特定の外国をねらうアメリカの生物兵器研究
国際国際教育(2024/05/23)
「万能生物兵器」 (DODによる、遺伝子組換え技術を使った研究。作物・家畜が狙い)
DOD(Department of Defennce:国防総省、ペンタゴン。元はDepartment of War「戦争省」と言っていた。こちらの名称の方が正直だった。)
BWC(Biological Weapons Convention 生物兵器禁止条約、発効1975)
BTWC(Biological and Toxin Weapons Convention 細菌兵器および毒素兵器の開発・生産・貯蔵の禁止ならびに廃棄に関する条約、BWCと略称されることもある)
ディリアナ・ガイタンジエバ(Dilyana Gaytandzhieva 、ブルガリア人、女性記者)
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「無農薬・無肥料」の自然農法による野菜づくりをしていますが、ウクライナやパレスチナ情勢が気になって、なかなかそちらに筆を移行できませんが、せめて写真だけでも載せておこうと思いました。
左側の写真は「サヤエンドウ」です。まったく無肥料なのにこの成長ぶりです。隣の畑で同じ「サヤエンドウ」をつくっているのですが、成長が悪かったり既に黄色く枯れ始めているで、不思議がられています。
有機肥料や化学肥料が却って害をなしているように思うのですが、失礼に当たるかと思って、なかなかそのことを言えません。
実を言うと「有機肥料」は、家畜の餌そのものが化学薬品漬けになっているので、その内実は「化学肥料」と変わらなくなってきているのです。
右の写真は、鍬で荒起こしをしている私です。背景に映っているのは百々峰です。この日は雲ひとつ無い晴天だったので、家内に頼まれて畑の荒起こしをしました。私は「低血圧」なので、鍬を振るっていると血圧が上がり体調が良くなります。
快晴なのに家でパソコン労働をしていると、眼もつかれてきますし気分が落ち込んで体調が悪くなるので、一石二鳥です。まさに「晴耕雨読」ですが、「ガザやウクライナで次々と人が死んでいるのに呑気に鍬など振るっている場合か」という声も、頭の何処かから聞こえてきますので困ってしまいます。
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ところで先日、「櫻井ジャーナル」で有名な櫻井春彦さんから後掲のようなメールが飛び込んできたので驚愕しました。
前々回のブログで、インド在住の作家モハンティ三智江さんから(今は金沢に一時帰国)二つの手紙をいただき、それをもとに次のような記事を書いたからでしょうか。
* それはペンタゴン(国防総省)だった!!――『コロナとウクライナをむすぶ黒い太縄』全4巻
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-659.html
それはともかく、櫻井さんからのメールは次のようなものでした。
寺島先生が指摘されているようにアメリカ国防総省がCOVID-19プロジェクトを計画したことは重要な事実ですが、確かに日本ではそれを指摘する人が多くありません。「COVID-19ワクチン」の危険性を訴えている先生方も口にしていないようです。
国防総省はウクライナで生物兵器を研究開発していましたが、ロシア軍が回収した秘密文書の中に研究内容を示すものが含まれていました。
その分析結果をロシア議会の委員会が昨年4月に発表(ロシア語)したのですが、「核の冬」に匹敵する深刻な被害をもたらすような遺伝子組換え技術を使った「万能生物兵器」の開発に関する記述があります。
http://duma.gov.ru/media/files/yAyvTotA3CCDYVpDmjA4mfOIl8jAEc8R.pdfロシア軍が収集したデータによると、その万能生物兵器は敵の兵士だけでなく、動物や農作物にダメージを与えることができ、これらの病原体の拡散によって影響を受けた国を完全に破壊し、民間人、食糧安全保障、環境にも影響を与えようとしているということです。
核兵器を使用するにはハードルがありますが、生物兵器はさほどでありません。その兵器を「民間企業」に製造させることもできるとされています。参考まで。
それにしても櫻井さんから直々に情報をいただくとは想像だにしていませんでしたから感激しました。実に光栄なことでした。
Dilyana Gaytandzhieva
これまで「米軍の生物兵器研究」を詳しく調べてきたブルガリア人女性記者
