【連載】週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!

お、お、大谷くん、あなた、本当にけがしたの?日曜日(27日、日本時間)の試合で大暴れじゃないの!!もうびっくり、しゃっくりだわあ!!

鳥越俊太郎

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1、大谷選手の強い心に監督もファンもチームメイトも、いや私も、「グッとくる」
大谷投手の怪我を知った相手チーム、メッツの選手が集まって和やかな雰囲気だ。

今、27日(日曜日、日本時間)の昼にテレビで見ていてあまりに驚いたので、その報告から。

昨日に続いてエンゼルス対メッツ戦。

試合は始まったばかり、エンゼルスの先攻で、大谷くんは2番DHなので、試合開始5分も経たないうちに大谷くんがバッターボックスへ。と思う間も無くセンターオーバーの大2塁打!!
2打席目はライト線の右を破る堂々の3塁打。
ワオー、本当に右肘靱帯損傷なのかい??投げるのに比べると、右肘の靭帯への負荷は少ないとは言うもののセンターからライト方面にバットを振り抜いた時、やはり右手はしっかり使ってるよね。
大丈夫なのかな??心配だよ。
3打席目はフォアボール(4球)、1塁に歩いたと思ったらもう盗塁18個目。
このときキャッチャーからの送球を鳩尾付近に受けてがっくり。かと思ったらすかさずサードへの盗塁今季19個目。
打点も得点も決めてエンゼルス連勝の立役者やあ!!!皆さんはもうご存知の話でしょうが、原稿作成段階で大谷くん、大暴れのニュース。一応メモっておきますね。

エンゼルスの大谷翔平選手兼投手が24日右肘靱帯損傷により…と書き始めて何かぎごちないなあ、と思うのは、大谷くんは選手なのか投手なのか、簡単に書けないのだ。
各媒体も苦労しているらしい。
太田投手と書いたり、大谷選手と書いたり、面倒になってくると「大谷が◯◯した」と呼び捨てだ。選手だ投手だと、もう面倒だから「大谷」一本で行こうってことらしい。

ケガが見つかった翌日の東京新聞の見出しはこうなっている。
「大谷指名打者で出場へ」「依然残る手術の可能性」。
この記事はまとまったいい記事なのだが、すでに指摘したように記事は「大谷」で通している。

「エンゼルスは24日、右肘靱帯損傷により今季投手での出場がなくなった大谷がメッツと対戦するニューヨーク遠征に同行し、当面は指名打者で出ると発表した。
ア・リーグで断トツの44本塁打を誇り、日本勢初のタイトルが懸かる終盤戦へ。
まずは明るいお知らせ。
ただ、依然として2度目となる肘の再建手術、通称『トミー・ジョン手術』に踏み切る可能性は残る。
術後、投手では復帰まで1年以上を要するが、打者はより短期だ。
昨年11月23日にメスを入れたフィリーズの主砲、ハーパーは、今年5月2日にメジャーに戻った。
投手で2度も珍しくはなく、今年はレンジャーズのデグロムが2010年に続いて受けた。

大谷はメジャー1年目の18年に経験。
医師から手術を勧められたこの年の9月5日、落ち込む水原通訳に『しようがない。切り替えよう』と声をかけて打者で出場。
2本塁打を含む4安打を放った。オフに入って10月に手術を受け、19年は5月7日から打者のみで出場を続けた。」

この後がいいところだ。泣かせるね。

苦難が襲っても下は向かず、常に自分の可能性に挑戦してきた大谷。
険しくとも「二刀流」での完全復活へ向け、道を模索することになる。

この東京新聞の記事は実は最後に(共同)で結ばれている。
共同通信の大谷番の記者が書いたのだろう。
見守ってきた記者ならではの「愛」のこもった記事になっている。
こういう記事が書ける記者は幸せだなーと思う。

「苦難が襲っても下を向かず、常に自分の可能性に挑戦してきた」。
これこそが大谷くんなんだろうね。

この土曜日26日(日本時間)、エンゼルス対メッツの試合をやっていたので丸々見てしまった。
もちろん、右肘損傷と言われた大谷くんがメッツ戦に果たして出場するのかどうかさえ不明な試合だったが、DH打者として出るというので身構えて見てしまった。
大谷くんは右肘損傷なんかどこ吹く風?とばかりに打者としては大ハッスル。と言っても2打数1安打3四球、2塁打で千賀投手の勝利を奪った。
2塁打はスタンドインを見送るような仕草が見られ、本人は「行ったかな?」だったろう。

私のように「大谷くん」と書ければいいが新聞、テレビではそうはいかないよね、どうなっているかな??

