【特集】新型コロナ&ワクチン問題の真実と背景

思想としてのコロナワクチン禍試論(1) ―「半ポスト真実」とメディア批評の視点から

嶋崎史崇

はじめに

〇本稿は、2023年4月15日に、東京唯物論研究会で行われた発表のレジュメを改稿したものです。[ ]内は発表後の補足です。実際の発表では、詳しく読まなかったところも多くあります。貴重な発表の機会をお与えいただき、転載に同意していただきました研究会の皆さまに感謝致します。なおこのレジュメを読まれて興味を持たれた方は、近刊の拙著『ウクライナ・コロナ報道に見るメディア危機』(本の泉社)もご参照ください。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784780722420

また、ご感想があれば、次のメールアドレスにお寄せください。
elpis_eleutheria@yahoo.co.jp

〇2022年12月の東京唯研講演会:塩原俊彦氏「『君たちはどう騙されてきたのか』:リテラシー教育の必要性(ウクライナ戦争報道を題材にして)」

→23年4月に『ウクライナ戦争をどうみるか「情報リテラシー」の視点から読み解くロシア・ウクライナの実態』(花伝社)として刊行:2014年以来のウクライナ危機を題材に、国家や主要メディアの見方を鵜呑みにせず、「騙されない」ようにするにはどうしたらいいか(メディアリテラシー、批判的問題意識の涵養)

→本書はその意識をコロナ禍・ワクチン問題に応用:「私たちはどう騙されてきたのか」

[私自身の自己反省的要素も]

本発表の目的:コロナ禍・ワクチン危機の問題を、メディア論と思想(人文学)の視点から読み解くこと

日本では全国放送のテレビや主要新聞等主要メディアが、厚労省や製薬会社と、少なくとも事実上、一体となってワクチン接種を推進。不都合な情報は排除・極力軽視→日本の住民の8割が2回接種、約7割が3回接種に追い込まれ、巨大な被害が既に発生している可能性が高い

ただし、「努力義務」「職域接種」による事実上の強制もあり、必ずしも全員が騙されて自発的に接種したわけではない

1970年代の集団予防接種禍:メディアが被害を大きく取り上げたことで、市民運動が発生(吉原賢二『私憤から公憤へ―社会問題としてのワクチン禍』岩波書店、1975年)

〇本発表の結論の先取り:

情報の受け手として:新型コロナウイルスの「恐ろしさ」や、ワクチンの有効性・安全性等の利点ばかりを主要メディアにより聞かされ続けて圧倒されながらも、その陰で報道されないものは何か、と見えないものを見ようとする洞察力を鍛え上げる必要がある

メディアとして:自分達の見立てに反する情報が出てきた場合なすべきことは、その情報の排斥や矮小化ではなく、さらなる取材と検証であり、必要があれば間違いを認めることを躊躇すべきでない、ということ

寺島隆吉氏(科学史家、『コロナ騒ぎ謎解き物語』全3巻、あすなろ社、2021~22年、『ウクライナ問題の正体』全3巻、あすなろ社、2021~22年の著者):

(メディアが)「報道していることよりも、報道しないことの方が重要」

[少なくともそういう場合がある]
(チョムスキーの考えとして紹介、ブログ『百々峰だより』:「進行する二つの『民族浄化』―イスラエルとウクライナで、しかもアメリカの支援で」、2014年7月17日。http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-190.html

[メディア批判が中心的課題となるが、民主社会におけるメディアの役割を重視しているからこそ]

〇本発表の基となる拙著の特色:

①同時代に起こったウクライナでの戦争と、コロナ禍・ワクチン危機に意外な共通点を見出したこと:
・メディア報道の偏向:確証バイアス、「部屋の中のゾウ」問題(ウクライナ:「ネオナチ」の問題、2014年の米国関与の「クーデター」)

[ウクライナについては、塩原俊彦氏の一連のISF独立言論フォーラム記事も参照: https://isfweb.org/columnist/%e5%a1%a9%e5%8e%9f%e4%bf%8a%e5%bd%a6/

