【連載】安斎育郎のウクライナ情報

2月22日のウクライナ情報

安斎育郎

みなさん、こんにちは。

昨日は明日からの福島行きに持参する額装した絵手紙を河原町三条の額縁屋「やました」に取りに行きました。なかなか立派な仕上がりで、自分で書いた故・早川篤雄和尚宛の絵手紙ながら感動しました(笑)。私が和紙に和尚の似顔絵を4つ描いて、あの世の和尚宛に書いて千枝子夫人に送った絵手紙ですが、千枝子さんの「展示したい」という要請に応えて額装したものです。長さが1.3mぐらいあって重いですが、持って行く甲斐があるなあと感じました。

さて、今日のウクライナ情報ですが、❶タッカーvsボリス・ジョンソン(2024年2月21日)、❷ジョンソン元英首相はインタビューに100万ドルを要求=カールソン氏(Sputnik, 2024年2月21日)、❸ロシア国営銀VTB、昨年の純利益は過去最高の47億ドル(ロイター、2024年2月21日)、❹プーチン大統領:LGBTへの考えを説明(2024年2月20日)、❺【ウクライナ軍がドネツクを連続攻撃】(2024年2月21日)、❻ウクライナ紛争は米国経済を促進している(2024年2月21日)、です。

❶、❷は同じ問題ですが、ジョンソンはタッカーのインタビューを受けるだけなのに、なんで100万ドルも必要なんですかね?100万ドル要求すればやらないで済むだろうという思惑見え見えですね。❻はこの戦争を計画したアメリカの狙いです。

ナワリヌイ死亡については、この情報の読者のお一人の横田早苗さん(イタリア在住)によれば、イタリアでの「ナワリヌイ死亡事件活用状況」は以下の通りです。

私は毎日少なくとも日刊紙2〜3紙を読んでいますが、テレビのニュースも含めてこのインタビュー(タッカー―プーチン対話)は殆ど報道されていなかったように思います。(少なくとも内容に関しては)。ナワリヌイ氏に関しては、今朝の二紙(イタリアで最も読者が多いIl Corriere Della Sera、GEDI Gruppo EditoriqleがオーナーのLa Repubblica紙)は第一面に大きくナワリヌイ氏の妻の写真と、「プーチンに殺された」、「私が彼の跡を引き継ぐので、今後も支えてほしい」という彼女の言葉を掲載。そして記事は、彼がプーチンの独裁政治に対して、勇気を持って自由の為に闘ったリーダーと述べています。昨日ローマで彼を追悼し、プーチンに抗議する集会が、右派から左派までのほぼ全政党のリーダーが参加して行われました。アムネスティのイタリア代表も、彼がネオナチの事は一言も触れず、自由のために勇敢に闘ったリーダーとして追悼しています。国営テレビ3チャンネルのパリ特派員でそのプロ性の為に尊敬されているボッテーリさんさえも、アムネスティと同じようなことを述べていました。私が最も信頼している日刊紙で12年前から購読しているIl Fatto Quotidiano(毎日の事実)は、今朝は第一面にアサンジュ氏の写真と記事を、4面と5面でナワリヌイ氏の死亡を取り上げています。

プーチン批判に思いっきり活用されているようですね。アムネスティ・インターナショナルは、私の『ウクライナ戦争論』でもマウリポリ劇場破壊事件で取り上げましたが、その活動は批判的に見なければなりません。

あすから3日間は福島ですので、休刊します。皆さん、お元気で。

あんざい

2月22日ウクライナ情報の拡大とダウンロードはこちら

 

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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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