
大村智先生への手紙! 英書『IVERMECTIN』の邦訳がついに完成・出版!!
国際総合文化(2025/09/21)
鳥居賢司(「タイガージャイロスコープ」社代表、私費を投じて『IVERMECTIN』出版)
石山永一郎(南東舎社長、英書『IVERMECTIN』および訳書『イベルメクチン』出版)
ガリレオ・ガリレイ(地動説を唱え、古典的名著『天文対話』を著した)
大村 智(薬王「イベルメクチン」の素となった細菌「エバーメクチン」の発見者)
韮崎大村美術館(大村智先生が私費を投じて建てた美術館で、後に故郷の韮崎市へ移管)
私費1000万円を投じて英書『IVERMECTIN』を出版した鳥居賢司さん
先日、出版されたばかりの邦訳『イベルメクチン』
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前回のブログで私は次のように結びました。
実を言うと、石山さんの「訳者あとがき」を一気に読み通した後、引き続き、その直前に置かれていた鳥居賢司さんの「プロデューサーズ・ノート」も読み始めました。
英語版で一度は目を通したはずなのに、これも読み始めたらやめられず一気に最後まで読み通してしまいました。そして鳥居さんが1000万円を投じても絶対に英語版を出したいと決意した氏の情熱が、私の胸に改めて強く伝わってきました。
そこでこの「ノート」も、このブログで紹介したいと思ったのですが、ブログが長すぎると読者も疲れててきますから、せっかくの鳥居賢司さんの決意や情熱、英語版を編集するにあたっての経緯や苦労などが読者に伝わらなくなる恐れがあります。
そこで、この「プロデューサーズ・ノート」は次回のブログで詳しく紹介することにします。次回を期待していただければ幸いです。
そこで以下では、「プロデューサーズ・ノート」を引用しながら、邦訳版と鳥居賢司さんについて詳しく紹介することにします。それは同時に邦訳のブックレビューにもなるはずです。
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しかし、その前に鳥居賢司さんというひとがどんな人物かが気になると思います。というのは普通の人は1000万円もの私費を投じて英書『IVERMECTIN』を出版しようとは考えないからです。
私が薬王「イベルメクチン」について調べているうちにその発明者である大村先生が私費で建てた美術館が故郷に韮崎にあることを知り、そこを訪ねてみたくなって韮崎市に行ったら、偶然に大村先生が美術館に見える日とかさなっていて、何と!美術館近くの自宅まで招かれるという幸運に恵まれたのです。
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-622.html
そのときに多くの興味深い話をうかがったのですが、そのひとつが「最近、イベルメクチンについて英語の本を出したいというひとが現れてね」という話題でした。
私はそのとき、馬場錬成という科学ジャーナリストが大村先生について『大村智物語 ノーベル賞への歩み』(中央公論新社、2015年)など、多くの本を書いているので、その種の英語版を出したいひとが現れたのか」と思ったのでした。
ところが2025年2月の或る日、大村先生から大きく重たい宅急便が届いたので、不審に思って開いてみたところ、次のような分厚く重たい英書が入っていて驚愕しました。そして「大村先生が言っておられたのはこの本のことだったのだ!」と納得しました。
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しかし大村先生の送り状には「このたびタイガー・ジャイロスコープ鳥居賢司さんの御厚意により本書が出版されましたので謹呈させていただきます」としか書かれていなかったので、「鳥居さん」についても「タイガー・ジャイロスコープ」についても、私には全く未知の人物と会社でした。
それにしても、その時には本書の出版に1000万円もかかっていることを知りませんでした。届いた本は上記の写真でもお分かりのように、並みの値段では出版できないことだけは分かりましたが、それが1000万円もかかっていたとは!私のような庶民には気の遠くなるような費用です。
その値段を知ったのは、去る5月25日(日)に開かれたISF(独立言論フォーラム)主催のシンポジウムで鳥居さんと初めてお目にかかったときでした。というのは鳥居さんは、英書『IVERMECTIN』の販売のため南東舎社長の石山永一郎さんと一緒にその会場に見えていたからです。