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ところで、私は『コロナとウクライナをむすぶ黒い太縄』第3巻の第3章で、次のように、アメリカによる生物兵器の研究をかなり詳しく紹介しました。
*「ディリアナ・ガイタンジエバ女史の衝撃的研究 ― ロシアを標的にして生物兵器研究と軍事作戦は果てしなく」
このガイタンジエバ女史の研究を読んでみると、ロシア人や中国人を標的した研究もかなり進んでいることが分かりました。
ところが櫻井さんの上記メールに記されたロシア議会の最終報告書PDFを開いてみたらロシア語文献だったので驚愕しました。そこで次のような御礼メールを書きました。
拝復
いつも櫻井ジャーナルの貴重な情報に感謝しています。
そのうえ今度はロシア語による情報をいただき驚愕しました。櫻井さんはロシア語も読めるのですね。
私はロシア語も教養部時代に少しは勉強したのですが、いただいた情報には手も足も出ません。せめて翻訳ソフトを使って下記の該当箇所だけでも読んでみたいと思います。
いただいたPDF資料の何章にその情報が載っているのでしょうか。御教示いただければ有り難いと思います。>「核の冬」に匹敵する深刻な被害をもたらすような遺伝子組換え技術を使った「万能生物兵器」の開発に関する記述があります。
取りいそぎ、御礼&お願いのみにて失礼します。
寺島隆吉
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すると三日後に次のような返事が届きました。
ロシア議会が発表した報告書のURLは次の記事で知りました。
その記事によりますと、「米国は人間だけでなく動物や農作物にも感染させることができる普遍的な遺伝子操作生物兵器の開発を目指している。その使用はとりわけ敵に大規模で回復不可能な経済的損害を与えることを目的としている」と委員会は最終報告書に記した、とあります。
また「第5章 委員会の結論」の180ページから181ページにかけて、次のような記述(機械翻訳)があります。「米国は、人間だけでなく動物や農作物も標的にできる普遍的な遺伝子操作生物兵器の開発を目指している。その使用はとりわけ敵に大規模で回復不可能な経済的損害を与えることを前提としている。このように現在の軍事的対立の状況において米国は新しいタイプの生物兵器に戦略的な役割を割り当てている。」
「避けられない直接的な軍事衝突の可能性を見越して、秘密裏に標的を定めて使用することで、たとえ他の大量破壊兵器を保有している相手であっても、米軍が優位に立てる可能性がある。
米軍の戦略家によれば、ある特定の時期に、ある特定の地域で、異常な伝染病を引き起こす可能性のある生物学的製剤を、秘密裏に、かつ標的を定めて使用した場合の結果は、核の冬に匹敵する可能性があるという。
米軍の見解では、このような非常に効果的な生物兵器を保有することは、現代の武力紛争の本質を変える真の前提条件を生み出す。」目次は次のようになっています。
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上のメールでは「ロシア議会が発表した報告書のURLは次の記事で知りました」とあったので、そのURLを開いてみました。
すると英語サイトSPUTNIKだったので安心しました。ロシア語サイトだと困るなと一瞬、思ったからです。
*US Working on ‘Universal’ Genetically Engineered Bioweapon: Russian Parliamentary Investigation(米国は「万能」遺伝子組み換え生物兵器に取り組んでいる:ロシア議会調査)
https://sputnikglobe.com/20230412/us-working-on-universal-genetically-engineered-bioweapon-russian-parliamentary-investigation-1109381193.html
12.04.2023
そこで早速、次のような御礼メールを書きました。
櫻井さん
貴重な情報を有難うございました。
私は毎日、RTその他のサイトを視聴しているので SPUTNIKを読んでいる時間がなかったのですが、ここにも貴重な情報が載せられているのですね。
今は依頼された翻訳出版『反中国心理作戦を脱却せよ』第2巻の最終校正に追われているので出来ませんが、もったいないので、いただいた情報をなるべく近いうちにブログでも紹介したいと思いました。
