【連載】百々峰だより(寺島隆吉)

大村智先生への手紙! 英書『IVERMECTIN』の邦訳がついに完成・出版!!

寺島隆吉

大村 智(薬王「イベルメクチン」の発明者、ノーベル生理学・医学賞2015)
石山永一郎(南東舎社長、英書『IVERMECTIN』および訳書『イベルメクチン』出版)
鳥居賢司(「タイガージャイロスコープ社」代表。英書『IVERMECTIN』を、私費1000万円を投じて編集・出版)


 

新刊『イベルメクチン』


 


後掲のようなメールを大村智先生あてに書きました。
ブログに次のような「イベルメクチンを市販薬に!」と訴える岩田修良さんの記事を載せたお知らせするためです。
* 「イベルメクチンを市販薬に!」と訴える、岩田修良さんの「和ブログ」すなわち「縦書き詩文」 (09/03)
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-758.html


以下が大村先生に差し上げたメールです。

大村智先生

ご無沙汰しています。元岐阜大学の寺島隆吉です。

ISF(独立言論フォーラム)主催「シンポジウム&茶話会」で鳥居賢司さんと一緒になったとき、「IVERMECTINの出版記念パーティで大村先生が転倒された」との話を聞きました。もうお元気になられたでしょうか。心配しています。
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-733.html

さて先日、上記「茶話会」に出席していただいた岩田修良さんから「イベルメクチンを市販薬に!と訴える便り」が届いたので私のブログで紹介することにしました。
* 「イベルメクチンを市販薬に!」と訴える、岩田修良さんの「和ブログ」すなわち「縦書き詩文」
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-758.html

1か月ほど前に、この岩田さんから、拙著『コロナ騒ぎ謎解き物語』全3巻、『ウクライナ問題の正体』全3巻、『コロナとウクライナをむすぶ黒い太縄』全4巻の計10巻を一括購入したいとの電話がかかってきて驚愕させられました。
その際、彼は「イベルメクチンを市販薬に!を生涯の目標にしたい」と言っておられましたが、その縁で交流が始まり、上記の「茶話会」にも出席いただきました。
が、このたび改めて上記のような「和ブログ」を送っていただいたので、私のブログ『百々峰だより』にも転載させていただきました。
日本にはこのようなひとが存在するのだということを大村智先生にも知っていただき、転倒されたとの話だったので少しでも「元気の薬」にしていただければと願って、このようなメールを差し上げることにしました。
御理解いただければ幸いです。
なお、このようなお知らせだけですから、このメールに対するお返事については御放念ください。

まだまだ残暑が続きそうです。どうかくれぐれも御自愛ください。

寺島隆吉

<追伸>
先日、東京国際フォーラムで、『IVERMECTIN』の日本語訳出版と出版記念シンポジウムが開催されたことを知りました。
おめでとうございました。
この出版を好機として、「イベルメクチンを市販薬に!」という岩田さんの願いが一歩でも前進することを願っています。

 


すると奇しくも丁度その日に、出版されたばかりの邦訳版『イベルメクチン、世界の臨床医の証言』(南東舎)が、鳥居賢司さん(タイガージャイロスコープ社代表)から届きました。
鳥居さんは私費1000万円を投じて英語版『IVERMECTIN』を出版されたかたです。南東舎社長の石山永一郎さんからは「出版されたら謹呈しますよ」と言われていたのに、石山さんではなく鳥居さんから届いたので驚愕してしまいました。
この英語版および鳥居賢司さんについては次のブログで詳しく書きましたので時間と興味がある方はぜひ読んでみてください。
* コロナ退治で世界中にその効力を発揮したイベルメクチン!その現場医師による証言集 IVERMECTIN がついに発刊!
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-721.html


