☆百々峰だより(2024/12/14):アウシュビッツに送られたユダヤ人も、ガザ地区のパレスチナ人も、神に捧げられた「生け贄(いけにえ)」にすぎなかったのか
国際※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による、岐阜市最高峰の麓から日々の思いを綴った記事を紹介します。
国際教育(2024/12/14)
石塚左玄(明治の陸軍軍医、薬剤監)。医食同源「食養会」の創始者)
桜沢如一(医食同源「マクロビオティックの提唱者、日本CI協会の創始者)
マルコムX(Malcolm X、アメリカの黒人活動家、獄中でイスラム教に改宗)
クー・クラックス・クラン(Ku Klux Klan、略称KKK。白人至上主義の団体)
ネイション・オブ・イスラム(Nation of Islam, 略称NOI、黒人イスラム教団)
大山さん(仮名)
Cc: 研究所の皆さん
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『イスラエルに鉄槌を!』の読後レポート、有難うございました。
と同時に誤字脱字の指摘にも感謝です。何度も校正しているはずなのに、やはり見落としがありますね。
さて大山さんが下訳した“CIA and FBI sued by family of Malcolm X , 16 Nov, 2024″ についてです。下訳の冒頭段落では、「the militant black activist」は次のように和訳されていました。
「マルコムXの3人の娘が、CIA、FBI、ニューヨーク市警を相手取り、武装黒人活動家(マルコムX)の暗殺に加担したとして訴訟を起こした。」
電話でも話したとおり、マルコムXは「イスラム原理主義のテロリスト」ではないのですから、「武装黒人活動家」ではなく「戦闘的な黒人活動家」にしたほうが良いと思います。
英辞郎でも、militantは「〔大義のために〕闘志あふれる、積極果敢な」という訳語が載っています。映画『マルコムX』を改めて見直したそうですが、そのようなイメージではなかったでしょうか。
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最終段落の、次の下訳について。
「人種隔離主義の信念から、彼はアメリカの人種分断の反対側から人種隔離を呼びかけたクー・クラックス・クランと緩やかな同盟関係を結んだ。マルコムXはまた、アメリカのナチ党指導者ジョージ・リンカーン・ロックウェルと面会したことでも有名で、ジョージ・リンカーン・ロックウェルは人種分離の「(NOIの)プログラムに全面的に賛同する」と述べている。
これも次のように訂正した方がよいと思います。
「人種隔離主義の信念から彼は、アメリカの人種分断の反対側から人種隔離を呼びかけたクー・クラックス・クランと、緩やかな同盟関係を結んだ。マルコムXはまた、アメリカのナチ党指導者ジョージ・リンカーン・ロックウェルと面会したことでも有名で、ジョージ・リンカーン・ロックウェルは人種分離の「(NOIの)プログラムに全面的に賛同する」と述べている。
「彼はアメリカの人種分断の反対側から」のように訳すと、一瞬、「マルコムXがアメリカの人種分断の反対側から」と読めてしまって、意味が通じなくなります。
そこで「彼は」を「アメリカの人種分断の反対側から」と分離するために「人種隔離主義の信念から彼は、」というように、「彼は」その後に句読点を入れます。
そして同じように、「アメリカの人種分断の反対側から人種隔離を呼びかけたクー・クラックス・クランと」の後にも句読点を入れます。
こうすれば、「彼は」という主語の述部が「緩やかな同盟関係を結んだ」となっていることに視覚的にも明瞭になり、意味が取りやすくなります。
またこうすれば、「アメリカの人種分断の反対側から人種隔離を呼びかけた」という句が、「クー・クラックス・クラン」を修飾していることも分かり、「クー・クラックス・クラン」という団体の性格も浮き彫りになります。
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電話でも言いましたが、マルコムXは獄中で出会った同じ受刑者からNOI(Nation of Isalam)の存在を知り、出獄してからNOIの活動家となり、その組織の飛躍的拡大に大きく貢献しNOI幹部となると同時に、黒人解放運動家として頭角を現すようになります。
晩年のマルコムについて、映画『マルコムX』の解説(ウィキペディア)は次のように述べています。
