【連載】紙の爆弾

〝メディア不信〞の行く末 「大谷ハラスメント」で得をするのは誰か 取材・文◉片岡亮(紙の爆弾2024年5月号掲載)

片岡亮

#大谷翔平 #水原一平 #羽生結弦 #芸能

大谷翔平一色報道

「大谷ハラスメント」という言葉が世間で飛び交っている。
メジャーリーグ・ロサンゼルスドジャースの大谷翔平が2月29日に結婚を発表すると、メディアがこの話題だけに染まった。
それ以前からテレビを点ければ大谷・大谷……という有り様で、うんざりした人々がSNSで言い出したものだ。

しかも、大谷は妻について詳細を明かさず「いたって普通の日本人女性」と語るのみ。
それにもかかわらずメディアは、ただ祝福するだけの報道を繰り返した。

一方、妻に関する記事を書いた週刊誌などに対しては、「プライバシーを侵害するな」とか、「張り込みとかやめろよ」といった声が飛んだ。
あの週刊文春でさえ、5ページの特集を組みながら、妻は“A子さん”扱いだった。

その後、大谷が韓国での開幕戦に向かう3月15日に妻との写真を公開するや、再びこの話題が全国を席巻。メディア各社は一気に知り得ていた妻の情報を垂れ流した。
自民党の裏金事件で政治倫理審査会のあり方が取り沙汰されたタイミングで

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片岡亮 片岡亮

米商社マン、スポーツ紙記者を経てジャーナリストに。K‐1に出た元格闘家でもあり、マレーシアにも活動拠点を持つ。野良猫の保護活動も行う。

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