【連載】情報操作を読み解く(浜田和幸)

第1回 救世主になるのか?ウクライナ戦争の陰で進む昆虫食と人工肉!

浜田和幸

世界が注視する中、ウクライナ情勢は厳しい事態が続いています。ロシアとウクライナの対立はアメリカを巻き込む米ロの代理戦争のような状況に陥ってしまいました。国連やフランス、トルコ、インドネシアなどによる和平へ向けての仲介交渉も思うような成果を上げていません。このままでは、人的、経済的な被害が拡大するばかりです。

プーチン大統領の強硬姿勢も問題ですが、ゼレンスキー大統領はロシアとの外交交渉には否定的で、徹底抗戦に固執しています。その上で、G7加盟国を筆頭に諸外国に向けて、「武器をくれ、お金をくれ、ノーベル平和賞もくれ!」と三大要求を強めています。

A news headline that says “G7”.

 

ブラジルの元大統領ダ・シルバ氏は「ゼレンスキーは増え続ける犠牲者のことより、自分の見栄えを気にしつつ、SNSを駆使し、更には朝昼晩とTVに出演し、自己PRに余念がない。あたかも選挙活動を行っているようだ。今こそ、ロシアと本気で交渉すべきではないか」と忠告しています。

しかし、昨年、「パンドラペーパーズ」で不正蓄財を暴露されたゼレンスキー氏は聞く耳を持っていません。大統領就任後のわずか2年間で8億5000万ドルもの資産を手にしたと指摘され、今でも英国領バージン諸島に立ち上げた幽霊会社を通じて資金管理と脱税に邁進中とのこと。日本では話題になっていませんが、オランダでは「ゼレンスキーは腐敗臭がプンプンとする。彼にはオランダ議会での演説などはさせられない」と批判の声が強くなる一方です。

ウクライナからは戦火を逃れて既に700万人以上が国外に脱出しました。このままでは、ロシアとアメリカの代理戦争は核戦争に発展する恐れさえあります。なぜなら、バイデン大統領は「プーチンを政権の座に留まらせない」と公言しているからです。これは宣戦布告と変わりません。対するロシアはアメリカ、イギリス、フランスに対し超音速核ミサイル攻撃を示唆しています。

Lviv, Ukraine – March 3, 2022: A crowd of people transiting through Lviv stand outside the Lviv train station.

 

プーチン大統領もラブロフ外相も「核戦争もありうる」と強硬姿勢を見せており、この7月から8月がヤマ場と言われているのです。何しろ、ロシア国営放送は「アメリカは広島、長崎に原爆を投下し、日本に対する勝利宣言に繋げた。ロシアはアメリカの前例に倣う用意がある」とまで核攻撃を匂わせています。

A news headline that says “nuclear force” in Japanese.

 

見方によっては、米ロ間では既に「第3次世界大戦」が勃発したと言っても過言ではないでしょう。双方が軍事力を誇示し合えば、どこかで想定外の判断ミスから最悪のシナリオが現実化することもあるはずです。

要は、ウクライナ危機は世界を破滅に追いやる要素が満載というわけです。とはいえ、人類はより大きな危機に直面していることを知らねばなりません。それは世界の1万人以上の気候専門家と気象研究機関の97%が「2026年人類滅亡説」を提唱していることです。現状のままでは、地球環境の悪化に歯止めがかからず、「人類が滅亡する恐れがある」という警鐘に他なりません。残念ながら日本ではほとんど無視されています。

いずれにせよ、「人類最後の日は4年後の2026年までに到来する」というのですから、聞き捨てなりません。では、その理由は何でしょうか?