そして師であるイライジャ・ムハンマドが複数の女性秘書と性的関係を持ち子供を生ませた上、認知はしないという姿勢に失望してネイション・オブ・イスラムとは完全に決別をする様子を描き、その後初めてメッカを訪れ、それまでの「黒人はアフリカに帰れ」という主張から一転して宥和政策に乗り出し、1965年2月21日ニューヨークのハーレムのメッカで暗殺され、映画は終了する。
この解説から「黒人はアフリカに帰れ」という主張はNOI時代の主張であったことが分かります。
つまりアメリカにいる限り黒人は差別され、時にはリンチや殺人という苦難を背負って生きなければならないのだから、奴隷としてアメリカに連れてこられる以前の故地であるアフリカに帰ったほうがよい、というわけです。
これは黒人を差別し集団リンチしたり殺したりして「黒人を故地アフリカに放逐せよ」と叫んでいたKKK「クー・クラックス・クラン」の主張とは、表面的には呼応するものでした。
ですから、マルコムXが「クー・クラックス・クラン」と緩やかな同盟関係を結んだり、同じく人種差別を主張するアメリカのナチ党の指導者と面会したことがあるかも知れません。
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しかし不思議なことに、最近はCIAが左翼中立的内容を検閲して改竄していると言われているウィキペディアでさえ、「キング牧師との関係」「カシアス・クレイの名でボクシング世界チャンピオンにもなっていたモハメド・アリとの関係」を詳しく述べているにもかかわらず、上記のような事実にふれていません。
ですから、マルコムXの娘たちが「指導者イライジャ・ムハンマドを批判しNOIを脱退したマルコムXを、彼らが殺した」とする従来の通説を否定して、暗殺を裏で指導したCIAやFBIを告発したという記事を、せっかくRTが載せたにもかかわらず、その末尾で上記のような解説を載せたのか理解できません。
これは、晩年のマルコムXが、相変わらずNOIの主張「黒人はアフリカに帰れ」と言い続けたかのように誤解されかねません。ところがウィキペディアですら次のように述べているのです。
マルコムXは一時期、融和的なキング牧師を批判し、双方が対立していたとされてきたが、側近や親族の証言によると、晩年の2人の主張や姿勢は接近していたという。マルコムXは晩年イスラム教社会主義へ変わり、キング牧師と目指すところは同じだと語った。キング牧師は、暗殺される前の数年間、急進的になったとも言われている。
ですからRT記事の最終段落は、せめて次のような和訳にすべきではなかったでしょうか。
「人種隔離主義の信念から、彼はアメリカの人種分断の反対側から人種隔離を呼びかけたクー・クラックス・クランと緩やかな同盟関係を結んだ。マルコムXはまた、アメリカのナチ党指導者ジョージ・リンカーン・ロックウェルと面会したことでも有名で、ジョージ・リンカーン・ロックウェルは人種分離の「(NOI)プログラムに全面的に賛同する」
→彼はNOI に所属していた頃まだ人種隔離主義の信念をもっていたので、白人の側から人種隔離を呼びかけたクー・クラックス・クランと、緩やかな同盟関係を結んだ。マルコムX はまた、「(NOIの)人種分離プログラムに全面的に賛同する」と述べたアメリカのナチ党指導者ジョージ・リンカーン・ロックウェルと面会した。
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こうすれば、晩年のマルコムXがそのような隔離主義から絶縁し、新しい活動を始めた人物であることが示唆され、誤解を防ぐことが出来ます。
それにしても、イスラエルの蛮行を糾弾し公正中立であることを誇りにしているはずのRTが、このような段落を記事の末尾におき、実質的にマルコムXを貶めるというのは、理解に苦しみます。
ウクライナのゼレンスキー内閣がネオナチ集団に占拠されて紛争がいまだに終結していないという現状が、思わずRT記者の文章にねじれをもたらしたのでしょうか。それともRT記者は、ウィキペディアですら次のような事実を述べていることを知らなかったのでしょうか。
NOIを脱退から数週間後、彼のもとを訪れた数名のイスラム教徒の勧めに従って、マルコムはスンニ派に改宗。
翌1964年4月にはアフリカ・中東に赴き、メッカ巡礼成就の意味を込めたエル・ハジ・マリク・エル=シャバーズへと正式に改名した。またそこで、白人でありながらも自分たち黒人を肌で判断しないアラブ人に感化され、アメリカでの「白人」とは、肌の色よりも黒人を対象にしたときの態度・行動であるという新しい視点を得ることとなった。