それはともかく届いたばかりの邦訳版を見て驚きました。なんと本書の邦訳は社長の石山さんがみずからおこなっておられるのです。普通では考えられない出版スタイルです。
そこで早速その末尾に載せられた石山さんの「あとがき」を読んでみました。
すると石山さんと鳥居さんとの出会いのきっかけ、日本語版と英語版を出すようになった経緯、そしてそれらを出そうと決意した情熱・意気込みなどが熱っぽく語られていて、一気に読み通してしまいました。
そして、この「訳者あとがき」は、このまま本書の末尾に閉じ込めておくのはもったいないと思うようになりました。この「あとがき」を読めば、この本を買いたくなるひとが必ずや出てくるに違いないと考えたからです。


以下がその「あとがき」です。


 

訳者あとがき

「これほど世界にとって重要なニュースを私は他に知らない」。本書でインドのカヴェリー・ナンビサン医師が紹介している米ジャーナリストのマイケル・カプーゾ氏の言葉だ。イベルメクチンはまさしく、その「世界にとって重要なニュース」の核心にある薬だ。
カプーゾ氏が指摘するようにイベルメクチンが「新型コロナを打ち砕いた薬」だったという事実は、本書を読まれた方は共有していただけたことと思う。
しかし、「重要なニュース」はそれだけではない。ブラジルの章で、同国出身の作家フィリペ・ラファエリ氏は「衝撃的な事実は、安価でジェネリツク、特許はないが効果的な治療法が、巧みに組織された企業の策謀によって妨害され、その結果、数百万人が死亡したことだ」と書いている。
核心はここにある。イベルメクチンと各種ビタミン、必要に応じてステロイドなどを加えて治療すれば、新型コロナはさほど恐れる必要のない病気だったのだ。
それにもかかわらず、再利用(転用)薬としてのイベルメクチンの処方は本書にあるように米国・カナダ、セントルシア、フィリピン、オーストラリア、オランダ、ジンバブエ、南アフリカなどかなりの国で禁止または推奨されず、米国やカナダ、ジンバブエなどでは多くの患者にイベルメクチンを処方して命を救った医師たちが、医師免許はく奪などの弾圧を受けた。
本書の著者たちの中には、イベルメクチンを推奨しても、それによって個人的な利益を誘導する立場にある者は誰もいない。そもそもイベルメクチンは特許も切れてジェネリックが広く出回っている薬だ。それでも彼らはイベルメクチンの効果を確信し、患者に処方し、多数の命を救った。本書の著者たちだけでも、数万人の命を累計で救っているが、彼らを待っていたのは迫害だった。
こんな不条理なことがあるだろうか。
イベルメクチンは世界保健機関(WHO)にも熱帯病や疥癬薬として登録され、その副作用の少なさは十分知られていた。たとえ、その効果に疑問を呈する者がいたとしても、処方した医師は患者を危険にさらしてはいない。にもかかわらず、世界は彼らを罰し、効果どころか深刻な後遺症も、もたらしている種々の「新型コロナワクチン」の接種を人々に促した。WHO、米食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁など世界の保健機関、主流メディア、医学メディア、そして大手製薬会社が総がかりで人々をその道に導いたのだ。
FDAに至っては、新型コロナ禍でイベルメクチンを買い求める人々の動きへの「警鐘」として「あなたは馬でもない。牛でもない」と堂々とツイートした。
イベルメクチンは確かに、大村智、ウィリアム・キャンベルの両博士によって開発され、最初に市場に出た時点では動物の駆虫薬だった。しかし、動物薬にとどまっていたのは40年ほど前までの話だ。1980年代にイベルメクチンにはアフリカや中南米の熱帯病である河川盲目症(オンコセルカ症)への特効的効果が知られ、熱帯の人々が予防や治療に累計数十億回単位で服用するようになっている。その後もイベルメクチンの特効的効果はリンパ系フィラリア、腸管糞線虫症、疥癬などに対しても拡大している。われわれ人類を多数救ってきたこの薬をFDAは「馬の薬」と悪意むき出しの嘘で貶めたのだ。
日本では、本書7章、および8章の著者である長尾和宏医師、福田克彦医師、佐々木みのり医師、池澤孝夫医師らが新型コロナ治療にイベルメクチンを積極的に使って、数多くの人を救った。これに対する過酷な弾圧がなかったように思われるのは、これが日本発の薬で、大村智先生が2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞しているという事実の影響が大きかったように思う。ただし日本でもイベルメクチンの適応外処方を健康保険の適用外にするという嫌がらせはあった。また、ウィキペディアのイベルメクチンの日本語版の項を見ると、イベルメクチンを貶めようとする記述が特定の編集者によって執拗に書かれており、英語版、中国版に比べてもこの薬への否定的記述が実に多いことも気になる。
