【連載】反レイシズム市民講座(前田朗)
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[基礎編]反レイシズム市民講座:B.歴史の中のヘイト・スピーチ(世界)「4.黒人奴隷制・公民権運動・BLM」

前田朗

☆「[基礎編]反レイシズム市民講座:B.歴史の中のヘイト・スピーチ」からは、1〜2週間の頻度でご紹介いたします。

反レイシズム市民講座【基礎講座】講師:前田朗

差別は社会を壊す。ヘイトは人を傷つけ、民主主義を壊す。ヘイト・スピーチを刑事規制するのは、人間が人間であるための必須条件。人として認められる権利と人間の尊厳を尊重し、ふつうの社会を作るための最低条件を説くヘイト問題基礎講座です。

反レイシズム市民講座概要

「差別」とは何か、「レイシズム」とは何か。どこで学べばいいのか。
2013年をピークとした「在特会」によるヘイトデモで叫び放たれたヘイトスピーチ「良い韓国人も、悪い韓国人も殺せ」は、8年後、見事に社会に定着し大衆の暴力となって現れました。
2021年のウトロ連続放火事件は、かつての民族団体や民族系信用金庫といったランドマークをターゲットにしたものとは本質的に異なり、「在日」「旧植民地出身者とその家族」が暮らす、生活の場を狙い“火”を放つものでした。その衝撃はあまりにも大きく、「自宅の表札を隠した」「クリーニングを出すときも通称名に変えた」「病院で民族名を呼ばれたとき、返事ができなくなった」などの声が、日本各地に暮らす旧植民地出身者とその家族から届くようになりました。

残念ながら、憎悪を増殖する「嫌韓」「嫌北」「嫌在日」の情報はネット空間に増殖し、社会に吹き出してきています。ネット空間では、すでに根拠のない虚報として決着がついたはずの「在日特権デマ」も繰り返され、何か犯罪が起きれば「日本人はこのようなことはしない」というコメントがあふれます。安倍首相が銃撃されるや「犯人は在日」というデマが飛び交い、それが日本人らしいとわかると「帰化している」と変化し、犯人の氏名が明らかにされるや「在日であってほしかった」とのコメントが溢れました。今日も、ヤフー・コメントはヘイトであふれています。そして、この、ヤフコメからウトロ連続放火事件やコリア国際学園への襲撃事件が生まれたのです。

この流れを止めなくてはなりません。そのためには、学ばなくてはなりません。「知」の力を取り戻したいのです。私たちは、そんな「知りたい」と願う人たちの声にこたえるべく、本講座をスタートいたしました。
これらの講座は、みなさまの支援で収録・配信されています。 ぜひ、カンパのご協力もお願いいたします。

 

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前田朗 前田朗

(一社)独立言論フォーラム・理事。東京造形大学名誉教授、日本民主法律家協会理事、救援連絡センター運営委員。著書『メディアと市民』『旅する平和学』(以上彩流社)『軍隊のない国家』(日本評論社)非国民シリーズ『非国民がやってきた!』『国民を殺す国家』『パロディのパロディ――井上ひさし再入門』(以上耕文社)『ヘイト・スピーチ法研究要綱』『憲法9条再入門』(以上三一書房)『500冊の死刑』(インパクト出版会)等。

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