・「情報戦」という視点(ウクライナ戦争だけでない、荒川央「テレビ、新聞を中心としたメインストリームメディアも情報戦の主戦場となり得ます」。『コロナワクチンが危険な理由』花伝社、2022年、221頁)

根拠ある異論を唱える少数派の専門家・有識者が「陰謀論者」扱い

一見「陰謀論」に見えることが真実である場合がありうる

「陰謀論」:往々にして権力者が異説を封じ込める手段に
・人類存続の危機:原発事故・核戦争/史上初の遺伝子操作「ワクチン」による身体の内側からの脅威:通常の新型ワクチン開発は10年程度かかるのに1年程度で米国では「緊急使用許可」・日本では「特例承認」→長期の治験は完了しておらず莫大な副反応・後遺症疑い事例・接種後死亡数、2021・22年の戦後最大級の超過死亡…

②主要新聞、全国放送のテレビに加えて、概ねタブー化されてきたユーチューブ、ツイッターをはじめとするプラットフォーマーの介入への批判

③単なるメディア分析にとどまらず、思想的・哲学的観点や、SF文学作品の知恵を取り入れていること:カント、ハイデガー、デューイ、リップマン、イリイチ、オーウェル…←人文的問題意識や概念は、現代の問題をすぐに解決できなくても、分析には役立つ

〇本発表題目の由来:河出書房新社の論集『思想としての3・11』(2011年):
鶴見俊輔、吉本隆明、木田元、小泉義之…

河出書房新社編の論集『思想としての<新型コロナウイルス禍>』(2020年):
大澤真幸、与那覇潤、酒井隆史、小泉義之…

人文系論者によるコロナワクチンについての国内の批判的研究の比較的少ない先例の一つ:

〇野口友康(かつての集団予防接種禍の被害者家族、立命館大学研究員、社会学系研究者):『「犠牲のシステム」としての予防接種施策 日本における予防接種・ワクチン禍の歴史的変遷』(明石書店、2022年):フーコーの生権力論・言説管理論、エスポジトの自己免疫化論、ベックのリスク社会論・サブ政治理論、高橋哲哉の犠牲のシステム論(沖縄の基地問題・福島の原発問題)

戦後の歴史:70年代の集団接種、MMRワクチン、B型肝炎ワクチン、子宮頸がんワクチン、といった大規模な薬害(またはその濃厚な疑惑)とそれに対応する市民運動

補足:コロナワクチン禍は第5にして最大のワクチン禍ではないか

イタリア在住の免疫学者・荒川央博士によると「史上最大の薬害スキャンダル」、『コロナワクチンが危険な理由』、花伝社、2022年、226頁

ワクチン禍以外も:エイズ、スモン、サリドマイド等の薬害…

④多様な情報源に依拠していること:専門家の著書、論文、統計、新聞記事のみならず、ユーチューブ・ニコニコ動画等で見られる動画、『女性セブン』のような週刊誌記事、幸福の科学系月刊誌『The Liberty』の記事も真面目に読んで学ぶ

⑤単に主要メディアやプラットフォーマーを批判するのではなく、改善に向けた建設的問題提起も試みたこと
(本発表の主要メディアの定義:五つの主要全国紙+『東京新聞』、全国放送の民放は新聞社と資本関係がある、受信料収入で支えられるはずのNHKも報道の傾向は他とそれほど変わらない)

⑥騙される側の心理も追究

⑦「半ポスト真実」という分析視座の導入

本発表で扱っている事実や疑惑:22年12月~23年1月の『週刊新潮』のワクチン批判特集の連載によって、事実としてはかなり知られるように→分析に重点

 

本発表の見取り図

第1節 半ポスト真実とは

第2節 新型コロナウイルスの闇:人工説を検証する

第3節 PCR検査の問題点

第4節 新型コロナウイルスに関するネット上の情報統制、WHO追従という問題

第5節 コロナワクチンの問題点と疑惑

(1)ファイザーワクチン有効率「95%」に対する疑義と、ワクチンを巡る言語の問題
(2)厚生労働省によるコロナワクチンデータ改ざん疑惑
(3)コロナワクチン由来のmRNA、スパイクタンパク、免疫抑制がもたらしうる悪影響
(4)ファイザーワクチンの1291種の有害事象リストの問題
(5)コロナワクチンの接種後死亡率がインフルエンザワクチンの約100倍という問題
(6)2021~22年の莫大な超過死亡と死者数激増の問題
(7)コロナ予防薬・治療薬候補「イベルメクチン」への敵視・排除と、自然免疫軽視という問題

