【連載】週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!

4月24日号「今週の鷲の目 」 │ 初夏の候、日本人はいつ取るのか?取れる日来るのかな?マスクの話。/世界で最も理解し難い国─アメリカを考える

鳥越俊太郎

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週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!
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書いたのは私の孫10歳の折の絵です。

1、初夏の候、日本人はいつ取るのか?取れる日来るのかな?マスクの話。
2、世界で最も理解し難い国─アメリカを考える

おかずの話として聞いてほしのだけれど、数日前私のinternetの画面が全てストップしてしまった。こりゃあ今週この原稿がヤバイな、と、思いあちこち触ってみたけどだめで、念の為玄関脇にある「分配器」の蓋を開けいじっているうちに「再起動」と言う小さなボタンに遭遇、そこを押すと全てのライトが消えた。

ほんの数十秒だと思うけど、私の祈りのライトも全てOFF状態。疑心半疑の私はそれから食事。望みも切れたな、と放っておいたのだが、私のデスク周りが汚いと掃除を始めた妻が「あれ、このボタン全部ライトついてるじゃない?」と小さな声を上げた。

「そりゃ三つのボタンは灯がついていてさ、あまりよく見えないけどルータの横の所に『internet』ってあるだろう?そこが消えてどうにもならないんだよ!」

とちょっと腹立たしかった私はついきつめの声で応えた。

「いや全部ついてるわよ」
なになに慌ててデスク下にあるルータを手にとって見た。
ルータを見るとなんと「internet』の光も戻って来ていた。

万歳、万歳。全て解決。internet て簡単じゃん。苦しさも胸元過ぎればどってことないな!なんてとても不遜な考えで、申し訳なかったなあ。
ま、とりあえず解決。現在日曜日朝4時、パソコンに向かっている。

1、そろそろマスクの話はしなければならない。
今の日本人の大きなテーマは
「マスクはいつ、何をきっかけに外すのか」
だろう。コロナ禍の中で政府や地方公共団体、学校などなどによって半ば強制的にマスクは国民全員がつけさせられた。
人々の気持ちは色々だから率先してつけた人達もいるだろうし、いやいやながらも少しはいたと思う。マスについて少し勉強していた私はマスクの不合理さに嫌気が差していたから出来るだけつけたくはなかった。

そういう経緯なんだから止める時は政府の一声で終わるのかと思ったら、個人で考えなさい!ときた。

そうなったら日本人は弱いよね。
何をきっかけ、目印まあ、何でもいいが、例えばだよ、小池百合子東京都知事が(言うわけはないけど)、例えば岡田晴恵さん(も言う訳ないか)、それから感染症専門家、館田一博さん(も言う訳ないかな)らテレビで行政官として、感染症の専門家として日本人の行動パターンを決めてきた人達が一言
「一部の医療関係者を除き一般の市民はもうマスクは必要ないですね。」
というコメントでも発してくれれば国民も安心してマスクを外すかもしれないのになあ。

なぜなんだろうな、政府のトップ 、岸田さん、岸田総理大臣が何を言っても今回は効果なし。何せ日本人は一回着用し、長らく慣習となっているマスクについて、今回自分独りで外すか、外さないか決めなければならないのだ。もちろん人間は生きていく上で独りで決心・決断しなければならないことは多いはずだ。しかし、今回のマスク問題は一回は日本人100%が着用した。そのラインから独りの判断で抜けられるか、という結構難しい作業である。
100%から抜けていく時は「人の目」がどうしても気になるだろう。

いや日本人の場合、文化的、歴史的に同調圧力に弱いので大いに「気になる」でも、間もなくやってくる夏。
同調圧力と夏場の暑さとの綱引きか?

参考までにマスクに関する意識調査をのケース引用・紹介しておこう。

「おとなの住む旅」(2023・04・18号)
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「なぜマスク外さないの?」意識調査で分かった納得の訳!夏のマスクが危険なシニアの熱中症に対策はある?
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マスクをなぜ外さないのか?
こう言う今の日本の大問題にズバリと切り混んで始まる意識調査の結果は予想されたとは言え大ショックなものだ。

厚生労働省の指針により、マスクの着用が個人の判断に委ねられた3月13日から1ヶ月が経ちましたが、今もなお街なかではマスク姿の人たちを数多く見かけます。

もはや着用の義務はないのに、なぜ私たちはマスクを外さないのでしょうか。

その理由を尋ねたアンケー音調査の結果が 先週発表され、関心を集めています。

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圧倒的すぎる!マスク支持派が9割も
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今回の「マスク着用などに関する意識調査 」は飲料水製造・販売事業のプレミアムウォーター(株)(東京・渋谷区)が実施し、4月13日に発表したもの。
3月29日から3日間20歳~69歳の591人からインターネットで回答を得てまとめたリポートです。

その結果は、今もなお外出時にマスクをしていることが多いと答えた人は9割に達し、理由については「新型コロナウイルスに感染する可能性があるから」が最多でした。

本調査の主なポイントは次のとおりです。

①現在も外出時にマスクをしていることが多いと回答した人は9割。

②マスク解禁前後でマスク着用頻度の変化については、ほとんど変わっていないという回答が72、4%。
一方、着用頻度が下がったとの回答は19%のみに留まった

③ マスクをする理由の1位は「新型コロナに感染する可能性があるから」で51・4%。2位は「周りが着用しており、外しにくいから」3位は「花粉症のため」

これは3月29日から3日間での調査なので、世の中は実際には1ヶ月ほど経過しており、うーん。8割くらいには下がっているかな?