恥ずかしい金額ですが御礼を兼ねて口座あてにカンパを送りました。ご笑納ください。
寺島隆吉
私の研究所が発信している『翻訳NEWS』で固有名詞の訳語をどうするか困ったとき、ときどき「SPUTNIK日本」を開いて参考にしていたのですが、忙しくてSPUTNIKまで目を通すゆとりがありませんでした。
今後はSPUTNIK internationalにも目を通さなくてはならないと思うようになりました。というのは、この記事を読んでいたら、次のような「731部隊」の記事まで紹介されていたからです。
*Archives Reveal US Helped Japanese War Criminals Escape Trial in Exchange For Bio Materials(米国がバイオ資料と引き換えに日本の戦犯の裁判逃れを手助けしていたことを公文書館が暴露)
https://sputnikglobe.com/20210817/archives-reveal-us-helped-japanese-war-criminals-escape-trial-in-exchange-for-bio-materials-1083635372.html
17 August 2021
蚊を使った細菌兵器
https://sputnikglobe.com/20230412/us-working-on-universal-genetically-engineered-bioweapon-russian-parliamentary-investigation-1109381193.html
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それはともかく、櫻井さんのメールでは、ロシア議会の委員会が昨年4月に発表した最終報告書(ロシア語)の「目次は次のようになっています」として、最後にその目次が載せられていました、
そこで以下にそれを紹介しておきます(たぶん翻訳ソフトを使ったものだと思います)。
はじめに
第1章 世界の生物学的脅威を作り出した米国
1.1 アメリカの生物兵器計画
1.2 生物兵器に対する米国のアプローチの変容
1.3 以前に生物兵器に取り組んでいた施設の近代化
1.4 米国における現代生物学研究の方向性
1.5. 生物学的研究を行うための戦術の変化
1.6. 国防総省の国家領土外における生物医学活動のモデル
1.7 生物学的研究を行う上での米国の安全対策遵守について
1.8. 平和目的の科学研究を装った、米国によるグローバルな生物学的情報システムの形成
第2章 ウクライナにおける国防総省の医療・生物学的活動、米国の軍事・生物学計画の不可欠な一部として
2.1 生物学的分野におけるウクライナとアメリカの協力に関する合意
2.2 ウクライナにおける生物学的研究所の新設と近代化
2.3 生物学的研究の方向性 進行中のプロジェクト
2.4 ウクライナの疫学的状況に対する米国の影響
2.5 米国によるウクライナ人専門家の訓練
2.6 ウクライナにおける感染症の発生
2.7 人体実験
2.8 スラビャノセルブスク地区住民に対する生物学的テロ行為
第3章 米国とウクライナの生物医学・生物学的活動の国際法的評価
3.1 生物兵器の禁止に関する国際法体制
3.2 BTWC(生物兵器禁止条約)体制強化に向けたロシア連邦の取り組み
3.3 軍事・生物学的開発分野におけるウクライナと米国の国内法およびBTWC遵守
3.4 米国とウクライナのBTWC遵守の観点から、ウクライナ領土内の生物学的研究所の活動を評価する、
3.5 米国とウクライナによる国際的義務違反の兆候、第4章 生物学的安全保障システムの準備
新たな生物学的課題・脅威に適切に対応するためのロシア連邦の安全保障
4.1 ロシア連邦における生物学的安全保障を確保するための戦略的・法的基盤
4.2 生物学的安全保障分野における国家当局の体制
4.3 ロシア連邦に対する外部からの生物学的脅威の監視システム
4.4 生物材料の輸出と遺伝子データの保護
4.5 特に危険な病原体の輸出入に関する輸出管理の強化措置
4.6 外部からの生物学的脅威に対するロシア連邦の対応システム
4.7 国際協力第5章 委員会の結論
第6章 ロシア連邦の生物学的安全保障とBTWC体制の強化に関する提案
上記の目次で「第5章 委員会の結論」とあるものについて一言。
既に紹介したように、櫻井さんは、「また『第5章 委員会の結論』の180ページから181ページにかけて、次のような記述があります」として、機械翻訳したものを紹介してくれています。