第6節 思想としてのコロナワクチン禍

(1)ワクチン危機とウクライナ戦争、福島第一原発事故の比較
(2)イヴァン・イリイチ:医原病と脱病院化
(3)カント:未完の「啓蒙の世紀」
(4)ハイデガー:「世人」/「みんな」の圧力

第7節 メディア報道がもたらした「半ポスト真実」的状況の問題点と、改善への問題提起

(1)原理的提言
(2)メディア別の実践的提言

おわりに:情報戦時代を個人としていかに生き抜くか

 

第1節 半ポスト真実とは

オックスフォード英語辞典による「ポスト真実」の定義:「客観的事実が、世論形成に対して、感情や信念への訴えと比べると影響力を持たなくなった」こと
Oxford Languages: https://languages.oup.com/word-of-the-year/2016/

2016年を象徴する言葉:トランプ大統領当選、英国のEU離脱国民投票の可決
←噓や捏造された情報によって政治が動く事態(トランプ派が言うことが全て噓、というわけではない)

「半ポスト真実」(嶋崎の造語):大多数のメディアが、本当は専門家の間でも複数の見解が競合する問題について、半面または片面から見た多数派の見解を伝え続けることで量的に圧倒→

それに対立する少数だが有力な根拠ある見解・見方が、あたかも存在しないかのように演出

主要メディアは純然たる噓をついたり、虚偽情報を捏造したりしているわけでない:例えば、「ワクチンはコロナ禍制圧に極めて有効でしかも安全」という政治家、厚労省等の公的機関、製薬会社、WHO等の国際機関の言説や文書、統計、論文は実在し、主要メディアはそれを忠実かつ正確に伝えている→だからポスト真実ではなく、半ポスト真実という新語が必要

それでも、一方的情報発信により、両方の見方を知る人から見れば、実像から懸け離れた偏向した言論状況が出現し、実質的には世論誘導が行われてきた、という事態

半ポスト真実という概念を使うことにより、主要メディアによるコロナ禍・ワクチン報道の問題点が鮮明に見えてくる

 

第2節 新型コロナウイルスの闇:人工説を検証する

当初は主要メディアにより「陰謀論」扱いされていたが、実は少数の専門研究者らは、遺伝子配列の分析により、最初から人工説を疑っていた。けれども、殆ど報道されなかったので、広く知られることはなかった

〇荒川央「フーリン切断部位の謎: Frontiers in Virologyに掲載された論文から」、2022年4月18日。https://note.com/hiroshi_arakawa/n/n4f31e24ddf1c

新型コロナウイルスに見出され、感染力を高める「フーリン切断部位」という遺伝子配列が、コロナワクチンで有名になったモデルナ社が2016年に特許を得た遺伝子配列と一致する、というウイルス学専門誌に掲載された論文を解説。しかも「癌関連タンパク質およびペプチドを製造するための修飾されたポリヌクレオチド」についての特許

偶然に一致する確率は「0.00000000321%」
元の専門誌論文:Balamurali K. Ambati et al., MSH3 Homology and Potential Recombination Link to SARS-CoV-2 Furin Cleavage Site, in: Frontiers in Virology, 2022年2月21日。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fviro.2022.834808/full

モデルナの関与疑惑:中国側主犯説ではなく、米国側主導説を示唆

〇最近の米下院の調査COVID Origins:米国立衛生研究所(NIH)が補助金を出していたニューヨークに拠点を置く研究機関Eco Health Allianceが、武漢ウイルス研究所に資金提供して、コロナウイルスの感染力等を高める「機能獲得研究」(gain of function research)をやらせていた→パンデミックの始まりに?
https://oversight.house.gov/landing/covid-origins/

〇掛谷英紀・筑波大学准教授:「オミクロン株の変異プロセスを数理モデルで評価」、2022年11月16日。
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/pdf/p20221116143000.pdf