私がショッピングに出かけたり、病院を訪れて感じるのはやはりマスク外した「勇者」もちらほら見かけるようになったので、まあマスク人間は90%よりは減ったかな、という実感はある。

しかし、それでも3月13日、
「これからはマスクは個人の判断に委ねる」
と宣言してから40日が経過して、町では80%の人たちが何の疑問も抱かない様子で歩き回っている。

私はその度に思う。
「日本、この国って、本当に何だろうな??」
その際私はどうしても思ってしまう。

聖戦という言葉を信じ、日本が負けるはずがないとなんの疑問も抱かず戦場に赴いた私たちの父親達、それを旗を掲げて送り出した家族の姿。

戦争とコロナ。
それは全く違う話なんだけど、小学校の講堂の正面に天皇陛下夫妻の写真が「飾られていたんだよ」
と入学と同時に聞いた私たち戦後世代一期生にとっては、日本人の同質性というか、あっという間に一色に染まってしまうところに、ある種の力を感じるのだが、それは負けたんだ、これからはもっと自由に生きねば、と生きて80有余年。
また元に戻っちゃったんだなあ、という敗北感。最近では「敵基地攻撃能力」なーんて言葉を総理大臣が口にするようになった日本。
「戦争とコロナ」
どう思いますか、あなたは?

さて、次の話題に入りますかね?

質問から入ろう。
皆さんはアメリカって国についてどう思いますか?

まぁ、90%の人が好きな国だと答えるでしょうね。

民主主義、自由、人権など「正義」を全面に掲げ世界を救う国。日本もそのアメリカン、[Justice](正義)に従い、行動を共にする国ですね。

確かに、確かに言う通りですね。
私も42歳~43歳の1年間アメリカの新聞社で働き、取材などを通じアメリカ人とかなり色濃く交わりましたね。
アメリカ人は人がいいね。
もちろんいろんな人がいるんだけど、アメリカ人は基本的に友好的な人が多い。
私も一年の間に多くの友人が出来ました。

だけどアメリカという国は別の怪獣だよ。
第二次世界大戦が終わった1945年からの77年。アメリカほど他国で戦争をやった国はないね。朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、アフガニスタン戦争。どれもが「アメリカン、ジャスティス」を掲げた「正義の戦争」なんだけど、分かっている人にはバレている。本当は「軍産複合体」がバックアップで進める「アメリカン大金儲け作戦」に過ぎないことを。ま、これは私の長年のアメリカとの付き合いで得られた「アメリカン・ジャンスティス」の本性、正体なんだけど。

「Make America great again」

を掲げたトランプさんはアメリカの一つの姿。外国に持っている軍事基地を撤去しようと言いましたからね。

ああ、これで沖縄の米軍基地も日本の空を占領し続ける横田基地も神奈川県の広大な面積を保有する厚木米軍基地も、また横須賀の米海軍基地もなくなるのかと一瞬だけど思いましたよ。だけどやはりアメリカの本性は民主党政権だね。バイデンさんが勝った。

世界で正義(Justice)を実行し、常に戦争をしている、もう一つのアメリカ。

ウクライナ戦争はロシアのプーチンがクリミア半島に続きウクライナ東部の奪取・占領を目指して始めた侵攻作戦なんだけれども、反面NATO拡大を図り、ウクライナのゼレンスキー大統領のお尻をくすぐり続け大量の武器弾薬を運び込んでいるのもまたアメリカなんですよ。

NATOの欧州連合軍最高司令官は初代・アイゼンハワー陸軍大将以来18人全員がアメリカ陸軍または空軍の大将が務めているので分かる通り実権はNATO=米軍なんですね。ウクライナ戦争も戦いが継続する限り儲かるのは米軍産複合体なんですね。これは仮説ですけどプーチンを戦争にひきずり込んだのもどこかの誰かさんだとか。そんなアメリカの一面を知れば嫌気が指すのだけれど、それでもあのアメリカ人の人の良さを知る私はいつも分からなくなる。私には「正義」の旗を掲げた「怪獣」にしか思えないんですね。

私にはロシアや中国、北朝鮮の方がアメリカン「怪獣」よりははるかに分かりやすい。戦後77年間いつも「正義」と「戦争」を地球上で繰り広げて来たアメリカという国。そのアメリカに一、言の文句も言わず忠実に従って来た、あえて言わせて貰うと「植民地国」「従属国」ニッポン。
ここ迄言うのは悲しいけどね。

(2023/04/24)記述

鳥越俊太郎 鳥越俊太郎

1940年3月13日生まれ。福岡県出身。京都大学卒業後、毎日新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、同社を退職。1989年より活動の場をテレビに移し、「ザ・スクープ」キャスターやコメンテーターとして活躍。山あり谷ありの取材生活を経て辿りついた肩書は“ニュースの職人”。2005年、大腸がん4期発覚。その後も肺や肝臓への転移が見つかり、4度の手術を受ける。以来、がん患者やその家族を対象とした講演活動を積極的に行っている。2010年よりスポーツジムにも通うなど、新境地を開拓中。

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