また世界中から集まったあらゆる肌のイスラム教徒が同じ儀式に参加する光景にも感銘を受けた。特にジェッダで出会った元アラブ連盟初代事務局長のアブドゥル・ラフマーン・ハサン・アッザーム博士の影響で正統派のイスラム教に目覚めることとなった。
さらにマルコムは、新たに立ち上げた「アフリカ系アメリカ人統一機構」のリーダーとして「アフリカ統一機構」の会議に出席して「汎アフリカ主義」の指導者と親睦を深め、エジプトのガマール・アブドゥル=ナーセルやガーナのクワメ・エンクルマなどに招待されてアフリカ諸国を歴訪した。
それまでNOIに強く影響を受けた黒人至上主義者だったマルコムは、この中東・アフリカ訪問を経ることで、アメリカの黒人問題は公民権問題にとどまらない国際的な問題であるとの視点に立ち、黒人は第三世界と連帯するべきだと主張するようになった。
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ここで思い出されるのが桜沢如一です。
というのはマルコムXは、指導者イライジャ・ムハンマドを批判してNOI(Nation of Isalam)を脱退したと言われています。が、マルコムがNOIに加盟して活動を始めると急速に指導者イライジャ・ムハンマドの権威が落ち込み、それを妬みに思ったNOI旧幹部からNOIを追い出されたという側面も非常に強かったからです。
それほどマルコムXの白人を批判する演説は鋭くかつ迫力に満ち、彼の語りの巧みさとリズム感に多くの聴衆が彼に魅了されたからです。そのおかげでNOIの勢力は拡大する一方でしたが、それを妬みに思う旧幹部も少なくありませんでした。
それと同じように明治日本の陸軍軍医(薬剤監)だった石塚左玄が創始した食養会は、、食事の指導によって病気を治し、皇族や軍幹部までその治療に頼るほど有名になりました。
病弱だった桜沢如一もこの治療法で健康を取りもどし、それが縁で食養会に参加した桜沢は、メキメキと才能を発揮し、いつのまにか食養会会長となったのですが、やはり旧幹部の妬みを買い、会を追い出されることになりました。
つまりマルコムXと同じ運命をたどることになったのです。
しかし追い出された桜沢は、独自の組織を起ち上げ、数々の著書を著し、それが欧米の菜食ブームを生み出すきっかけになりました。
『東洋医学の哲学』(日本CI協会1973、原書はフランス語1956)、『ゼン・マクロビオティック』(日本CI協会1996、原書は英語1960)は彼の代表的著書です。
私の研究所では研究員が次々とガンを発病し手術に追い込まれたことを契機に、「病気とどう闘うか」も研究所の研究テーマになりました。いま『チャイナ・スタディ』を月例に勉強会に組み込んだことは既にお知らせしたとおりです。
ちなみに、マルコムXの演説の迫力や爽やかさは映画『マルコムX』の主演デンゼル・ワシントンの演技でも知ることができますが、生の声を知りたい方には『Macom X Speaks』というCD版を購入することが出来ます。
寺島メソッド「英語教室」には音声指導として「リズムよみ」「表現よみ」「合わせよみ」という方法がありますが、ここではキング牧師の有名な演説「I HAVE A DREAM」を教材として取り上げています。しかしマルコムXの演説はそれに劣りません。それどころか爽やかさやスピード感ではキング演説を越えるかも知れません。
(指導の実際については拙著『英語にとって評価とは何か』第2部第3・4章「量を話す」「量を聴く」あすなろ社/三友社出版2002を参照ください)
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話が少し横に逸れたので、話を元に戻します。
先に「黒人はアフリカに帰れ」というスローガンが、アメリカのKKKやネオナチの「黒人をアフリカに追い出せ」というスローガンと、内容的には一致することになったということを述べました。
ここで思い出されるのが、イスラエルのシオニストたちが呼びかけた「ユダヤ人よイスラエルに結集せよ」という運動が、ヒトラー・ナチスの「ユダヤ人をイスラエルに追い出せ」「あわよくばユダヤ人を殲滅せよ」という運動と奇しくも一致し、内容的には裏表の関係になっていたということです。
そしてドイツや欧州にいるユダヤ人たちをイスラエル建国に参加させるために、ユダヤ人を迫害させ、その迫害から逃れるためにはイスラエルに移住する以外には方法はないと思わせるために世界シオニスト協会がナチス政権と手を組んで締結したのが「ハーバラ協定」(シオニスト&ナチス通商協定)でした。