それで、それを再読していただければ有り難いのですが、その中に次のような一節がありました。
「避けられない直接的な軍事衝突の可能性を見越して、秘密裏に標的を定めて使用することで、たとえ他の大量破壊兵器を保有している相手であっても、米軍が優位に立てる可能性がある。」
この一節は、いまアメリカが裏で指導しているウクライナ戦で、ゼレンスキー大統領が負け戦を戦っているときだけに、とりわけ重要な観点ではないでしょうか。
生物兵器の実戦部隊
https://sputnikglobe.com/20230412/us-working-on-universal-genetically-engineered-bioweapon-russian-parliamentary-investigation-1109381193.html
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私は先に、『コロナとウクライナをむすぶ黒い太縄』第3巻第3章でガイタンジェバ女史の研究を紹介したと述べました。
が、最近ようやく、私が引用した彼女の研究が『翻訳NEWS』にも載せられました。それは次のようになっていました。
*The Pentagon Bio-weapons
「米国国防総省(ペンタゴン)の生物兵器」
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2471.html(『翻訳NEWS』2024-05-11)
筆者:ディリアナ・ゲイタンジエバ(Dilyana Gaytandzhieva )
出典:ゲイタンジエバ氏の個人ブログ 2018年4月19日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年5月11日
研究は彼女のホームページに載せられていたもので、それを印刷しようと思うと34頁のもおよぶものでした、しかも画像も豊富です。時間があれば、下記サイトを御覧ください。
https://dilyana.bg/the-pentagon-bio-weapons/
ですから、翻訳してもらってサイトに掲載してもらうとなると大変な作業になりますから、これを素材情報として「翻訳グループ」の皆さんに送るのをずっと遠慮してきました。
しかし、この重要な情報をサイトに掲載しておくことは、今後いろいろなひとが参照するのに貴重な基礎資料になるはずだと考え、思い切って「素材情報」として「翻訳グループ」の皆さんに送ることにしました。
この私の願いに「翻訳グループ」の皆さんは見事に答えてくれました。その経過と苦労をサイト管理者の山川さん(仮名)は次のように書いています。
この長文の記事は中田さん(仮名)が下訳され、大山さん(仮名)が校正されましたが、その校正校が届いてから掲載するまでに3日間かかりました。
画像が108枚もあったからです。ミスを防ぐために原文を全て印刷して画像に番号づけしました。
ところが、その半分以上が「jpg」でないため変換ソフト(フリー)にかけるのですが、1日に出来る数が制限されていて困りました。でも翻訳チームが力を合わせて、貴重な基礎資料が掲載できてよかったです。
この場を借りて「翻訳グループ」の皆さんに改めてお礼を申し上げたいと思います。
と同時に、ブログ読者の皆さんにも、この貴重な翻訳を是非とも読んでいただきたいと思いました。
その全てを読むのが時間的に大変だと想われる方は、せめて載せられている画像だけでも目を通していただければ有り難いと思います。
<追記>
この米軍による生物兵器研究所について精力的に研究してきたブルガリア人女性女性は、英語ではDilyana Gaytandzhievaと表記されていますが、どう発音されるか分かりません。
そこで拙著『コロナとウクライナをむすぶ黒い太縄』では、「ディリアナ・ガイタンジエバ」としました。が、『翻訳NEWS』では「ディリアナ・ゲイタンジエバ」となっていることに、このブログを書いていて初めて気づきました。
そこで固有名詞の発音辞典サイトForvoで調べてみたのですが載っていませんでした。そこで、誰かに発音していただくよう、このサイトあてに請求を出しました。そのうち返事が届くと思いますので、それまでお待ちください。
本記事は、百々峰だより からの転載になります。
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国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授