復帰50年特集:第1回 沖縄が直面する戦争危機―ウクライナからの教訓―・上(報告者:ISF編集長木村朗)
琉球・沖縄通信「復帰50年特集:第1回 沖縄が直面する戦争危機―ウクライナからの教訓―・上」
報告者:ISF編集長木村朗
報告テーマ:「沖縄・日本が米中の代理戦争の戦場にならないために」
●「沖縄が直面する戦争危機―ウクライナからの教訓」(2022年5月18日@てぃるる)
(司会から、開催にあたってのメッセージ)
5月15日は「復帰」50年に当たります。この節目の年に私たち「東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会」は「復帰50年特集」の企画講演会を開催することとなりました。年内は奇数月毎に開催する予定です。7月17日(日)午後2時~、9月14日(水)午後6時~、11月13日(日)午後2時~いずれも、てぃるる。
1回目は「沖縄が直面する戦争危機―ウクライナからの教訓」というテーマです。この「東アジア共同体・研究会」(略称)の企画者全員が「ノーモア沖縄戦の会」(略称)の会員でもあります。会場は「てぃるる」、5月18日(水)午後6~8時。参加費無料(資料代300円)。内容は、木村朗氏は「沖縄・日本が米中の代理戦争の戦場にならないために」、石原昌家氏は「よみがえる沖縄戦の悪夢」、与那覇恵子氏は「沖縄を戦場にさせない為に何ができるか」と言う各人のテーマです。司会進行は宮城恵美子が行います。
各人発表後にクロス討論を会場からの意見を交えて行います。2時間というタイトな時間帯ですが、中身の濃いものにしたいと思います。
ところで、今年の「5.15」は例年になく集会・講演会等企画が目白押しです。会場はいずれも盛況で活発な意見交換が行われております。まさに50年前の「期待・想い」が踏みにじられ、その想いはより断たれていくことが明らかになっているからではないでしょうか。従来言われている「構造的差別」を超えて、ウチナーンチュへの「迫害」の様相を呈していることを実感させます。
「台湾有事は日本有事」「敵基地攻撃能力保有」「防衛費を2倍に」「土地規制法」「警察法改正」「核共有」と政府関係者・政治家の姿勢・言動こそが有害です。米の中国敵視政策を肯定・受容して沖縄・琉球弧を戦場にし、あの沖縄戦以上の凄惨な状況をもたらそうとしています。日米の戦争屋・軍需産業への「戦争特需」をもたらす一方、人の命を犠牲にすることを一顧だにしていません。
現在、ウクライナでは目を覆うような状況が繰り広げられています、しかし「停戦」は遠のき、ウクライナ人の犠牲者を益々増やす長期戦の様相になっています。米はウクライナ国防予算の10倍以上の支援金を渡しています。米国民の血税が使われ、米国軍需産業は株価が上がり「戦争特需」に沸いています。
その議論は「5.18」講演会に譲りますが、日本も国税で武器大量購入・大量消費の機会創出をもたらす「戦争特需」を当て込んでいるのでしょうか。日(自衛隊)米軍事基地の共同使用・行動に向け、自衛隊ミサイル部隊は配備が進んでいます。これらの日米の行為をいかに中止させる方向に転換できるかが問われています。共に考えていきたいと思います。
宮城恵美子;東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会、ISF独立言論フォーラム、
FMぎのわん“沖縄平和トーキングラジオ”パーソナリティー
※ご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
2022年4月1日に開設したISF:Independent Speech Forum(独立言論フォーラム)は、昨年10月22日に設立された一般社団法人「独立言論フォーラム(代表理事:岡田元治、木村朗)」の運営するインターネットメディアです。この新しいメディアは、言論空間がそれまでの活字媒体からインターネットに移行している現状を踏まえ、左右を問わず平和と人権を重んじる普遍的な人道主義の立場から既存のメインストリームメディア(MSM)では得られない不可視化された不都合な事実・真実をありのままに伝えるとともに民主的なオピニオンを主導する、自律した市民のための独立メディアです。
独立言論フォーラム・理事。那覇市出身、(財)雇用開発推進機構勤務時は『沖縄産業雇用白書』の執筆・監修に携わり、後、琉球大学准教授(雇用環境論・平和論等)に就く。退職後、那覇市議会議員を務め、現在、沖縄市民連絡会共同世話人で、市民運動には金武湾反CTS闘争以来継続参加。著書は『若者の未來をひらく』(なんよう文庫2005年)、『沖縄のエコツーリズムの可能性』(なんよう文庫2006年)等がある。