オミクロン株は武漢で見つかった従来株に対して、ヒトの細胞に結合する「スパイクタンパク質」という部位に、30以上の変異がある。
スパイクタンパクの同義変異(アミノ酸を変化させない変異)は一つだけ、非同義変異(アミノ酸を変化させる変異)は29もある、と異常な偏りを見せている。こうした偏りが、偶然に起きる可能性はわずか0.2%と数学的に算出→人工的な遺伝子組み換え等の可能性を強く示唆。

原著論文:Hideki Kakeya and Yoshihisa Matsumoto, A probabilistic approach to evaluate the likelihood of artificial genetic modification and its application to SARS-CoV-2 Omicron variant, in: IPSJ Transactions on Bioinformatics, 2022年11月16日掲載。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ipsjtbio/15/0/15_22/_pdf/-char/en

〇一般メディアも遅れて報道:『ウォールストリート・ジャーナル』の報道が日本の主要メディアへも波及:「新型コロナの起源、研究所から流出の可能性高い=米エネルギー省」、2023年2月27日。
https://jp.wsj.com/articles/lab-leak-most-likely-origin-of-covid-19-pandemic-energy-department-now-says-30152192

FBIも研究所流出説を唱える

これまでの人工説の陰謀論扱いは何だったのか?→荒唐無稽な妄想ではなく、根拠を持って人工説を唱えてきた専門家・研究者の無視と、これまで優勢だったコウモリ由来の自然発生説のみへの注目は、「半ポスト真実」をもたらしたのではないか?

 

第3節 PCR検査の問題点

〇コロナ騒ぎの重要装置としてのPCR(Polymerase Chain Reaction)

分析対象の遺伝子を増幅する技術

知られざる重要概念としてのCt(cycle threshold)値:

 増幅の回数、尺度を示す数値
 Ct値が高過ぎると、感染力のないウイルスの残骸などを拾って偽陽性になる能性が高くなる
感染症研究所はCt=40を推奨した
https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV20200319.pdf

→この数値だと、陽性であっても、症状を発達させる力や、他者に感染を伝播させる力のない不活化ウイルスまで拾ってしまい、その意味での「感染者」だと必ずしも言えない→大量の「無症状感染者」の発生という事実

〇Ct=34で、感染力のあるウイルスはほぼ0、正確なのはCt=17という専門論文も

Bernard La Scola et al., Viral RNA load as determined by cell culture as a management tool for discharge of SARS-CoV-2 patients from infectious disease wards, in: European Journal of Clinical Microbiology & Infectious Diseases (2020) 39:1059–1061
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7185831/

〇にもかかわらず、一般的にメディアでは、陽性/陰性という二元論的な判断が一般的:報道でもCt値という概念が出てくることは少ない、コロナ禍当初は確かにあったはずの陽性者≠感染者という認識が忘れられているのでは(『東京新聞』朝刊に毎日載っている「国内の新型コロナウイルス感染者」という図表:本当は「陽性者」では?)

〇例:『毎日新聞』朝刊2022年5月26日付の「数字を読み解く:40」では、「40以上で陽性と判断されても、実際は生きたウイルスが殆どおらず、感染性が極めて低いこともある」と適切にも認める→なぜ感染研の推奨した「40」という推奨値が一致する事実とその含意を、問わない?

〇現状のPCR検査に対して批判的な見方を提示した免疫学者の荒川央博士:「コロナパンデミックとは、健康な無症状者を大量にスクリーニングし、意図的に設定した検査基準の結果によって陽性者が多く存在するように見せかけたもの」→「捏造」では?→PCR検査を症状ある人に限定する、新型コロナを他のウイルスと区別できるようにする、陽性者のCt値を報告する、といった建設的改善策も(『コロナワクチンが危険な理由』花伝社、2022年、36頁、32-43、47頁)。

〇(恣意的な仕方で)「医療は人々を患者へと変えられる」という事態ではないか

健康な人々が「無症状感染者」という病人に仕立て上げられている可能性

Illich, I., Medical Nemesis, the expropriation of health, Pantheon Books, 1976, p.78.

