【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年10月1日):英国皇室をも揺るがしているワクチン被害

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。

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議論の嵐が英国で巻き起こっているのは、著名な心臓専門医が、 COVID-19ワクチンが国王チャールズ3世とウェールズ皇女がガンと診断されたことにおいて重大な役割を果たしている可能性について発言したことを受けてのことだ。

英国の政党「リフォームUK」党の会議で発言したアシーム・マルホトラ医師は、この2名を苦しめているガンの「重要な要因」のひとつに、ワクチン接種があった可能性は「非常に高い」と述べた。

英国で最も著名な腫瘍学者アンガス・ダルグリッシュ教授から伝えられた話として、同医師がおこなったこの発言は、医療当局や伝統的な報道機関や主要報道機関から激しい怒りの反応を引き起こした。しかし同医師からの発言は、今まで完全に答えられてこなかったいくつかの重要な疑問を再度浮かび上がらせることになった。特に、「このワクチンはあまりにも速く開発されたため、事実上、史上最大の医療治験として利用されたのではないのか?」という疑問を、だ。

2020年下旬にCOVID-19ワクチンが売り出されたとき、政治家たちはこのワクチンが、COVID-19世界的流行について、これまでの流れを大きく変える解決方法になる、と明言していた。前例のない速さで、RNAやDNAに基づく新技術が急いで市場に売り出された。普通であれば、ワクチン開発には10年以上かかることもあり、安全性や長期の副反応に対する厳格な治験が長年おこなわれるものだ。しかしこのワクチンに関しては、その過程が数ヶ月でおこなわれた。世界各国の規制当局は、「緊急使用」という権威を利用することで、この注射を承認するよう圧力をかけられていた。長期の安全性の数値などおかまいなしに、だった。 批評家たちは、このようなやり方は人々の健康を博打にかけるというこれまでに全く見られなかった措置だ、と非難したが、当局者らは聞く耳を持たなかった。

深い懸念

マルホトラ医師のこの発言により、このような問題が厳しく浮き彫りにされることになった。 彼の推測のとおり、英国の代表的なガン治療の専門家の一人であるアンガス・ダルグリッシ教授が、COVID-19ワクチンが英国で最も高位にある二人の人物の病気の要因になったと本当に考えているとしたら、この主張をただの怖い話で済ませるのは、おかしな話だ。国王と王女は匿名の患者ではない。二人へのこの診断が英国の人々に衝撃を与え、世界中で報道された。というのも、安全で効果もあるとされたワクチンが、ガンの発生と関係があると推測されたことは、深い懸念を呼び、慎重な調査が求められるからだ。検閲を受けたり、軽んじられたりしてはいけないのだ。

体制側からは即座にマルホトラ医師に対する非難の声があがった。英国政府のウェストリーニング保健大臣は、「リフォームUK」党を「有害な毒」を撒き散らす発信の場を提供している、として非難し、ケンブリッジ大学の一人の教授は、この心臓専門医の主張を「エセ科学である」と嘲笑した。医薬品業者が資金を出している慈善団体の「英国ガン研究」も 割って入り、ワクチンとガンの間を結びつける「何ら有効な証拠はない」と予想どおりの声明を出した。しかし、これらの声明の裏側には、 紛れもない真実が存在する。つまり、長期の安全性を示す基礎情報を示せない理由は、このワクチンがガンと関連があるという証拠を集めるほど、売り出されてから時間が長くたっていないからだけだ、という事実だ。言い換えると、政府や当局が安全性に対する懸念を「根拠がない」と否定していることからわかる真実は、必要な研究がまだ完結していない、という事実なのだ。そんなふうにこの先も進んでいくのであれば、必要な研究はいつまでも完結しないままだろう。

健康よりも企業権力や政治が優先

このような危険性に対して警告の声が上がったのは新しいことではない。遡ること2021年11月、 マティアス・ラート医師はRNAやDNAを基にしたCOVID-19ワクチンの使用の中断を求める緊急の呼び掛けをおこなっていた。同医師がこのような警告を出したのは、 スウェーデンの科学者らがコロナウイルスのスパイクタンパク質について警告的な発見を明らかにしたことを受けてのことだった。このスパイクタンパク質とは、このワクチンが体内で製造するよう働きかけるものなのだが、このタンパク質が細胞の核酸に入り込み、 DNAによる修復の枠組みに干渉する可能性があることが分かったのだ。DNAによる適切な修復作用はガンなどの疾病を防ぐのには不可欠なものだ。ラート医師によると、このスウェーデンの研究は、このような修復作用が働かなければ、大きな副作用が発生する可能性があることがわかった、とのことだった。当時同医師からの呼び掛けは政治家たちや報道機関から無視されたが、今となってはこの呼び掛けは、背筋が凍るほど予見的なものだった、と言える。