「〈メッツーエンゼルス〉♢25日(日本時間26日)◆シティーフィールド。

エンゼルス大谷翔平投手(29)が敵地でのメッツ戦に『2番DH』で出場し、大きな歓声を受けた。
この日のシティーフィールドに初見参。
試合岸前の選手紹介ではビジターチームの選手であるにもかかわらず巨大なスクリーンに大谷が映され『ショウヘイ・オオタニ』とコールされるとひときわ大きな歓声が上がった」

これは日刊スポーツのスマホの記事だが、きっちりと「大谷翔平投手」と書いている。
この日のメッツ戦には投手としては一回も登場してはいないのに「大谷翔平選手」とはなぜ書かないのか。
日刊スポーツの記者には大谷くんは「投手」であってやはり「選手」と一般化することへの記者としての抵抗感があるのだろう。
これはこれで面白いが、もう少し他のスポーツ紙がどう大谷くんのことを取り扱っているか調べを進めたい。
次はスポーツ紙ではなくて「読売新聞の【ニューヨーク=平山一有】のクレジット入りの記事。米大リーグは25日、各地で行われ、エンゼルスの大谷は敵地でのメッツ戦に2番指名打者で出場し、先発したメッツの千賀とメジャーで初対戦した。」

ここまで書いていきなり「エンゼルスの大谷は」と呼び捨て記事になっているのにやや疑問に思い、見出しを見た。
見出しで何らかの呼称を付けていて記事中では呼び捨てにする書き方があるのだが……

「大谷翔平がメッツ千賀と初対決・・・『普段通りの姿で』二塁打、相手野手と塁上で談話」だが、何と、何と、さすが読売新聞さんだよね、見出しは「大谷翔平」と呼び捨て。記事中では単に「大谷」だ。

確かに、普段野球の話をするときには誰だろうとイチローがとか長嶋がと言って話をしている。が、記事になると何らかの呼称をつけて書いていた記憶があるのだけど、どうなんだろうな。
これまで東京新聞と読売新聞という一般紙をたまたま見てしまった。
スポーツ紙はどうかな。
最初に日刊スポーツを見たときは「大谷翔平投手」と呼称が付いてたな。
次は「ヤフーニュース」を見てみたい。
記事タイトルは「メッツ戦で異例の大ブーイング」

「米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手は25日(日本時間26日)、敵地メッツ戦に『2番・DH』で先発出場。
9回2死一、三塁の打席で異例の申告敬遠となった。
両リーグ最多の今季17個目。
メッツファンが多数詰めかけた球場からは異例の大ブーイングが起きた。
メッツ地元局の実況席は『正しい選択です。最も危険な打者ですから』などと選択を支持していた」

ヤフーニュースの記事ではきちんと「大谷翔平投手」と呼称が付けられていた。
「サンスポ」はどうかな?「米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(29)は『2番・DH』でフル出場し」とこちらも「選手」ではなく「投手」を付けている。
スポーツ紙はやはり大谷くんには「投手」の姿が似合うんだろうな。
一つだっけ「選手」を呼称として付けているところがあった。

NHK NEWS WEB の見出しはこうだ。
「大谷翔平 指名打者出場 ネビン監督 “手術は大谷自身が判断 “」

見出しは「大谷翔平」と呼び捨て。
ネビン監督も・・・ああ翻訳の関係もあるので監督が正確にはどう言ったかは分からないが、見出しでは大谷自身がと大谷くんのことを皆呼び捨てだな。
ただNHK NEWS WEBの文面はこうなっている。
「右ひじのじん帯を損傷した大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手は25日、メッツ戦に指名打者で先発出場し相手先発の千賀滉大投手からツーベースヒットを打ってチームの連敗ストップに貢献しました」。
なるほど2番DHで出場だから単純に「選手」扱いなのだろう。
この日に限って言えばこれが正解だな。
今回はそれぞれシチュエーションに応じて大谷選手、大谷投手、大谷と3通りに分けて呼び方を変えている。
大谷くんの正式な呼び方は何なんだろうか?大谷翔平投手兼選手、そして単純に大谷または大谷翔平。
本人に一番気が合う呼び方は何なんだろうかねえ?私は大谷くんだな。

27日の毎日、朝日、東京の3紙をチェックした。
まず毎日新聞。19面(運動面)にベタ(1段)記事の扱い。
「大谷4出塁」の見出し。ヒット1本、3四球。

記事中は全て「大谷」で押し通している。
投手も選手もなし。
そうかスポーツ面ではもう名前のことは常識なので「大谷」の二文字で読者はお分かりです。
そういうことか。記事の横に囲みの23行の記事は少し面白いので紹介しておこう。

見出しは「右手一本 千賀から快打」記事はこうある。

「周囲の心配をよそに、実に普段通りだった。
エンゼルスの大谷は3四球を含めて4度も出塁した。
0−0の三回は千賀の変化球に、体を沈み込ませながら反応。
最後は肘の靭帯(じんた違)を損傷している右腕一本で振り払う。
鋭い打球は右翼手を越え、二塁打となった。

