【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年10月11日 (土) 高市自民に匹敵国民民主の傲岸

植草一秀

公明党が自民との連立を解消したことで新しい政権の枠組みは不透明になった。

自民党主体の政権にピリオドを打つために野党勢力が結集するのはひとつの考え方だ。

自民党の議席数は

衆議院が196
参議院が100

議会過半数は

衆議院が233
参議院が125

自民党単独では過半数にまったく届かない。

衆議院

参議院

したがって、自民党党首が内閣総理大臣に指名される確率は決して高いと言えない。

内閣総理大臣の指名を定める憲法の条文は第67条

第六十七条 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。

2 衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

具体的な選出方法は衆参両院の規則が定めている。

衆議院規則
第八条 投票の過半数を得た者を当選人とする。

2 投票の過半数を得た者がないときは、投票の最多数を得た者二人について決選投票を行い、多数を得た者を当選人とする。但し、決選投票を行うべき二人及び当選人を定めるに当り得票数が同じときは、くじでこれを定める。

参議院規則
第九条 投票の過半数を得た者を当選人とする。

投票の過半数を得た者がないときは、投票の最多数を得た者二人について決選投票を行い、多数を得た者を当選人とする。但し、得票数が同じときは、決選投票を行わなければならない二人又は当選人を、くじで定める。

内閣総理大臣を指名する方法について憲法の規定はない。

衆参両院の「規則」が定めているだけだ。

投票の過半数を得る者がいれば当選になる。

過半数を得る者がない場合は、上位2者による決選投票を行い、多数を得た者が当選者になるが、同数の場合は「くじ」で定めると規定されている。

くじびきで総理大臣が決まることがあることを知っておく必要がある。

立民は公明が連立を離脱したことを踏まえて首班指名選挙で国民の玉木氏への投票を検討する意向を示す。

衆議院では

立民 148
維新  35
国民  27

で3党合計は210で自民の196を上回る。

ここに公明の24が加わると234で過半数を超える。

総理大臣になりたい玉木氏は喜びを隠し切れないが、国民の物言いは不遜である。

何様と思っているのか、という感じ。

https://www.youtube.com/shorts/Y7XCtZoA-Ok

「野田さんも、安住さんも、趣味は玉木雄一郎って、本気で支える気があるんですか」

と強弁する。

そんな人物は広い日本で榛葉氏くらいのものだろう。

「維新も説得して、馬場さんも遠藤さんも、藤田代表も吉村さんも、趣味は玉木雄一郎ですと、本気で政権作るのか。

小池さんは安保法制認めてくれるんですね。

原発再稼働、良としてくれるんですか。」

「趣味は玉木雄一郎」をベースに政権の枠組みを作るという話なら100%無理である。

どこの世界にそんな者がいると考えているのか。

これを軸にするなら永遠に玉木政権は存立し得ない。

安保法制と原発推進を軸に動くなら、国民はやはり自民と一緒になるのが最善だ。

UIチャンネル第600回記念放送
「混迷する日本政治と活路その活路
https://x.gd/DafTc

をぜひご高覧賜りたい。

続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第4216号
「千年早い”趣味は玉木”の政権」
でご高読下さい。

月初のこの機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひお願いします。

https://foomii.com/00050

『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、最重要政策争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著を上梓しました。

『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』
(ビジネス社)

https://x.gd/LM7XK

ご高読、ならびにアマゾンレビュー、ぜひぜひ、お願いします。

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

※なお、この記事は下記からの転載であることをお断りします。
植草一秀の『知られざる真実』2025年10月11日 (土)「高市自民に匹敵国民民主の傲岸」

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/10/post-fbcf79.html

– – – – –– – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

スリーネーションズリサーチ株式会社
http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/03/post-317af8.html
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内

「独立言論フォーラム(ISF)ご支援のお願い」

植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

ご支援ください。

ISFは市民による独立メディアです。広告に頼らずにすべて市民からの寄付金によって運営されています。皆さまからのご支援をよろしくお願いします!

Most Popular

Recommend

Recommend Movie

columnist

執筆者

一覧へ