医療措置がDNAによる修復作用のような基本的な細胞の作用に影響を与える可能性がある、という懸念は、至る所で警鐘を鳴らすことになって然るべきだった。それなのに、各国政府や保健当局はそんなことはおかまいなしにこのワクチンを推進し、人々に全てが安全である、と確信させた。 考えられる危険性を調査することなしに、各国政府や保健当局は何十億ドル相当の契約を業者とのワクチンの契約に注ぎ込んだ。医師も科学者も、疑問の声を上げようとした人は誰もが、検閲の対象となり、誹謗中傷され、発信の機会を奪われた。ワクチンの売り出しは、科学の勝利などではさらさらなく、政治や企業権力の勝利の証となってしまった。

ここで思い起こす価値のあることは、マルホトラ医師だけが周辺に追いやられた人物ではない、という事実だ。英国の医療界で長年の経歴をもつ心臓専門医である彼は、かつてはCOVID-19ワクチンの支援者として知られていたが、その後立場を変えたのは、このワクチンが有害である、という山のような証拠を目にしたからだった。2016年、マルホトラ医師はロンドンのサンデー・タイムズ紙で、最も影響力のある人物500傑の一人に選ばれた。現在彼は、ロバート・F・ケネディ氏が主催する医療団体「アメリカを再び健康な国に(MAHA)」の主任医療顧問としての任務を担っており、ワクチンに対する透明性と独立した評価を要求し続けている。マルホトラ医師が反論を受けることをわかっていながら発言をしているのは、無謀な推測からというよりは、彼の職業上の勇気からきているように見える。

検閲と偽善

より大きな疑問は、なぜ各国政府がこの問題に関して真に科学的な議論を認めようとしないのか、という点だ。COVID-19ワクチンが本当に安全なのであれば、なぜ議論を抑圧しようとするのだろうか?どうして大規模で独立した研究を実施し、ガンなどの疾病とのワクチンとの関連性を調べようとしないのか?そうはせずに、各国政府からの反応は、検閲をかけ、公式説明に異論を唱える人々をバカにする姿勢を強めているだけだ。このようなやり口は、製薬業界の利益や政治家の評判をまもることになるかもしれないが、人々の健康を守ることには何ら無関係である。

このような状況から推測されることは深刻だ。何百万人もの人々が、政府や雇用主、さらには外国旅行における規制によりCOVID-19ワクチン注射を受け入れてきた。もし今、この注射がガンなどのような深刻な状況を引き起こすという証拠が示されたとすれば、注射を打った人々はその回答を求めることが当然視されるだけではない。これらの人々には、あれほど強く注射を打たせようとしてきた勢力から説明を求める権利も、あって当然だ。

つまり、英国王室を取り巻くガンについて巻き起こっている議論は、個人的な悲劇の話ではなく、広く一般的な話としてとるべき話なのだ。英国で最も著名な二人の人物がワクチンに関連したと考えられる原因で深刻な病気にかかったかもしれない、ということは、何百万人もの人々にも同じような危険性がある、ということになる。ラース医師が早くから警告していたことが事実上無視されてきたことから浮き彫りにされる事実は、多くの政治家たちは、企業の利益を危険にしてまで、適切な科学的精査をおこなうことにはほとんど関心がない、ということだ。

「近代医療」の信頼性

喫緊の課題として、世界は公共医療の大幅な再構築が求められている。具体的には、私有化の禁止や治験的な遺伝子操作技術に対する安全で自然な取り組みが不可欠である。ビタミンCなどの微量栄養素を多く投与すれば、COVID-19から強く保護できる効果が実証されており、使用段階にあるワクチンを利用することによって生じる危険を避けることができる。しかしそのような医療措置が体系的に脇に追いやられているのは、このような医療措置は製薬業界が薬品を通して得られる何兆ドル規模の儲けを脅かすことになるからだ。

マルホトラ医師からの発言は体制側に衝撃を与えたかもしれないが、これまでずっと注意を払ってきた人々にとっては、別に驚くようなことではないはずだ。急いで展開されたCOVID-19ワクチンの売り出しは、大規模な賭けであったため、いまや世界はその悪い結果を目にし始めているのかもしれない。これらの警告を軽視するのではなく、真摯に向き合い、説明責任を求める時期に来ている。「近代医療」の信頼性自体が、危機に瀕しているのだ。

この記事の初出は、「ルース医師健康財団」

この記事の筆者は、「ルース医師健康財団」の代表であり「ナチの根源は『ブリュッセルのEU』にあり」という激しい論争を起こした著書の共著者の一人。さらに、is also our expert on the 国際食品規格委員会の専門家でもあり、 その委員会の委任監視員として会議に参加して話し合いの様子を実際に目にした体験をもつ。Twitterはこちら。 @paulanthtaylor

当グローバル・リサーチに定期的に寄稿している。

 

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS http://tmmethod.blog.fc2.com/

の中の「英国皇室をも揺るがしているワクチン被害(2025年10月1日)

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からの転載であることをお断りします。

また英文原稿はこちらです⇒Bombshell: Cardiologist Links COVID-19 Vaccines to Cancer in the British Royal Family
筆者:ポール・アンソニー・テイラー(Paul Anthony Taylor)
出典:Global Research 2025年9月12日https://www.globalresearch.ca/cardiologist-links-covid-19-vaccines-cancer-british-royal-family/5900220

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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