レイチェル・クラーク:【日本の再軍備化について】

レイチェル・クラーク

みなさん、こんにちは!レイチェル・クラークと申します。皆様が楽しいホリデーシーズンを過ごされていることを願っています。本日はこのような機会をいただき、日本の再軍備化についてお話しできることに深く感謝しております。

ご存知の通り、ウクライナにおける現在の代理戦争は少なくとも2014年に始まりました。2022年のロシア侵攻までの8年間で、キエフ政権による砲撃により1万4千人の東ウクライナ人が命を落としたのです。この事実は西側メディアによって都合よく忘れ去られています。
当時、ウクライナと共に東アジアでも準備が着実に進められ、現在の緊張状態につながっています。

ご存知の通り、K.J.ノー氏は「中国がメインディッシュだ」と強調しています。実際、前菜であるウクライナはほぼ平らげられつつあり、大統領と戦争省がウクライナ関連問題をNATO加盟国に外注することを決定したからです。100年も前のモンロー主義が最近注目を集めており、その適用範囲はラテンアメリカからアジア太平洋地域へと拡大されています。ベネズエラが現在厄介な問題であることは承知していますが、本日は日本の視点から、メインディッシュである中国に焦点を当てたいと思います。

私は先ごろ、沖縄と本土で毎年行っているVFPピーススピーキングツアーから戻ったところです。3週間にわたるツアーで、私たちは想像を絶する規模の再軍備化を目の当たりにしました。

日本について語る前に、米国の地政学的戦略に関する私の基本的な理解を述べます。以下に述べる内容に同意される方も、そうでない方もいらっしゃるでしょうが、どうかお付き合いください:
世界の唯一の覇権国となることを目指す米国にとって、言うをこと聞かない大きなじゃまが三つあります。それらはロシア、イラン、そして中国です。

歴史的に、米国は同盟国という名目のもと、この三大国を取り巻く諸国を可能な限り政治的・経済的に不安定な状態に保ってきました。残念ながら、日本はこの戦略において最も成功した標的の一つです。私がウクライナ問題から話を始めた理由がお分かりいただければ幸いです。

ここで、日本の再軍備化の歴史と、東アジアにおける緊張と不安定を維持する重要な要素として延々と続く朝鮮戦争の意義についてご説明します。

平和憲法第9条で戦争を永久に放棄しているにもかかわらず、日本は1950年に警察予備隊の創設を迫られました。
第二次世界大戦終結からわずか5年後のことでした。この「警察予備隊」は準軍事組織として創設されました。これは日本の意思ではなく、アメリカ主導の占領政権による圧力の結果で、日本駐留米軍をアメリカが仕掛けた朝鮮戦争へ派遣するためでした。次第に「警察予備隊」は拡大され、ついに1954年に自衛隊が創設されました。その翌年1955年にはアメリカ主導のベトナム戦争が始まったのです。

憲法第9条のおかげで、日本は自衛隊員を朝鮮半島にもベトナムにも派遣しないという憲法上の根拠を持っていました。しかし多くの民間空港・港湾は、地域住民の意思に反して軍事基地に転換され、1950年以降も米軍の兵站基地として機能しています。朝鮮戦争が続く限り、米国はこれを口実に本土と沖縄に実質的な占領軍を維持しています。これが毎年米軍の予算が膨れる理由の一つです。

2014年と2015年に遡ると、二度のミンスク合意がキエフによるドンバス地域への砲撃を止められなかった時期に、日本は大きな転換期を経験していました:

憲法9条に対する新たな奇妙な解釈が、その平和主義の核心を著しく形骸化させたのです。専守防衛を目的とする自衛隊の方針は限界まで押しやられています。

現在、日本政府は憲法改正なしに集団的自衛権の行使が可能だと主張しています。つまり、米国が敵国と指定した国々に対し、たとえ日本が被害を受けていなくても、自衛隊を派遣せざるを得なくなる可能性があるのです。

この新たな憲法9条解釈に対し、全国的な抗議運動が起きたのは当然かつ必然でした。しかしこの国家の命運を左右する決定は、国会での十分な議論を経ず、内閣による一方的な判断でなされたのです。

おそらく、米国の圧力を受けても日本は独立した主権国家として行動できるはずだと、今も混乱している方もいらっしゃることでしょう。ここで日本の二重政治構造のグロテスクな特徴を説明しなければなりません。

戦後、日本は主権国家となった後も、1952年の日米安全保障条約によって米国の支配下に置かれ続けています。日本は通常の選挙制度と国会の形を借りつつ、二重政治構造を維持し続けているのです。この構造において、日米合同委員会が国会を凌駕しています。この委員会は定期的に非公開の会合を開き、米軍代表と日本政府機関(特に外務省と防衛省)が米国から指示を受け、それを国家政策に組み込みます。これにより国会は「茶番劇」と化しているのです。

さて、米国の軍事戦略が日本の防衛戦略にどのように取り入れられてきたかを説明します。
まず、ほぼ同じ面積の日本とカリフォルニア州を統計的に比較してみましょう。

カリフォルニア州には32の軍事基地があるのに対し、日本には120の米軍施設があります。さらに、陸海空の各自衛隊のウェブサイトによると、日本の自衛隊基地と駐屯地は全部で237か所あります。これらの施設の一部は(米軍と)共同使用されていますが、カリフォルニア州に350以上の軍事施設があったら住民がどう反応するか想像してみてください。日本の状況はさらに深刻です。なぜなら、これらの施設は四つの主要な地殻プレートの上に位置する列島にあり、プレートは常に動いて地震が発生しやすいからです。こうした危険な状況はほとんど議論されません。さらに、戦争が起これば、これらの施設はすべて攻撃目標となる可能性が高いのです。

次に、米軍戦略における日本の役割とは何でしょうか?