これもブラジルのラファェリ氏が指摘しているが、新型コロナのパンデミツクは第2次世界大戦以来、最も悲劇的な世界史的事件だ。全世界の総死者数はこの稿を書いている2025年6月22日時点で701万681人にも及んでいる。第2次大戦の犠牲者よりは現時点で下回るとしても、ワクチン後遺症(それはしばしば後遺症という用語がふさわしくないほど深刻である)によって命を奪われたり、健康被害に苦しみ続けている人が今も数多くいる。にもかかわらず「新型コロナは世界規模でパニックを引き起こしたにもかかわらず、その話題は徐々に重要性を失いつつある。現在、新型コロナについて語る人は少なく、その話を振り返る人はさらに少ない」(ラファエル氏)。
これだけ多くの人命を奪い、今も奪いつつある「事件」に世界の主流メディアは今からでも公正なメスを入れるべきだろう。
ただ、主流メディアもいずれ振り向く時が訪れるはずだ。
理由はイベルメクチンという薬の持つミステリアスとさえいえる効能ゆえだ。メディアはこの薬を大きく取り上げざるを得ない日が近い将来にやって来るだろう。
イベルメクチンをめぐってはここ数年の間に、がんへの治療効果を示す論文が数多く発表されている。それも「著しい効果」を指摘するものが多い。本書にも逸話的な内容ながら、南アフリカのラピティ医師の指摘など新型コロナ治療のさなかに医師たちが見聞きしたがんへの特効的効果を示す記述がある。
病原菌やウイルスはそのサイズごとに抗菌剤、抗ウイルス剤といった薬剤に区別して治療を論じることがかっては多かったように思うが、イベルメクチンはそのような「敵の大きさ」に関係なく戦うことができるようだ。寄生虫のような肉眼でも目にすることができる大きなものから電子顕微鏡でないと見えないようなウイルスにまで、イベルメクチンはなぜ効くのか。
詳細は本書で専門家が論じているので深入りは避けるが、要するに細胞レベルでの抗ウイルス作用、さらには抗腫瘍作用など完全には解明されていない独特の力が備わっている薬のようだ。地球上の生物の進化の鍵さえ握っていそうな不思議さがイベルメクチンにはある。
本書の原書は英文書籍『Ivermectin- Testimonials by Clinicians Worldwide』として2024年11月に南東舎を発行元として日本で出版された。今回はその邦訳であるが、そもそも日本の出版社が英文の医学書を出版すること自体が、極めて稀なことだった。
英文書を先行させたのは、プロデューサーとして出版資金の多くを提供してくれた鳥居賢司さんの強い意向による。元地球ゴマ職人で、現在はタイガージャイロスコープ社代表の鳥居さんは、世界各地におけるイベルメクチンに関する情報をくまなくチェックし、SNSを通じて発信しているイベルメクチンを専門とするインフルェンサーだ。
鳥居さんはそのような日々の情報収集に基づき、本書の著者を世界各地から発掘し、原稿を依頼した。イベルメクチンを実際に新型コロナなどの治療に使い、多くの患者を救ってきた世界各地の医師たちの実体験を一冊の本にまとめるという野心的な試みを私に提案した。
「この本を何よりも必要としている医療関係者、患者が世界各地にいる」という思いと、エバーメクチンを生産する放線菌ストレプトミセス・アベルメクティヌスが発見されたのが、日本の静岡県の土壌の中からであり、発見者が大村智・北里大特別栄誉教授であるという日本と深い縁があるゆえ、日本であえて英文書を出すという形に結びついたのだった。
そしてその英文書の編集・出版、そして今回の邦訳を托されたのが私であった。
私と鳥居さんの縁は、2021年に遡る。詳しくは鳥居さん自身が本書の「プロデューサーズ・ノート」に書いているが、同年11月に河出書房新社から発行された『イベルメクチン―新型コロナ治療の救世主になり得るのか』の出版プロデュース、編集協力を私と鳥居さんの二人でやったことがきっかけだった。
当時の私の状況が、日本の他のメディアの記者たちと少し違ったのは、私がフィリピンの邦字紙「日刊まにら新聞」の編集長を務めていたことだった。後になって知ったことだが、新型コロナをめぐる当初の状況は日本よりもフィリピンの方が過酷だったようだ。致死率が高いデルタ株が全土で猛威を振るった2020年から21年にかけてのフィリピンでは、「日刊まにら新聞」関係者1人を含め、私が直接知る日本人3人がデルタ株感染で亡くなった。一時は「まにら新聞」社内の約半数が感染して病欠になったこともあったが、それでも新聞は毎日発行し、新型コロナ取材・報道を連日続けた。
こういう状況に置かれると、新型コロナ治療薬の情報には極めて敏感になる。いくつかの薬がフィリピンの地元メディアによって候補に挙がった中にイベルメクチンがあった。調べてみると、それは日本発の薬であった。
さっそく北里大に国際電話で取材を申し込んだところ、心よくインタビューに応じてくれたのが、本書の監修を引き受けてくださった八木澤守正先生だった。私としては、本書の刊行に至るまでは、すべて導かれた道だったようにも感じている。
鳥居さんは英文書の刊行の際から「この本は100年後にも残る」との確信を抱いていた。その確信を今は私も共有している。

