【連載】ウクライナ問題の正体(寺島隆吉)

第11回 ウクライナ軍は病院や学校や劇場を占拠、 民間人を「人間の盾」にして抗戦

寺島隆吉

ところが先述のインタビューで、病院や劇場におけるウクライナ軍による偽旗行動を暴露したニコライさんは、アゾフ大隊の暴虐行為についても語っているのです。

動画。「マリウポリの現状を語るニコライさん」
マリウポリ産科病院はすでに「アゾフ大隊」の拠点になっていた(動画約6分)。

 

それは前述の記事では次のように紹介されていました。

ニコライさんはさらに話を続け、ウクライナ軍の兵士たち (正規軍であれ、 ネオナチのアゾフ大隊であれ) は市民たちをマリウポリから外に出さないようにしていた、 と語っていました

ニコライさんの話によると、ウクライナ軍兵士たちは、マリウポリから避難しようとしていた車の列に発砲したそうで、その時の死体はまだ市民たちが車を運転していた高速道路上にそのままにされているとのことでした。

ニコライさんのこの話については、アンナ・ニュース社の私の同僚たちが聞いた、 マリウポリを出た他の市民たちの証言からも裏がとれています。

 

つまり、ロシア政府は民間人の被害を避けるために、マリウポリ市からの安全な脱出路を保証するため何度もキエフ政権と交渉しているのですが、ウクライナ軍はそれを拒否し続けてきたのです。

それどころか、マリウポリから避難しようとしていた車の列に発砲し、その時の死体はまだ市民たちが車を運転していた高速道路上にそのままにされているというのです。

繰り返しになりますが、市民を攻撃しているのはロシア軍ではなくキエフ軍なのです。

しかし、キエフ軍にとってはこれは当然のことでしょう。市民がいなくなれば「人間の盾」がなくなるのですから、ロシア軍(そしてドンバ スの人民軍)によって、あっという間に殲滅されてしまうことは、目に見えているからです。

さて、先述のインタビューにおけるニコライさんの証言は、これに留まりませんでした。

彼はアゾフ大隊の残虐ぶりを次のように語っていたからです。

ニコライさんは最後に寒気のするような事実を話してくれました。それはニコライさんの17歳の姪がアゾフ大隊の兵士たちが砦にしていた地下室にあやうく引き込まれそうになったことについてです。

ニコライさんによると、小さい女の子たちも含まれる複数の若い女性たちがウクライナのネオナチにその地下室に連れていかれることが、しばしばあったというのです。

ニコライさんは強姦については口を濁しました。それは話をしている時、近くに子どもたちがいたからです。ニコライさんはただこう言っただけです。 「あの娘たちがあいつらからどんな目にあわされたか、みんな知っている」と。

ニコライさんのこの証言を聞いて、私は他の人たちのことを思い起こしました。囚人交換の際にドネツク人民共和国から解放されたキエフ側の囚人たちが私に個人的に話してくれた内容です。

それによると、マリウポリでは若い女性たちが次々と姿を消したとのことです。つまり、 ネオナチ戦士たちに強姦されたのちに処刑された、ということです。私の仕事仲間のローレント・ブレーヤード (Laurent Brayard) による2016年初旬の取材では、ネオナチ大隊の監獄で虐待を受けてきた元囚人の一人は、他の数人の囚人たちが強姦された後、突如、消えてしまったことについて詳しく話してくれたそうです。

ア メリカ軍がイラクに侵略したとき、多くの捕虜がアブグレイブ刑務所で残酷な拷問を受けたことはあまりにも有名なので今では衆知の事実です。

 

が、その米軍によってウクライナ軍(とりわけアゾフ大隊)が訓練を受けているのですから、レイプした上で殺すのは朝飯前のことだったのかも知れません。次の論考は、アメリカが国際人権法に違反して「少年にまで軍事訓練をしている」ことを暴露しています。

Ukraine’s “Neo-Nazi Summer Camp”. Military Training for Young Children(ウクライナの「ネオナチ・サマーキャンプ」幼い子どもたちへの軍事訓練)。

https://www.globalresearch.ca/military-training-for-young-children-at-ukraines-neo-nazi-summer-camp-recruitment-of-ukraines-child-soldiers-financed-by-us-nonlethal-military-aid/5472801

ところが、もっと驚いたことには、このようなキエフ軍の残虐行為をウクライナのメディアが黙認どころか奨励している向きすらあるのです。それを右記のインタビュー記事は次のように紹介して、この記事を閉じています(それどころか、ここに書かれているとおり、西側メディアも、負けず劣らずの報告ぶりなのです)。

現在、ウクライナのメディアでは、記者やゲスト専門家たちがどれだけロシアをバカにするかのお披露目コンテストでもやっているかのようです。

ファクフロディン・チャラフマル記者は、アドルフ・アイヒマンを引き合いに出し、 自分がロシアを破壊するためにロシア人の子ども達を殺すことも厭わないという発言までしているのです(しかしこの発言を理由にTV局を首になることもなく、行き過ぎた発言だったと謝罪しただけで済んでいる)。

その後も、 ウクライナの 「メンゲレ医師」 とでも呼ぶべきグエナデ ィ ・ドロウツェンコが、 (同じTV局で) こんな発言までしています。

「私は戦場の病院にいる部下の医師たちに、ロシア兵たちを去勢するよう命じた。なぜならロシア人というのは人間ではなく、退治すべきゴキブリだからだ」 とロシア連邦捜査委員会がドロウツェンコに対して捜査を開始した後、 このウクライナの 「メンゲレ医師」 は感情に流された発言をしてしまったと発言を取り下げ、捕まえたロシア人兵士たちに去勢手術を課す命令を行ったことは否定したそうです。

このようにウクライナのTV局でナチス的な発言が堂々と行われている中、 西側メディアは恥知らずの嘘つき合戦を展開している。

例えばAP通信は、 マリウポリには報道記者は1人もいないと報じていますが、フランスのテレビ局のTF1局のエリック・テグナーと私はロシア人記者やイタリア人記者やフランスのラジオ局RFI局のクリストファー・ミラーと共にマリウポリに赴いていました。

なおミラー記者は、 ロシア国防省が出した声明を曲げて報じ、 「国防省が、 マリウポリから避難しないすべての人々を裁判にかける」と脅していると思えるような報じ方をしていました。

しかし実は、その 「ロシアによる脅し」 というのはマリウポリの行政当局にむけられたものでした。というのも行政当局は市民を助けるために何の手立てもしていなかったからです。

このようにゼレンスキー大統領の嘘を紹介していると切りがなくなるので、 今回は、このあたりで打ち止めにさせていただきます。朝飯抜き・午前の散歩抜きで書き始めたのですが、もうこんな時刻(12時14分)になってしまいましたので。

次回はゼレンスキー演説の嘘「原発」 編にしたいと思っています。その関連で「生物兵器研究所」についても触れる予定です。しかし、こんな調子で書いていると、いつまでたっても、元の「Sさんのオンライン署名」に戻れなくなりますので、困っています。

(寺島隆吉著『ウクライナ問題の正体1—アメリカとの情報戦に打ち克つために—』の第10章から転載)

 

※ウクライナ問題関連の注目サイトのご紹介です。

https://isfweb.org/recommended/page-4879/

※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。

ISF会員登録のご案内

「独立言論フォーラム(ISF)ご支援のお願い」の動画を作成しました!

1 2
寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

ご支援ください。

ISFは市民による独立メディアです。広告に頼らずにすべて市民からの寄付金によって運営されています。皆さまからのご支援をよろしくお願いします!

Most Popular

Recommend

Recommend Movie

columnist

執筆者

一覧へ