今年再び日本を旅した結果、私はある確信に至りました。日本は米中代理戦争における犠牲の駒として利用される危険に晒されているのです。まさにウクライナが米露代理戦争で置かれている立場と同様に。その理由は、日本の独特な言語空間において「モッキンバード作戦」が極めて効果的に機能しているためです。日本の海外情報は米国/NATOのプロパガンダと完全に一致し、中国・ロシア・北朝鮮を敵とみなす単一の政治的物語を形成しています。これにより、政治的右派と左派が地政学を同一に理解する、極めて苛立たしい「エコーチェンバー(反響室)」が生み出されているのです。

その結果、多くの人々が中国とロシアの双方がいつでも日本を攻めてくると恐れています。戦争はありえないと感じている人々でさえ、自らの生活空間の軍事化を無視しています。これはメディアが具体的な詳細を避けて報道するためです。彼らは国民の恐怖心を煽って、軍事予算の増加を正当化します。自衛隊はありとあらゆる種類の合同演習を、米・韓・フィリピン・豪・ニュージーランド、さらにはNATO軍とまで、中国の目の前で展開しています。それなのに、ほとんどのメディアは触れません。ところが一旦中国が反応すると、メディアはそれを突然の、挑発もなしの侵略行為であるかのように報じるのです。このようにして米国は日本を盾として中国・ロシア・北朝鮮に対抗しつつ、日本国民に「米国が守ってくれている」という幻想を維持させ続けています。 大多数の日本人は自国の小さな島々にどれほどの軍事施設が集中しているか知りません。日本は紛れもなく「モッキングバード作戦」の典型例です。

とはいえ、本土の一部の人々も、沖縄の人々が80年間抱いてきた感情に似たものを徐々に育み始めています。

その理由を説明するには、日本政府が導入した「特定利用空港・港湾」と呼ばれる新たな戦略に言及しなければなりません。

米軍の焦点がウクライナから中国へ移る中、わが国(米国)政府は日本に対し軍事ニーズに対応するインフラ整備を命じたに違いありません。こうした状況下で始まった「特定利用空港・港湾」構想は、米国主導の戦略を効果的に実施させるため、中央政府が地方に圧力をかける手法と化しました。

表向きは民間利用を優先しつつも、その真の目的は軍事です。

当初は大型クルーズ船が寄港すれば地域経済に大きく貢献できて、滑走路拡張でジャンボジェット機にも対応できると言う触れ込みでした。現実には、拡張工事完了後、十数隻の海上保安庁船が常時停泊し、戦闘機をはじめとする軍用機が絶え間なく離着陸訓練を行っています。

つまり、港が民間用と指定されていても、有事の際には標的となることを意味します。

国土交通省の予算が軍事目的に流用されています。その結果、九州・沖縄及びその周辺諸島で現在自衛隊や米軍基地をホストする地域では、住民の安全と安心を犠牲にせざるを得ません。安全確保を名目に、農地や家畜を放棄することを求める避難計画が実施されています。さらに悪いことに、弾薬庫が住宅からわずか220ヤード(約200メートル)の距離に建設されているところもあります。

かつて豊かな自然環境とそこに生息する動植物で高く評価されていた「自然保護区」にも、基地や駐屯地が強制的に建設されています。こうした軍事施設の日常的な運用や、軍が使用する民間施設の存在は、沖縄本島で現在進行中の事例と同様に、将来的にさらなる環境破壊を引き起こす可能性が極めて高いです。これは中核産業である観光業に直接的な影響を及ぼすでしょう。

「特定利用空港・港湾」は将来的に拡大される可能性はあるものの、現政権下で縮小される見込みは低いです。

さらに、全国130ヶ所に新たな弾薬庫を建設する計画が進行中であり、その設置場所は日本国内のどこでもあり得ます。

ちなみに、今年度の予算案に明記された弾薬庫の計画設置場所の一部は、指定港湾と直接連動しており、つまり特定利用港湾に指定された地域には、その近隣に弾薬庫が建設されることにほかなりません。

さらに詳しくお伝えしたいところですが、限られた時間の中で共有できる情報は以上となります。
ありがとうございました

アーカイブ動画:https://www.youtube.com/live/zNtXD4-mLTo

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レイチェル・クラーク レイチェル・クラーク

日系米国人、通訳・コンサルタント・国際コーディネイター ベテランズフォーピース(VFP) 終身会員 核のない世界のためのマンハッタンプロジェクト メンバー 2016年以来、毎年VFP ピース・スピーキングツアーをコーディネイトし、「戦争のリアル」を米国退役軍人が日本に伝える事によって、平和・反核・環境保護活動につなげている。

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