これは、ユダヤ人が強制収容所に送られるのを阻止するのではなく、それを促進するための協定でした。つまりユダヤ人がユダヤ人がユダヤ人を殺すための協定でした。しかもイスラエルに移住できたのは金持ちのユダヤ人だけでした。なぜならイスラエル建国のためには資金が必要だったからで、貧乏人は無用だったからです(『イスラエルに鉄槌を!』第12章)。
いまネタニヤフ政権がパレスチナ「ガザ地区」でおこなっている残虐行為は、彼らの先輩が同輩にたいしておこなった冷酷な仕打ちを考えると、当然なのかも知れません。「自分たちは神に選ばれた民であり、何をしても許される」「ユダヤ教の神はしばしば生け贄を要求する。したがってアウシュビッツに送られた同胞も、いま自分たちが殲滅しつつあるパレスチナ人も、神の要求する生け贄にすぎない」というわけでしょう。
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以上が、大山さんから送られてきた読後レポートを読んで思い浮かんだことを、思い浮かんだ順に書きました。今後、「翻訳グループ」の一員として活動していくときの参考になれば幸いです。
また以下で、大山さんからいただいたメールを載せておきます。比べ読みをしていただければ、私が今まで述べてきたことをブログ読者の皆さんに理解していただくためのお役に立てるのではないかと思いますので。
キング牧師と対面するマルコムX
(1964年3月26日、ウィキペディア)
寺島先生
『イスラエルに鉄槌を』を読ませていただきました。ウクライナを> 含めた西アジアは今世界情勢の焦点になっています。「第三次世界大戦」(ハルマゲドン)にすらなりかねない動きに私はいつも内心ひやひやしています。
しかしひやひやしているだけでは何も始まりません。そんな情勢のなかで私はどう振舞ったらいいのか、に対する大きな回答として本書を読ませていただきました。
① トータルな視点から情勢を捉える努力をすること
本書はブログ「百々ヶ峰だより」を基に構成されています。私は「百々ヶ峰だより」はすべて読んでいます。読んでいるといっても、ちゃんと読めているのでしょうか?はなはだ心もとないところがあります。
しかし、本書のタイトル「イスラエルに鉄槌を」を読んで、ああ、これなのか、と思いました。西アジア情勢、ひいては世界情勢を大きく混乱状態に引きずり込んでいる震源はイスラエルにあるのだ、ということをきちんと押さえることがやはり大事だと思いました。それを歴史的に振り返る作業も本書の大きな柱のひとつになっています。シオニストとナチズムが手を組んだ「ハーバラ協定」は衝撃的な事実です。主流メディアではなかなか報道されない事実です。
② 「第9章『コロナ騒ぎ』と『ウクライナ紛争』を裏で動かしていた国防総省(ペンタゴン)」が私にとって、とくに印象深い章でした。
先日の下訳で“Press Release on Department of Defense creation of mRNA vaxx (and more) as per Sasha Latypova”を担当させていただきました。「コロナ騒動」は「周到に準備されたペンタゴン(国防総省)の戦略」、を暴露したものです。その経緯からも、この章には興味を持ちました。
世界の流れを構成する大きな網の目のひとつとしてペンタゴン(国防総省)の動きがあります。その影響を大きく被ったのは私たち民衆であるし、あのチョムスキーすら「ワクチン非接種者を社会から排除せよ」と発言していることも紹介されています。
③ 「非暴力直接行動」の重要性
本書pp.178-187に「非暴力直接行動」という言葉が13回登場します。これはこの章(第8章)だけのキーワードだけではなく、本書全体、あるいはもっと広く私たちの心の構え方としても重要なのではないか、と思いました。
私は“CIA and FBI sued by family of Malcolm X , 16 Nov, 2024″ の下訳を担当させていただきました。父親のマルコムX暗殺に関して、娘たちがCIAとFBIを相手取って訴訟を起こした、という記事です。
その下訳に関して最初の段落と最後の段落がマルコムXの真実の姿からかけ離れていて誤解を生みかねないというご指摘を、一昨日(12月9日)、電話で寺島先生からいただきました。
<最初の段落>
Three of Malcolm X’s daughters have filed a lawsuit against the CIA, FBI, and New York Police Department, accusing the agencies of complicity in the assassination of the militant black activist.