翻訳にあたっては、各国固有の保健機関と著者とのやり取りなど日本の読者には省いても許されると判断した部分は圧縮、割愛させていただいた。
本書の表紙デザインではマツダオフィスの松田行正氏、倉橋弘氏に大変お世話になったことに感謝申し上げる。
また、本書の刊行にあたってはクラウドファンディング「キャンプファイヤー」などを通じて実に多くの方からご支援、激励をいただいた。心からの感謝をお伝えしたい。
最後に、英文書の刊行直前に自ら命を絶った本書の著者の一人であるジンバブエのジャッキー・ストーン氏に心よりの哀悼を捧げる。英文書の刊行が間に合わなかったことがいまだに痛恨として胸に残っている。
石山永一郎



実を言うと、石山さんの「訳者あとがき」を一気に読み通した後、引き続き、その直前に置かれていた鳥居賢司さんの「プロデューサーズ・ノート」も読み始めました。
英語版で一度は目を通したはずなのに、これも読み始めたらやめられず一気に最後まで読み通してしまいました。そして鳥居さんが1000万円を投じても絶対に英語版を出したいと決意した氏の情熱が、私の胸に改めて強く伝わってきました。
そこでこの「ノート」も、このブログで紹介したいと思ったのですが、ブログが長すぎると読者も疲れててきますから、せっかくの鳥居賢司さんの決意や情熱、英語版を編集するにあたっての経緯や苦労などが読者に伝わらなくなる恐れがあります。
そこで、この「プロデューサーズ・ノート」は次回のブログで詳しく紹介することにします。次回を期待していただければ幸いです。


 

本記事は寺島ブログ「百々峰だより(世界の流れは変わった! 金正恩が習近平主席・プーチン大統領と一緒に肩を並べて歩く光景!! 2025/9/8)からの転載になります。

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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