走り出しが少し遅れてしまうほどに、重心を下げて打った。

ネビン監督は『千賀は私が今まで見た中でも最高級のスプリットを投げていた。攻略が難しい中で、よく打った』と評した。

無死二、三塁と好機を演出すると、続く打者の右犠飛でタッチアップ。浅いフライだったが、全速力で三塁を陥れ、後続の安打で追加点のホームを踏んだ。
九回は2死一、三塁で敬遠四球。
敵地のファンからブーイングが湧く異様な光景が広がった」(ニューヨーク=共同)

次は朝日新聞。運動面3段見出しで「大谷千賀から二塁打」の見出し。
朝日も完全呼び捨て。投手も選手の呼称は全てなし。
運動面では毎度お馴染みの名前だから「大谷翔平」もなし。投手も選手の呼称もなし。
この記事には43行ほどの朝日新聞のニューヨーク特派員の解説記事がついている。

「右ひじの内側側副靭帯を損傷しているエンゼルスの大谷が、強烈な二塁打を放って4連敗中だったチームの勝利に貢献した。

相手の本拠が沸いたのは三回無死一塁。
メッツの千賀滉大が投じたカットボールをたたくと、鋭いライナーとなって右翼手の右を抜けた。

打球速度は115・4マイル(約185・7キロ)で、今季10度目の115マイル(約185キロ)超えだ。
怪我の影響を感じさせず2点を呼び込む一打に、ネビン監督は『素晴らしい打撃だった』と目を細めれば、千賀も『やはり特別な選手。なかなかうまく球を操れなかった』と脱帽していた。

存在感は際立っていた。1安打3四球で4度出塁。打席に入るたびに大歓声が上がった。
9回2死一、三塁で申告敬遠をされると、勝負を避けたメッツに対して大ブーイングが起きた。

大谷は登板した23日のダブルヘッダー第1戦で右ひじに不調を訴え、靭帯損傷が発覚。

投手としては今季終了となった。

ただ、相手投手が恐れる打撃は健在だ。
ミナシアン・ゼネラルマネジャー(GM)は試合前、損傷の程度については明言を避けたが、『彼から出ないと言ってくるまで当面は使うつもりだ』と、本人が辞退するまでDHで起用する方針を明らかにした」(ニューヨーク=遠田寛生)

テレビで試合を見ていると、大谷くんの心模様がよく分かる。武士の覚悟のようなものを感じてしまう。
皆さんも時間があったら試合を見てほしい。

 

2、「聞く力」と言って「聞いてるフリ」なのか?したたかなのか?極悪人なのか?この男。

大谷くんの話を書いた後でこの男の話はあまり触れたくない。
いや本当は止めちまいたいよ! 写真説明に「ご指摘踏まえて工夫してみます」だと?

「聞く耳」を全く持たない男だということが次第に浮かび上がってきたんだよ。
しかし、総理大臣になるときは「聞く耳」を強調していたな。
しかし、就任早々安倍元総理の国葬問題で国民の声なんかに耳を傾ける気など全く持っていない、とんでもない男だと言うことが分かってきたんだよ。
記者会見や所信表明などの際、顔を全く上げずただひたすら原稿を読む男。
プロンプターの原稿は左右に出るので会見中はこれも只管左右に首振り人形と化す。
「敵基地攻撃能力」も国民の声など1ミリも聞く気はなし。
43兆円の防衛費財源も知らん顔してこれから国民から掠め取るぞ。
マイナンバーカードなど要らないと言う日本人はまだ何百万人もいるだろうし、健康保険証は今のままでいいと言う国民がどのくらいいるか、あんたには想像もつかんのだろうな。
あなたは戦後の歴代総理大臣の中で最も「聞く耳」を持つ政治家のフリをしたイカサマ人物なんです。だからあなたの内閣支持率は30%前後に、新聞社の調査では30%を割り込み20数%になっています。もう今後「聞く耳」などと言うふざけたことは言わないでほしいんですよ。

吐き気がするんです!!!!

(2023/8/28)
鳥越 俊太郎記

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鳥越俊太郎 鳥越俊太郎

1940年3月13日生まれ。福岡県出身。京都大学卒業後、毎日新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、同社を退職。1989年より活動の場をテレビに移し、「ザ・スクープ」キャスターやコメンテーターとして活躍。山あり谷ありの取材生活を経て辿りついた肩書は“ニュースの職人”。2005年、大腸がん4期発覚。その後も肺や肝臓への転移が見つかり、4度の手術を受ける。以来、がん患者やその家族を対象とした講演活動を積極的に行っている。2010年よりスポーツジムにも通うなど、新境地を開拓中。

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