「マルコムXの3人の娘が、CIA、FBI、ニューヨーク市警を相手取り、武装黒人活動家(マルコムX)の暗殺に加担したとして訴訟を起こした。」
<寺島先生のご指摘>
「武装黒人活動家(マルコムX)」という和訳は、マルコムXのほんとうの活動を反映していない。
<最後の段落>
His segregationist beliefs brought him into a loose alliance with the Ku Klux Klan, which called for segregation from the other side of the US’ racial divide. Malcolm X also famously met with American Nazi Party leader George Lincoln Rockwell, who said that he was “fully in concert with [the NOI’s] program” of racial separation.
「人種隔離主義の信念から、彼はアメリカの人種分断の反対側から人種隔離を呼びかけたクー・クラックス・クランと緩やかな同盟関係を結んだ。マルコムXはまた、アメリカのナチ党指導者ジョージ・リンカーン・ロックウェルと面会したことでも有名で、ジョージ・リンカーン・ロックウェルは人種分離の「(NOIの)プログラムに全面的に賛同する」と述べている。
<寺島先生のご指摘>
RTの記者はこの最後の段落は書くべきではなかった。大手山さんは下訳者として、きちんとした背景(スキーマ)を注として補足できなかったのか。映画『マルコムX』を観るべき、とのご助言がありました。
実は私は半年前にTSUTAYAから借りたDVDを観ています。しかし、この記事の下訳に参考となるようなヒントは、残念ながら、得ていませんでした。
昨日、急遽TSUTAYAから借り出し、観なおしました。びっくりしました。素晴らしい映画です。感動のあまり再度見直しました(つまり私はこのDVDを> 都合3回観たことになります)。寺島先生(と美紀子先生)がおっしゃったことがひとつひとつ納得できました。
以前の私の基本はキング牧師の「非暴力無抵抗」にありました。マルコムXはそれにあきたらない「過激派(武闘派)」、と捉えていました。しかし(寺島先生が電話で仰ったように)マルコムXは「イスラム原理主義者」ではありません。法を犯すようなことは何一つしていません。
彼が思想的に開眼した「the Nation of Islam」とも袂を分かちました。そして彼の運動は拡大しました。映画を観てその経緯がしっかり理解できました。
寺島先生がアメリカに滞在していらっしゃった時の実感として、「黒人たちはキング牧師よりはマルコムXに共感していた」そうです。私が抱いていたイメージとは異なります。映画の中に何回かキング牧師が登場します。そして批判的に映写されています。マルコムXの実像を知るにつけ、キング牧師に対する批判的な視点も納得できました。
「非暴力直接行動」は私たちにとっても大きなキーワードになると思いました。
④ 以下はご検討いただいたほうがいいかもしれません。
p75 残略ぶり→残虐ぶり
p122 元イスラエル軍の情報機関に25年間つとめた→25年前、イスラエル軍の情報機関につとめたことのある
p138 「イスラエル秘密情報部(Israeli Secret Interigence Services)」→Intelligence
p197 講演旅行→公演旅行
p200 一番興味深かっです→一番興味深かったです
本記事は、※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による「アウシュビッツに送られたユダヤ人も、ガザ地区のパレスチナ人も、神に捧げられた「生け贄(いけにえ)」にすぎなかったのか」からの転載になります。
☆ISF主催公開シンポジウム:トランプ政権と東アジアの危機回避 ~米中対立の行方~
☆ISF主催トーク茶話会:真田信秋さんを囲んでのトーク茶話会のご案内
☆ISF主催トーク茶話会:船瀬俊介さんを囲んでのトーク茶話会のご案内
☆ISF主催トーク茶話会:大西広さんを囲んでのトーク茶話会のご案内
★ISF(独立言論フォーラム)「市民記者」募集のお知らせ:来たれ!真実探究&戦争廃絶の志のある仲間たち
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国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授