【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年7月22日 (火) 応仁の乱終結で政局戦国時代

植草一秀

第27回参議院議員通常選挙で石破内閣与党の自公が大敗した。

石破首相は勝敗ラインを著しく低い「自公で50議席」とした。

しかし、結果は自公で47に終わった。

この結果、石破内閣与党は参議院でも少数に陥る。

昨年10月27日の衆院総選挙で自公は大敗。

衆議院で自公派過半数を割り込んだ。

本年6月の東京都議選でも自公は大敗。

自民は都議会第一党の座を都民ファーストに明け渡した。

重要選挙で三連続大敗。

しかも、今回参院選では勝敗ラインを著しく引き下げた。

それでもこのラインに届かなかった。

石破首相は辞任して責任を明らかにすべきだ。

過去に選挙で大敗して首相の座に居座った首相がいた。

菅直人氏である。

2010年7月11日の参院選で大敗。

選挙前に枝野幸男幹事長が「参院選は菅内閣に対する信任投票だ」と明言した。

その「信任投票」で大敗したのだから退陣するしかなかった。

しかし、菅直人氏は首相の座に居座った。

9月14日の民主党代表選では大規模な不正が実行されたと見られる。

本来は小沢一郎氏に首相を引き継ぐべきだった。

この菅直人内閣が存続する間に東日本大震災=福島原発事故が発生。

日本は原発廃止を決定すべきだった。

東電を法的整理すべきだった。

この二つの最重大政策を葬ったのが菅直人氏。

最悪の結果がもたらされた。

2007年参院選で安倍晋三自民が大敗したとき、引責辞任を強く主張したのが石破茂氏。

ブーメランが石破氏を襲う。

石破氏は退陣を免れない。

「石破降ろし」のドタバタ劇を晒して辞任に追い込まれる前に自ら辞意を表明するべき局面。

菅直人氏の二の舞を演じるべきでない。

菅直人氏は内閣不信任案が可決される寸前まで首相の座にしがみついたが、最後は辞任に追い込まれた。

負けは負け。

速やかに首相の職を辞するべきだ。

選挙で躍進したのは「ゆ党」勢力。

参政と国民が伸長した。

CIA戦略に沿う動き。

自公は耐用年数を超えた。

衰退は不可避。

「絶対的権力は絶対的に腐敗する」

自公の腐敗は目を覆うばかり。

伸長したのは参政と国民。

参政と国民の伸長を支えたのは若い世代。

10代から40代の支持が両党を押し上げた。

目の前に現金を積まれて、何も考えずに遊園地に入って行ってしまったようなもの。

ディズニー・ピノキオのプレジャー・アイランド=ピノキオ遊園地に喜び勇んで足を踏み入れた感が強い。

政治のレベルは国民のレベルを超えられない。

国民のレベルに見合う政治が引き続き展開される可能性が高い。

伸長した参政からはさまざまな問題が噴出するだろう。

国民不在の個利個略の混乱が展開されることになる。

日本政治は戦国時代の混乱期に移行することになる。

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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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