強制接種することが可能になるからです。

巨大製薬会社にとっては、こんなに美味しいことはありません。わざわざ自分たちが国民にセールス活動をしなくても、世界各国が税金でワクチンを買ってくれるわけですし、おまけにワクチンの副作用で死者が出ようが障害者が出ようが裁判沙汰になることはありません。

そんな場合は、その後始末は国がしてくれることになっているからです。巨大製薬会社には、損害賠償の心配は一切必要ないのです。一切を「公設民営化」し、「儲け」は企業に、「損害」は国民に。これが新しい経営方式であり、資本主義経済の大改革「グレート・リセット」なのです。

これを国民に受け入れさせるためには、何か大きな惨事・大きなショックが必要です。これが、ナオミ・クラインの言う「ショック・ドクトリン」であり、「惨事便乗型資本主義」の典型とも言えるものです。そして、その大きなショックとして考え出されたのが、コロナ騒動ではなかったのか。私にはそう思えてなりません。

ナオミ・クラインは名著『ショック・ドクトリン――惨事便乗型資本主義の正体を暴く』上下2巻(岩波書店)のなかで、その例をいろいろ挙げているのですが、その一例としてあげられているのが、チリのアジェンデ政権を軍事クーデターで倒したピノチェト将軍の軍事独裁による極端な新自由主義経済です。

ナオミ・クラインと著書『ショック・ドクトリン』

 

しかし、この「グレート・リセット」は一時的にチリの経済を活性化したように見えましたが、市民の自由は極端に抑圧され貧富の格差は
拡大する一方でした。

まるで現在のロックダウンを地でいったようなものでした。ですから結局は、チリ経済は停滞し、いまだにその後遺症から抜け出すことが
できていません。

ちなみに、アジェンデ政権は民主的な選挙で実現した世界史上で初めての社会主義政権でした。しかし(だからこそ?)アメリカは医学博士号をもつサルバドール・アジェンデがチリの政権を担うことに我慢ができませんでした。そこでCIAを使い、ピノチェト将軍を使って軍事クーデターを企てたわけです。

サルバドール・アジェンデ

 

このあとで項を改めて、「ID2020」および「グレート・リセット」のもっと深い内容について述べるつもりだったのですが、もう十分に長くなってきましたので、この章は、ここで打ち止めとさせていただきます。

ニクソン大統領補佐官のキッシンジャーと握手するピノチェト将軍

 

〈註1〉

先述のとおり、チリのアジェンデ政権は民主的な選挙で実現した世界史上で初めての社会主義政権でした。

しかしアメリカはこの政権に我慢できませんでした。そこで軍事クーデターを企てました。

アメリカは、その一方で、チリの経済を混乱させてチリ国民に絶望感を抱かせ、それを口実に軍が動くよう仕向けるという工作も推進しま
した。

アメリカが政権転覆をねらった現在のベネズエラを見るような、経済撹乱、政情の不安定化工作でした。

そしてクーデターが成功した後は、反対派を徹底的に弾圧し、ドイツから逃れてきたナチスの残党に拷問を任せました。これは「グレート・リセット」の残虐な一面です。

〈註2〉

チリの政権転覆・クーデターについて、もっと詳しく知りたい方はハワード・ジン『肉声でつづる民衆のアメリカ史』(明石書店、2012)下巻の315~ 319頁をお読みください。ここにはアメリカ上院の特別調査委員会(いわゆるチャーチ委員会)による調査報告書「政府CIAによるチリでの秘密工作(1963年から1973年)」が載せられています。

しかし今のアメリカには、委員長として上院外交委員会多国籍企業小委員会(通称、チャーチ委員会)を率いて、アジェンデ政権崩壊に関与した企業とCIA(中央情報局)の関係を追及したフランク・チャーチのような人物はいませんから、アメリカの闇は当分、続くでしょう。

しかも内部告発組織ウィキリークスを組織したジュリアン・アサンジも、アメリカ政府の命令によって、無実の罪でイギリスの牢獄につながれたままですから、アメリカの闇の支配者にとっては当面ひと安心というところでしょう。

(寺島隆吉著『コロナ騒ぎ謎解き物語1—コロナウイルスよりも コロナ政策で 殺される—』の第4章から転載)

 

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寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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