
植草一秀【連載】知られざる真実/2025年10月20日 (月) 落ち目の維新が消滅に突進
社会・経済最低最悪の政権が発足する見込み。
衆参両院の国政選挙で主権者国民から退場通告を受けた自民。
参院選比例代表選挙での得票が
2022年 785万票
から
2025年 438万票
に激減した維新。
落ち目の二勢力が連立政権を樹立するという。
公明が自民から離脱した主因は「政治とカネ」。
公明は金権腐敗の自民に対して企業団体献金の規制強化を求めた。
だが自民はゼロ回答。
さらに、裏金議員代表の萩生田光一氏を幹事長代行に起用。
国民世論を完全無視するスタンス。
これで公明は自民から離れた。
そこに入り込んだ落ち目の維新。
維新は「企業団体献金廃止」を掲げていた。
これを自民が呑むことを条件に接近したなら理解される。
ところが、維新が提示したのは議員定数削減。
企業団体献金禁止は27年9月までに協議するのだという。
10月20日午前、公明の斉藤鉄夫代表が外国特派員協会で記者会見した。
斉藤氏は維新が企業団体献金廃止を掲げず、議員定数削減を掲げたことを「すり替え」だと批判した。
正鵠を射ている。
同時に、維新が比例代表の議員定数削減を掲げたことについて、
「(比例区の部分は)少数意見をすくいあげることが目的だから。力、権力を持っているルーリングパーティーだけで、これを切るということを決めるのは、あまりにも乱暴」
と批判した。
これも正論。
維新の行動に腐臭が立ち込めている。
維新が「企業団体献金禁止」を掲げてきたことも極めて疑わしい。
自民が反対し、国民民主が全会一致が必要と叫び、企業団体献金禁止の法制化が実現しないと読んで「企業団体献金禁止」を掲げた疑いが濃厚。
維新こそ金権腐敗の真ん中にいる存在であると多くの国民が判断している。
大阪副首都の提案も大阪の主張に過ぎない。
およそ、全国民の利益を重視する提案を示していない。
公明が自民との連立から離脱した主因は「政治とカネ」。
その根幹は「企業団体献金禁止」である。
これがいまの政治に求められる一丁目一番地。
維新が自民にすり寄るなら「企業団体献金全面禁止」を条件にすること以外に選択肢はない。
これを指摘するのがメディアの役割。
ところが、日本のメディアは違う。
昨日指摘したが、NHKは『日曜討論』で「企業団体献金禁止問題」は「時間をかけて議論」と主張する人物だけを出演させた。
NHKは発言内容をすべてチェックした上で出演者を決める。
「企業団体献金禁止」こそ連立合意の最重要事項だと主張する人物を意図的に排除した。
併せて、財政政策対応には「財源措置の検討が必要」を主張する論者だけを出演させた。
NHKは完全に終っている。
単なる「大本営」に過ぎない。
こんな情報だけを流布される国民が最大の犠牲者だ。
国民に本当とウソを見分ける能力があれば救われる。
しかし、それがない。
暗黒日本がまだまだ続く。
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「混迷する日本政治と活路その活路
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植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050