【連載】社会学作家・秋嶋亮の「リアリティ・オブ・ジャパン」

秋嶋亮(社会学作家)連載ブログ/4:政倫審という超ド級のスピン

秋嶋亮

政倫審が開催されているが、この直前に野党が予算案を承認している通り(自民党の独裁を阻む意思など皆無であり)全ては出来レースなのである。

 

質問に立った野田佳彦は総理大臣時代に(自民党に代わり経団連の要望に応え)消費税率を2倍に引き上げ、(関税主権の撤廃により国内生産者が駆逐される)TPPを推進し、(溶融した核燃料の所在すら不明な最悪の状況で)福島原発事故が収束したと宣言した人物だ。

 

こうして野党第一党であった民主党は急速に支持を失い解党に至ったのだが、要するに彼は自民党のエージェント(工作員)であり、そのような人物が本気で裏金問題を追及するはずもなく、政倫審が茶番に終わることは(身内同士で台本を読み合うような質疑となることは)最初から分かりきっていたのだ。

 

そもそも検察庁は本件で起訴しないことを先に宣言しており、どのような事実が判明したところで、議員の辞職や罷免には決して発展しないのだ。つまり政倫審とは「形式的多党制(野党は飾りとして在るだけの一党独裁)」のパフォーマンスであり、国会をヘテロトピー(与野党が対決する空間)と誤認させるためのイベントなのである。

 

ここでよく考えなくてはならないことは、なぜこの時期に政倫査が開催されたのか、という時勢的な背景だ。

 

マスコミはあたかも裏金問題が国会の中心議題であるかのような報道を繰り返しているが、実はこの裏でトンデモ法案が続々と閣議決定されているのだ。

 

その筆頭は65歳以上を対象とするコロナワクチン接種の定期化法案である。

 

製薬メーカーはワクチン工場を国内各所で建設しており、政府は(これからもコロナバブルが続くと当て込む)業界団体の要望に応え、需要を継続的に維持するため接種の定期化を法案化するというわけだ。しかしこれにより薬禍がさらに拡大することは火を見るよりも明らかだろう。

 

大規模災害や感染症の蔓延などの非常時に、国が自治体に指示権を発動する「地方自治法改正案」も成立の見込みだ。

 

SNSの界隈では、改憲の発議が困難なことから、緊急事態条項と同等の効力を持つ本法を整備する目論見ではないかと囁かれている。しかしすでに衆参両院とも改憲派が3分の2以上の議席を占めていることから発議に支障はなく、むしろこれは地方の経済特区化(外資自治区化)、スマートシティ化、公営施設や(水道や道路などの)インフラの民営化(外資化)、ワクチン接種の義務化に向けた布石(日本の植民地化をスムースにするための法案)ではないかと僕は見ている(有事法制の色合いも濃いが、これについては別稿で述べたい)。

 

「預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律第十七条の規定に基づき金融機関を定める件」も来月から実施の予定だ。

 

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秋嶋亮 秋嶋亮

☆秋嶋亮(あきしまりょう:響堂雪乃より改名) 全国紙系媒体の編集長を退任し社会学作家に転向。ブログ・マガジン「独りファシズム Ver.0.3」http://alisonn.blog106.fc2.com/ を主宰し、グローバリゼーションをテーマに精力的な情報発信を続けている。主著として『独りファシズム―つまり生命は資本に翻弄され続けるのか?―』(ヒカルランド)、『略奪者のロジック―支配を構造化する210の言葉たち―』(三五館)、『終末社会学用語辞典』(共著、白馬社)、『植民地化する日本、帝国化する世界』(共著、ヒカルランド)、『ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ―15歳から始める生き残るための社会学』(白馬社)、『放射能が降る都市で叛逆もせず眠り続けるのか』(共著、白馬社)、『北朝鮮のミサイルはなぜ日本に落ちないのか―国民は両建構造(ヤラセ)に騙されている―』(白馬社)『続・ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ―16歳から始める思考者になるための社会学』(白馬社)、『略奪者のロジック 超集編―ディストピア化する日本を究明する201の言葉たち―』(白馬社)、『ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへOUTBREAK―17歳から始める反抗者になるための社会学』(白馬社)、『無思考国家―だからニホンは滅び行く国になった―』(白馬社)、などがある。

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