【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年2月8日):ヴァネッサ・ビーリー:「シリアに火の手が上がっても私は安全にしている」

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。


イスラエルはシリアの防衛能力と基地を破壊

過去数時間でシリア領土を狙ったイスラエルの空爆は350回を超え、敵国イスラエルはガザ地区の2倍の広さのシリア領土を占領しており、その軍隊は首都ダマスカスから40キロ以内にいる。

上を下への大混乱の48時間を経て、私は無事であり、まもなく通常どおり執筆と放送を行なう予定だ。スーツケース1個を詰め、犬1匹を連れて、略奪と戦利品争奪のため武装した凶悪犯がうじゃうじゃいる国境を通過するのに1時間しかなかった。前夜は「勝利」を祝うために空に向けて発砲する武装集団に包囲された。イスラエルはバンカーバスター爆弾をシリアの軍事拠点や家の近くの防空壕に使い始めた。家は上から下まで揺れた。午前10時、トラック1台に乗った武装泥棒たちがやってきて、私の家の正面の門を叩いた。私は友人と電話中だった。友人は私に武器がなんとかならないか、と懇願した。もちろんそんなものがあるはずもなかった。私は家の中から怒鳴った。彼らが引きつれた犬たちは狂ったように吼えた。3回正面の門を叩いた後、彼らは立ち去った。

これから数日かけて、もっとたくさんのお話をすることになる。ソーシャル・メディアは嘘、誤報、そしてまったくの偽善的な言辞で渦巻いている。メールやメッセージを送ってくれた皆さんに感謝する。私の気分がどん底だったときに、本当に元気づけられた。

今朝このメモを書いた。全世界と愛するシリアで将来生活しようと思っていた一人の人間が被った喪失を処理するには長い時間が必要だ。

アサド大統領が事前に録画した別れのスピーチと、この悲惨な出来事についての説明が、彼が国を離れた後に予定どおり放送されなかった理由を説明できる方は、どうか連絡をいただきたい。

今、アサドに反旗を翻し、自分たちの利益を守ろうとしている裏切り者たちよ。あなたたちは14年間、何か言える立場にいたはずだ。なぜ言わなかったのか?

新しい時代を受け入れた一般人を責めるつもりはない。シリアの人々は孤立し、恐れている。怯えている人もいる。

主流メディアのハゲタカどもが押し寄せ、世界最古の文明の死骸を引っ掻き回そうとしている。歴史はいつものように、勝者によって書き換えられる。「勝者」が本当に草の根レベルシリア人であって、CIA の秘密施設で育てられ、イスラエルと冷酷な覇権を握る西側同盟によって力を与えられたテロリスト勢力でなければいいのだが。

シリアは、外国の利益、資源略奪、そして拡大するシオニストの土地収奪の、牙を抜かれたるつぼになるだろう。軍隊も軍事基盤もない国は国家ではない。それは略奪者たちの遊び場だ。

以下は、これまでのイスラエルによるシリア軍事・防衛インフラへの攻撃の記録である:

・シリア上空のイスラエル機30機の飛行隊が軍事施設と防空施設を攻撃。
・イスラエル空軍は、ダマスカス地方のサイイダ・ゼイナブ市に隣接するアル・バフダリヤ近くの電子戦局の本部を標的にした。
・イスラエルは、ダマスカスのバルゼにある科学研究センター、ハマの第47旅団、アクラバのヘリコプター空港を爆撃した。
・ダマスカスの田舎にあるヤフール地区へのイスラエルの空爆。
・イスラエル軍機がラタキアの港を爆撃。報道によると、攻撃は港に停泊している軍用船を標的にしていた。
・イスラエルはシリアの国家崩壊を悪用し、シリア軍の戦略的能力をすべて破壊し、将来、強力な軍隊を再建するために、誰もその恩恵を受けられないようにしている。
・イスラエル軍機はシリア領空に侵入し、バンカー破壊爆弾を使用できるようになった。
・イスラエルはシリアの防空基地と軍用空港をすべて破壊し、現在は弾道ミサイルの倉庫や兵器工場を集中的に標的にしている。
・相次ぐイスラエル軍の空爆の激しさに、ダマスカスの家々は揺れている。
・イスラエルによる空爆は現在、シリア各地で数十回行なわれている。
・イスラエル、シリア北東部のカミシュリー空港を襲撃
・シリア沿岸のジャブレへのイスラエルの空爆
・イスラエルはダマスカス郊外のアクラバ軍用空港とホムス南部のシンシャル地域への空爆を再開
・イスラエル、ジャブレのバジル・アル・アサド軍用空港への空爆。
Vanessa Beeley: “The Resistance is Broken”

http://tmmethod.blog.fc2.com/

本日は、独立系調査ジャーナリストのヴァネッサ・ビーリーが、シリアと西側諸国が支援した政権交代について、先日のインタビューの続きを語ってくれます。政権交代の前に行われた可能性のある仮定の取引について、また、辞任演説が伏せられていた可能性について議論します。また、米国とイスラエル政府がシリアで支援しているグループの実態と、彼らが単に公認テロ組織というだけでなく、HTSという新たな呼称が生まれるずっと以前から、数十年にわたって米国とイスラエル政府によって武装され、資金を提供され、支援されてきたことについても議論します。また、シリアの人々にとっての暗い未来と、イスラエルがシリア併合を開始する一方で、すでにイランに向かっているという、初期ながら非常に明確な兆候についても議論します。

マイクと私は、シリアに関するポッドキャスト・シリーズの第2回目として、最近のシリアからの出国について話をした。UKコラムニュースと洞察についてはこちらをどうぞ。彼らは現在の誤報の時代に貴重なニュースと分析サービスを提供している。

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS(2025年2月8日)「ヴァネッサ・ビーリー:「シリアに火の手が上がっても私は安全にしている」」
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2941.html
からの転載であることをお断りします。

また英文原稿はこちらです⇒Vanessa Beeley:”Safe While Syria Burns”
出典:internationalist 360° 2024年12月10日
筆者:ヴァネッサ・ビーリー(Vanessa Beeley

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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