この会場では、シンポジウムが終わった後の懇親会で、ISF(独立言論フォーラム)という独立法人の共同代表である岡田元治さんと同席になり、そのときに初めて、その独立法人の財政を裏で支えているのがIT企業「リンク社」の社長であることを認識したのでした。
このISFを維持するのに、岡田さんは既にこの間(かん) 1億円近くを投じているのではないかと想像しています。これまた私のような一般庶民には気の遠くなる金額です。しかも、それだけでなく岩手県の自然放牧場や福島県の自然農法団体にも財政援助をしているというのですから「驚異」の一語です。
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今までの私の頭には、企業人と言えば「金儲けしか頭にない人間」しか思い浮かばなかったのですが、日本に鳥居さんや岡田さんのような人物がいることを知っただけで何か「日本にもまだ未来がある!」という思いが浮かんできて、目の前が明るくなりました。
本題に入る前に前置きがながくなりました。そこで以下は鳥居さんのことに集中します。
さて鳥居さんの「プロデューサーズ・ノート」冒頭は次のように始まっていました。(もちろん原書は英語で書かれているのですが、ここでは石山永一郎さんの和訳から引用します。)
偉大な発見は、日本の土壌からもたらされた。
1974年、大村智・北里大学特別栄誉教授(当時は北里研究所抗生物質室長)は、静岡県伊東市川奈にあるゴルフ場近くの土壌から新種の放線菌を採取し分離、化合物「エバーメクチン」の生産菌(Streptomyces avermectinius)を発見した。イベルメクチン開発につながるこの発見から、2024年でちょうど50年の節目を迎えた。
2021年、イベルメクチンに関する本を出版する必要があると考え、ジャーナリストの石山永一郎氏とともに出版プロデューサー兼外部編集者を引き受けた。北里大学と大村智教授の全面的な協力を得て、『イベルメクチン―新型コロナ治療の救世主となり得るのか』が同年11月、河出書房新社から刊行された。
同書は、アマゾンの医学書部門でベストセラーとなり、レビューで高評価を得た。また、「全国学校図書館協議会選定図書」にも選定された。
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私は大村智(編)『イベルメクチン―新型コロナ治療の救世主となり得るのか』(河出書房新社)を買って既に読んでいるのですが、これは大村智編著となっていました。
これを読んで、この本の実質的編集者は鳥居さん(および石山さん)だったことを初めて知りました。しかも、アマゾンの医学書部門でベストセラーとなり、レビューで高評価を得、「全国学校図書館協議会選定図書」にも選定されていたのです。
鳥居さんによれば、この本を編集・出版したいと思ったきっかけは次のようなものでした。鳥居さんの「プロデューサーズ・ノート」は次のように続いています。
このパンデミックの4年間、私はイベルメクチンに関する世界各国の情報を日々くまなくリサーチした。
巷間では、「新型コロナの治療にイベルメクチンは効果がない」「安全でなく、むしろ有害である」などという“通説”がまかり通っていたが、実際にイベルメクチンを処方している最前線の臨床医たちの証言は、大手メディアのニュースとはまったく真逆のもので、彼らは皆、おしなべて「イベルメクチンは新型コロナに効果がある」と公言していた。
ところが、イベルメクチンを新型コロナ治療のために患者に処方した医師たちが、患者の命を救ったことで誉高く称賛されたかといえば、そんなことは決してなかった。病院を解雇された者、医師免許をはく奪された者、医療委員会から裁判で訴えられた者など、現実は社会的制裁や迫害に遭っていたのだ。6
こうして本書には北はカナダから、南はアルゼンチンや南アフリカ共和国に至るまでの14人にも及ぶ臨床医の「イベルメクチンによる治療とその効果」が記録されています。
その中には西インド諸島(カリブ海)の小国セントルシアの治療報告も含まれていて驚かされます。鳥居さんはどのようにしてローズ医師を発掘したのでしょうか。驚異的手腕です。