〇こういった専門家らによる少数だが根拠ある異論を殆ど考慮せず、PCR検査の有効性ばかりを伝えた主要メディア:新型コロナの脅威を実像よりも大きく見せて、不必要に恐怖を煽り、ワクチン接種へと駆り立てた、という半ポスト真実的状況をもたらしたのでは

 

第4節 新型コロナウイルスに関するネット上の情報統制、WHO追従という問題

本発表の主題であるコロナワクチンの問題点と疑惑に入る前に:
主要メディアの報道と並ぶもう一つの問題であるプラットフォーマーについて

〇代表的プラットフォーマー・ユーチューブの明白な異論排除指針:
「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の医学的に誤った情報に関するポリシー:

以下の指針に違反する動画は削除、警告の上アカウント停止も
https://support.google.com/youtube/answer/9891785?hl=ja

・COVID-19 の治療法としてイベルメクチンまたはヒドロキシクロロキンの使用をすすめるコンテンツ

・イベルメクチンは COVID-19 の治療に効果があると断定的に主張する

・イベルメクチンとヒドロキシクロロキンは COVID-19 の予防に使用しても安全だと主張する

・COVID-19 の予防法としてイベルメクチンまたはヒドロキシクロロキンの使用をすすめるコンテンツ

・公認の COVID-19 検査では COVID-19 を診断できないと主張する

・COVID-19 の死亡率が風邪や季節性インフルエンザの死亡率以下であると主張する

・COVID-19 よりインフルエンザの方が死亡率が高いと主張する

・COVID-19 ワクチンを接種した人は死亡すると主張する

→WHOや厚生労働省至上主義・無謬説が採用

しかし:WHOは資金源で米国政府、ワクチン接種に積極的なマイクロソフト創業者によるゲイツ財団、それに近いGAVIアライアンス等に依存

2018~19年には、米国が14.7%、ワクチン接種を推進してきたゲイツ財団が9.8%、ゲイツ氏に近いワクチン推進組織であるGAVIが8.4%…

→利益相反の疑い、必ずしも中立的組織ではない

出典:「WHO、米国の資金拠出の実態は?」

Simon Bradley & Jonas Glatthard,2020/04/17, Source: WHO

https://www.swissinfo.ch/jpn/politics/新型コロナウイルス_世界保健機関-who–米国の資金拠出の実態は-/45696414

参考:ウィリアム・エングダール「WHOは信頼できる組織か?」、『寺島メソッド翻訳NEWS』、2020年4月10日。http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-231.html

〇野口友康氏によるWHOの戦略的諮問グループ(SAGE)による「ワクチン接種へのためらい(忌避)報告書」の分析:接種を忌避する権利がない→WHOでは接種推進という結論が初めから決まっており、人々の自己決定権を尊重していない、という疑い(『犠牲のシステムとしての予防接種施策』、明石書店、2022年、238~239頁)。

〇2009~10年の新型インフルエンザ騒動の時:日本の主要新聞各紙もWHOと製薬会社の癒着疑惑を追及:「WHOと製薬会社、パンデミックあおる? 癒着疑惑、欧州会議が調査」(『朝日新聞』、2010年1月13日付)、「『パンデミック』誇張? WHOと製薬会社『黒い疑惑』」(『東京新聞』2010年1月25日付)→なぜ今回の新型ワクチンについては反応が鈍いのか

〇ユーチューブによる動画削除事例①:

東北医師有志の会の動画「<緊急座談会第2弾!>オミクロン型対応ワクチンをすすめない理由」(2022年8月29日投稿、現在はニコニコ動画で視聴可能、ユーチューブでも「復活」することもある:https://www.nicovideo.jp/watch/sm40998900

抗体作製の世界的権威である村上康文・東京理科大名誉教授(画像の下側)ら:ワクチンの追加接種率で世界有数の日本が、2022年8月の第2週に感染者数で世界1位、死者数で2位になったのはなぜ?→コロナワクチンによる免疫抑制・抗原原罪といった理論に基づいて説明

