【連載】安斎育郎のウクライナ情報

2月19日のウクライナ情報

安斎育郎

みなさん、おはようございます。

今日は2023年2月の業務報告書を仕上げる日です。食い扶持を得る源だから、頑張らんばなりません。ちなみに私は2024年度についても立命館との契約を更改することになりました。昨日はテレビで世界卓球を観戦しましたが、男子の台湾との試合はなかなか面白かったです。たしかに日本の団体選手の、時に負けそうで負けない持久力、忍耐力、踏ん張り力は大したもんだと感じました。女子の南アフリカとの試合は、3人が3ゲームずつ、1ゲームにつき11点ずつ取ったので合計99点に対し、南アフリカチ-ムは合計15点というワンサイデッド・マッチでしたが、南アの選手団が試合後に日本選手団との記念撮影や、記念ボールへのサインを求めている姿は清新でした。

さて、今日のウクライナ情報ですが、❶「勇気の代償を命で払った」ナワリヌイ氏死亡、欧米は露政権批判(毎日新聞、2024年2月17日)、※安斎注:アレクセイ・アナトリエヴィチ・ナワリヌイ(1976年6月4日 – 2024年2月16日)とは?、❷ココにも戦争屋の犬御用学者が…(2024年2月17日)、❸ポーランド政府がウクライナによる虐殺の歴史を見直し、SNSで猛反発(2024年2月17日)、❹【字幕】アサンジ:戦争が起こる理由(2024年2月7日)、❺ナワリヌイ氏が死亡 プーチン政権批判の反体制派指導者(2024年2月16日)、です。

昨日も書きましたが、テレビのニュース・ショーなどは「ホレ見たことか!」とばかり「ロシアの反体制派の象徴」ナワリヌイ氏死亡のニュースを流し続けていますが、どうぞ真相が不明のまま思い込みや専断で騒ぎ立てるのはご遠慮ください。今日も❶❷❺がナワリヌイ氏死亡事件関係ですが、X投稿者の言葉遣いはしばしば乱暴だったり、洗練されていなかったりしますが、❶の「安斎注」も含めて、まあ参考までにお読み下さい。騒ぎ立てる前に事実関係に関する詳細情報を待ちましょう。プーチンvsタッカー対話が10億回をこえて閲覧される中、プーチン政権がナワリヌイ暗殺事件などを起こすことは非常に考えにくいことだし、この事件の発生で一番「メリット感がある」のは誰かという常識的視点も忘れずに、詳細情報を待ちましょう。また、ナワリヌイを「ロシアの反体制の象徴」と呼ぶ前に、彼の「極右民族主義者」としての思想と行動についても学びましょう。「だから暗殺されても仕方がない」などと考えることはもってのほかですが、ナワリヌイの死の真相はとにかく事実経過がはっきりするまで、決めつけずに待ちましょう。日本のテレビ報道では「勇気の代償を命で払ったナワリヌイ」として英雄視し、それを抹殺した「悪魔のプーチン像」を炙り出そうとしているかに見えますが、そのような一面的な予断報道に流されないよう気をつけましょう。昨日も今朝も、『ウクライナ戦争論』の注文があり、対応しています。

さあて、次の仕事に精を出そう。皆さんもお元気で。

あんざい

2月19日ウクライナ情報の拡大とダウンロードはこちら

 

※ウクライナ問題関連の注目サイトのご紹介です。
https://isfweb.org/recommended/page-4879/

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

2024.02.09
・ISF主催トーク茶話会:原一男監督を囲んでのトーク茶話会のご案内

2024.02.08
・ISF主催トーク茶話会:天野統康さんを囲んでのトーク茶話会のご案内

※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内

「独立言論フォーラム(ISF)ご支援のお願い」

安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

ご支援ください。

ISFは市民による独立メディアです。広告に頼らずにすべて市民からの寄付金によって運営されています。皆さまからのご支援をよろしくお願いします!

Most Popular

Recommend

Recommend Movie

columnist

執筆者

一覧へ