最大の原因は加速する一方の「地球温暖化」とのこと。何しろ、産業革命以前と比べ地球の平均温度は1度以上も上昇しているのですから、北極や南極の氷も解け始め、海面水位も上昇するばかりです。インドネシアの首都ジャカルタは水没の危機に瀕しており、首都移転計画も始まりました。本年11月にはG20サミットの主催国となる予定のインドネシアですが、もちろん、それには間に合いません。

しかも、北極海の海底では異変が観測されています。何かと言えば、メタンガスの噴出が発生し、海中で溶けず、大気中へ放出されているのです。その結果、北米からロシアにかけての森林や泥炭地での大規模火災が発生するようになりました。

こうした異常な自然現象は大なり小なり人間の経済活動や軍事行動によって引き起こされたものです。アメリカだけでも年間1.7兆ドルの軍事費を費やし、世界各地で軍事演習や戦争に関わっています。ウクライナはその一部に過ぎません。結果的に、二酸化炭素とメタンガスの大量排出に繋がっているのが現実です。

もちろん、放射能汚染の影響も無視できません。日本もその責任の一端を担っており、福島原発事故によって発生した大量の汚染水を最終的には希釈して海洋放出すると発表しました。これらは周辺国を始め、国際社会から批判の対象になっています。なぜなら、海洋放出以外の対策をきちんと研究してこなかったからです。

世界各地で繰り返される紛争や戦争、そして環境破壊によって、食糧生産にも陰りが見えてきました。これこそ世界の環境学者らが懸念する食糧危機の始まりです。食糧争奪戦争を引き起こす可能性が高まっています。ロシア、ウクライナ両国でこれまで世界の小麦需要の30%を賄ってきました。それが港湾施設の破壊や経済制裁の影響もあり、輸出がストップしています。

ロシア、ウクライナに加え、更に別の原因でも世界の農業大国の多くが危機的な状況に追い込まれているのです。アメリカの場合はエルニーニョによる干ばつが引き金となり、今年4月までに1402か所で山火事が発生しています。カリフォルニア州では水不足で農業にも市民生活にも悪影響が出る有様です。

インドでは熱波のせいで、北部一帯で気温が45度まで急上昇を遂げています。モディ首相曰く「かつてない危機的状況だ」。中国も豪州も洪水に襲われ、農作物の収穫が激減する事態に直面。特に中国の場合は深刻で、農業担当大臣曰く「穀物生産は過去最悪で、輸入確保に全力で取り組んでいる」。

Cracked soil a destruction of rice crop due to drought and lack of rain due to deforestation and global warming. With rice plants trying to survive.

 

実は15億の人口を抱える中国は大豆の輸入量に関しては世界一なのです。他にも小麦や豚肉なども大量に輸入してきました。「ゼロコロナ対策」もそうですが、この食糧危機を乗り越えなければ、秋に共産党大会を控える習近平政権は難しい局面を迎えることになるでしょう。

それ以外にも、化学肥料不足による植え付けの困難に陥っている国が続発しています。中でも、中東、北アフリカ、ブラジルなどでは事態の深刻さが際立っているようです。例えば、アフリカ35か国はロシア、ウクライナの肥料に依存してきたのですが、今回のウクライナ危機によって、輸入がストップ。代替先の確保も難しく、食糧難は避けられない情勢となってきました。

また、首都移転で揺れるインドネシアですが、輸入に頼っていた小麦が不足してしまい、国民食とも言われるカップヌードルの生産も中止せざるを得ない状況のようです。何やら、明日の日本を彷彿とさせるようにも思われます。

農業大国であるアメリカですら、危機的状況に直面しており、2022年秋は「1930年代以降、最悪の農業生産」に陥るとの観測が専らです。2022年4月、トウモロコシの値段は過去10年で最高値を記録しました。しかも、食品価格は平均して40%もの値上がりになっており、バイデン政権に対する批判の高まりを加速させています。

更に追い打ちをかけるように、アメリカの27の州では鳥インフルエンザに感染したニワトリが急増し、数千万匹が殺処分されてしまいました。その上、各地の食糧備蓄倉庫が相次いで火災に見舞われるという異常事態も発生し、農作物の出荷や輸出が滞るという前代未聞の危機に直面中です。

 

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浜田和幸 浜田和幸

国際未来科学研究所代表、元参議院議員

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