抗原原罪(original antigenic sin):例えば中国で発見された元来の株に対する抗体がワクチンによって誘導されると、追加接種をしてもオミクロン型に対して有効な抗体が産生されなくなり、却って感染を防げなくなる、という現象

大量接種にも拘わらず感染爆発を起こした米国や日本と違って、ハイチのように最初から殆どワクチン接種をしなかった国では、コロナ禍は既に収束

1日当たりの新規感染者数の比較

1日当たりの新規感染者数の比較

 

100人当たりのコロナワクチン接種者数

100人当たりのコロナワクチン接種者数

 

3回目以上の追加接種率で日本はかつてのワクチン接種先進国を追い越し、世界有数に

3回目以上の追加接種率で日本はかつてのワクチン接種先進国を追い越し、世界有数に

以上の図表の出典:

Edouard Mathieu, Hannah Ritchie, Lucas Rodés-Guirao, Cameron Appel, Charlie Giattino, Joe Hasell, Bobbie Macdonald, Saloni Dattani, Diana Beltekian, Esteban Ortiz-Ospina and Max Roser (2020) – “Coronavirus Pandemic (COVID-19)”. Published online at OurWorldInData.org. Retrieved from: https://ourworldindata.org/coronavirus

この動画:コロナワクチンによって血栓が形成されやすくなる仕組み、選んだ実験動物が人間との共通点が少ないため適切でなかったことも解説

〇ユーチューブによる動画削除事例②:
2021年6月に210人の医師・180人の歯科医師・60人の地方議員と共に、接種の中止の嘆願書を厚生労働省に提出した高橋徳医師(ウィスコンシン大名誉教授)が作成した解説動画

現在は動画サイト「ランブル」にて視聴可能
https://rumble.com/vj9ru5-press-conference-june-242021.html

厚生労働省等の資料を用いて、2018年のインフルエンザ死者数(3325人)と20年のコロナ死者数(3466人)が殆ど変わらないという事実を実証
無症状感染者からの感染伝播はほとんどないという論文も紹介、解説

Cao, S. et al., Post-lockdown SARS-CoV-2 nucleic acid screening in nearly ten million residents of Wuhan, China, in: Nature Communications, volume 11, Article number: 5917 、 2020年11月20日。https://www.nature.com/articles/s41467-020-19802-w

補足:厚労省は、主な死因がコロナでなくても、陽性ならコロナによる死者として認定するという方針→「コロナ死者数」が水増し?

厚労省事務連絡令和2年6月18日「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」から引用

厚労省事務連絡令和2年6月18日「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」から引用

 

厚労省事務連絡令和2年6月18日「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」から引用
https://www.mhlw.go.jp/content/000641629.pdf

日本の主要メディアは、この多数の医師らによる陳情という、接種の判断材料となる出来事を伝えることに消極的:大きく報道したのは『産経スポーツ』くらい
「国内の医師ら450人がワクチン接種中止を求めて嘆願書を提出」、2021年6月24日付。
https://www.sanspo.com/article/20210624-IOQJULJCVRMBXMZXIDJG6SDUHA/

「嘆願書に同意したのは国内の医師390人と地方議員60人で、発起人の高橋徳・米ウィスコンシン医科大名誉教授(クリニック徳院長)は同日午後に国会内で会見。『死亡率が非常に低く、感染者の80%が軽症にもかかわらず、安全性もまだ分かっていない遺伝子ワクチンを国民全員に接種させる必要があるのか疑問だ』と説明。出席した他の医師からも『治験が終わっていない』『接種後に少なくとも356人の方が亡くなっている』などの発言が相次いだ」

 

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嶋崎史崇 嶋崎史崇

しまざき・ふみたか 1984年生まれ。MLA+研究所研究員。東京大学文学部卒、同大学院人文社会系研究科修士課程(哲学専門分野)修了。ISF独立言論フォーラム会員。著書に『ウクライナ・ コロナワクチン報道にみるメディア危機』(本の泉社、2023年6月)。記事内容は全て私個人の見解。主な論文は、以下を参照。https://researchmap.jp/fshimazaki 記事へのご意見、ご感想は、以下までお寄せください。 mla-fshimazaki@alumni.u-tokyo.ac.jp

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