またジンバブエの医師が、イベルメクチンを処方したことにより医科歯科医師協議会から医師としての活動停止処分を受け、本書原稿の脱稿後に自ら命を絶ったことも記されていて、読者の胸を打ちます。
まさにこれは「世界の臨床医による証言集」であり、「奇跡の薬」の新事実を明らかにした衝撃の書と言うべきでしょう。イベルメクチンを私の知人は「薬王」と名づけていましたが、まさに「言い得て妙」です。
しかしそれにしても本書に盛り込まれた14人の証言を手に入れるために、鳥居さんは何十通あるいは何百通の手紙を世界中の臨床医に郵送あるいはメールを送ったことでしょうか。その苦労たるや想像するに余りあります。
私も「コロナ騒ぎ」が始まってからずっと、大手メディアの報道に疑問を感じ、ネットを中心に資料を収集してきました。
そして情報が集まり次第、それをブログに載せ、同時にブログ読者以外のひとにもそれを知らせたいと思い、その成果を『コロナ騒ぎ謎解き物語』全3巻、『コロナとウクライナをむすぶ黒い太縄』全4巻にまとめました。
しかし本書を読むと、鳥居さんが集めた情報と私が集めた情報にあまり重なりがないことに驚きました。鳥居さんはネット以外にどのような手段で情報収集したのでしょうか。その手腕に驚かされます。
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それはともかく鳥居さんは以上のような調査を通じて、イベルメクチンを通じて患者を救った医師たちの多くが賞賛されるどことか迫害されていることを知ったのでした。そしてこのような現状に憤りを覚えてまとめたものが英書『IVERMECTIN』でした。
その思いを鳥居さんは次のように書かれていました。
それならば、世界中の臨床医たちの証言をまとめることによって、イベルメクチンの有効性と安全性を明らかにし、迫害された医師たちの名誉をも回復し、それをしっかり記録として後世に残さなくてはいけない。正直者が馬鹿を見る世の中であってはいけない。・・・
かって「天動説」が支配した時代において、物理学者ガリレオ・ガリレイが「地動説」を唱えた有名な書物『天文対話』(Dialogue Concerning the Two Chief World Systems)を出版したときと同じ状況下にある今、本書を世に出す今日的意義があると考えている。
百年後の読者に読み継がれていったとき、百年後の子孫がこの書物を手にとって読んだら、百年前に生きた人類の愚かさをきっと知るだろう。
鳥居さんは上記の引用で、次のように述べています。
<かって「天動説」が支配した時代において、物理学者ガリレオ・ガリレイが「地動説」を唱えた有名な書物『天文対話』(Dialogue Concerning the Two Chief World Systems)を出版したときと同じ状況下にある今、本書を世に出す今日的意義があると考えている。>
私も『コロナ騒ぎ謎解き物語』第2巻を出したとき、その副題を次のようにしました。
「メディア批判:赤旗から朝日まで
――私たちはガリレオの時代に戻ってしまうのだろうか」
これは、大学の時の専攻学科が「教養学科:科学史・科学哲学」だった私の実感でもありました。その実感を鳥居さんと共有できたことを本当に嬉しく思っています。
というのは鳥居さんは上記引用を次のように結んでおられたからです。
「百年後の読者に読み継がれていったとき、百年後の子孫がこの書物を手にとって読んだら、百年前に生きた人類の愚かさをきっと知るだろう」
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だからこそ訳者の石山永一郎さんも、邦訳書「あとがき」の最後で、「鳥居さんは英文書の刊行の際から『この本は100年後にも残る』との確信を抱いていた。その確信を今は私も共有している」と結ばれたのでしょう。
石山さんは私宛の私信で「おかげさまで、この本の反響は大きく、初版は既に在庫切れで、19日に2刷増刷が納品されます」と書かれていました。やはり本書は皆さんが密かに待ち焦がれていた本なのですね。
なにしろこの本は、イベルメクチンのコロナにたいする治療効果だけでなく、ワクチン後遺症や癌にたいする治療効果までも記録されているのですから。
イベルメクチンはコロナ治療薬だけでなくワクチン後遺症や癌にすら治療効果ありと立証してくれている本なのですから。
本記事は寺島ブログ「百々峰だより(「薬王」イベルメクチンと「鳥居賢司」という人物 2025/9/21)からの転載になります。