【連載】横田一の直撃取材レポート
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木原防衛大臣の自衛隊政治利用発言

横田一

◎動画「00160木原防衛大臣の金子候補応援演説(自衛隊に報いること)20231015佐世保」
7分14秒~9分27秒

・木原防衛大臣 この佐世保というのは、自衛官であったり、あるいは家族であったり、そういう方たちが誇りを持って過ごしている街だと思います。ですから、こういう街だからこそ、やはり自衛隊に理解がある、そしていま政府や与党が進めている、公明党にも協力をいただいて今、装備移転とかの見直しなんかも与党の方でしていただいていますが、私も大臣になる前はメンバーの一人でありましたが、そういったことを、防衛政策をどんどん前に進めていただいて、そして、おかげ様で昨年、安保三文書の改訂ができまして、5年間で43兆円。今までGDP比1%というのが2%にまで倍増できる。倍増できることによって防衛装備品なども買いますけれども、やはり自衛官の処遇の改善であったり、例えば、駐屯地の古い施設はもう一度整備をし直すと。そういった様々な福利厚生を含めて処遇の改善をしていく、こういう予算が盛り込まれるのが今回の43兆円なのです。

ですけれども、そういう予算にも反対されるのです、野党は。残念ながら反対される。IRにも反対、そういった防衛予算にも反対。私はそういう方に佐世保の代表になってほしくない。やっぱり、いろいろあると思います。長崎の政界の事情はちょっと小耳に挟んだことはありますが、いろいろ事情があるにせよ、私はやはり一枚岩になって、自民党と公明党が一本化をして、この金子さんをしっかりと応援していただくこと。これが自衛隊ならびにご家族に対して、そのご苦労に報いることになりますし、佐世保の発展にもつながると私はかたく信じております。確信をしております。9分27秒

厳しい選挙ということを聞きました。実際にマスメディアの調査をいくつか見ましたが、厳しい接戦の中で必ず勝ち抜いていただかないと困ります。自信と誇りを持って金子容三さんを応援していただいて、そして今40歳ですよね。(自民党青年局の話。相手候補は60歳代で20歳の違い。以下略)

 

<共同の記事>
木原防衛相が衆院補選での自衛隊発言を撤回
10/16(月) 15:25配信

木原稔防衛相は16日、衆院長崎4区補欠選挙で自民党候補を応援することが自衛隊の苦労に報いることになるとした発言について「誤解を生むのであれば撤回したい」と長崎県佐世保市で記者団に述べた。

<朝日新聞の記事>
木原防衛相、自民応援が「自衛隊に報いることに」 衆院補選の演説で
小木雄太2023年10月16日 10時54分

木原稔防衛相は15日午後、長崎県佐世保市で開かれた衆院長崎4区補欠選挙(22日投開票)の集会での演説で、「(自民党候補を)しっかり応援していただくことが、自衛隊並びにその家族のご苦労に報いることになる」と述べた。自衛隊の政治利用とも受け取られかねず、批判を招く可能性がある。

木原氏は演説で、海上自衛隊佐世保基地を念頭に「佐世保は自衛官、その家族が誇りを持って過ごしている街だからこそ、自衛隊に理解がある」と指摘。今年度から5年間で計43兆円にまで増やすとしている防衛費に触れ、「野党は残念ながら反対。私はそういう方に佐世保の代表になってほしくない」と語った。

選挙での自衛隊関連の発言では、2017年に自民党の稲田朋美防衛相が、東京都議選の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と言及。選挙権行使以外の自衛隊員の政治的行為を制限する自衛隊法に抵触する可能性があるとして批判を浴びたことがある。

<共同の記事>
木原防衛相、自衛隊発言を撤回 補選で自民候補の支持訴え
2023年10月16日 15時57分 掲載 2023年10月16日 17時5分 更新

木原稔防衛相は16日、衆院長崎4区補欠選挙で自民党候補を応援することが自衛隊の苦労に報いることになるとして支持を訴えた発言について「誤解を生むのであれば撤回したい」と表明した。これに対し、立憲民主党の安住淳国対委員長は記者団に「政治的中立を侵すものだ。罷免に値する」と非難した。20日召集の臨時国会で論点の一つになる可能性が出てきた。

木原氏は長崎県佐世保市で、記者団に発言の真意を問われ「自衛官とその家族への敬意と感謝を申し上げたが、誤解を受けたとすれば遺憾に思う。今後は気を付けたい」と釈明した。

自衛隊は政治的に中立だとして、演説は防衛相の立場でなく政治家として話したとも強調した。

木原氏は15日、佐世保市で開かれた自民候補の集会で演説し「しっかり応援していただくことが自衛隊ならびにそのご家族のご苦労に報いることになる」と発言した。

松野博一官房長官は撤回に先立つ16日の記者会見で「自衛隊を含む政府機関は政治的に中立であり、特定の候補者を応援することはあり得ないのは当然だ」と述べた。

<共同の記事>
補選支持訴えに「自衛隊」の表現 木原防衛相
2023年10月15日 21:48 (2023年10月15日 22:39更新)〔共同〕

木原稔防衛相は15日、長崎県佐世保市で開いた衆院長崎4区補欠選挙の自民党候補の集会で「しっかり応援していただくことが自衛隊ならびにそのご家族に対してのご苦労に報いることになる」と支持を訴えた。

自衛隊の政治利用と取られかねない発言で、野党が行政の中立性を逸脱したと反発する可能性がある。
木原氏は演説で2023〜27年度の5年間で防衛費を約43兆円に増やす政府方針や、長崎県内でのカジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)の整備計画に触れた。「野党は反対だ。そういう方に佐世保の代表にはなってほしくない」とも語った。

冒頭で「防衛相だから来たわけではない。閣僚にならなくてもこの地に駆け付けた」と説明した。自身の伯父が海上自衛官として佐世保で勤務していたと明かし「佐世保は自衛官やその家族が誇りを持って過ごしている町だ」と述べた。佐世保市には海自佐世保基地がある。
自衛隊法は「政治的目的のために、政治的行為をしてはならない」と定める。国家公務員法も国家公務員の政治的行為を制限している。

選挙戦で「自衛隊」に言及して支持を訴えた発言では、稲田朋美防衛相が17年6月27日、東京都議選の自民党候補を応援する集会で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と呼びかけた。
自衛隊を政治利用するもので、行政の中立性を逸脱したと受け取られる可能性があり、同日深夜になって撤回した。
〔共同〕

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横田一 横田一

1957年山口県生まれ。選挙取材に定評をもつ。著書に『亡国の首相安倍晋三』(七つ森書館)他。最新刊『岸田政権の正体』(緑風出版)。

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