【櫻井ジャーナル】2026.01.20XML: 言論弾圧の道具として使われている銀行口座の閉鎖がスコット・リッターにも
国際政治アメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官を務めたスコット・リッターが26年間利用してきたシチズンズ・バンクの銀行口座が閉鎖され、預金が消えたという。同銀行が彼との取り引きを終了させた結果だ。口座を閉鎖する合理的な理由はないことはリッターが利用していた支店も認めているという。
ジェージ・W・ブッシュ政権は2003年3月、統合参謀本部の反対意見を押し切ってイラクを先制攻撃、サダム・フセイン体制を破壊、フセインは2006年12月に処刑された。その攻撃を正当化するため、ブッシュ政権は「大量破壊兵器」の保有を主張していたが、後にその主張は嘘だということが判明している。
リッターは1991年からUNSCOMの主任査察官を務めてが、98年に辞任している。辞任した際、CIAのニューヨーク支局長は、FBIが私の残りの人生を「クソくらえ」にすると告げたという。
その年の9月に彼はアメリカ上院の軍事委員会と外交委員会で証言、国連安全保障理事会とアメリカがイラクの武装解除を目的とした決議を履行していないことに不満を感じて辞任したと語った。ブッシュ政権がイラクを攻撃しようとしていた2002年、リッターはイラクが大量の大量破壊兵器の備蓄あるいは製造能力を保有しているという政権の主張を否定している。その2002年にFBIのマイケル・テンプルトン特別捜査官はリッターの妻にポリグラフ検査をしているが、その際、虚偽の自白を強要したとリッターは語っている。
最近ではウクライナを舞台にした戦争ではアメリカ政府にとって都合の悪い情報や分析をリッターは公表、弾圧の対象になってきた。2024年6月3日にニューヨークのジョン・F・ケネディ空港で彼は国境警備隊員にパスポートを押収され、8月7日には彼の自宅がFBIと州警察の捜査官に家宅捜索されている。
アメリカ政府の政策、つまり1992年2月に国防総省のDPG草案として作成された世界制覇プロジェクト、いわゆるウォルフォウィッツ・ドクトリンにとって都合の悪い事実を世界に発信するジャーナリストもリッターと同じように、弾圧されている。
例えば、ウクライナのドンバスではドイツ人ジャーナリストのアリナ・リップ、フランス人ジャーナリストのアン-ローレ・ボンネル、カナダ人ジャーナリストのエバ・バートレット、フランスの有力メディアTF1やRFIのスタッフ、またロシアやイタリア人の記者らが取材を続けていたが、ドイツ人ジャーナリストのパトリック・バーブは職を失い、アリナ・リップは銀行口座を閉鎖されている。ウクライナの治安機関に逮捕され、獄中で拷問の末に死亡したゴンサロ・リラもそうしたジャーナリストに含まれる。
現在、日本でもデジタル通貨に向かって進んでいるようだが、それが実現すると資金の流れを容易に断ち切れることになる。2022年10月13日、岸田文雄内閣は「マイナンバーカード」と健康保険証を一体化させる計画の概要を発表、それまで使われてきた健康保険証を2024年の秋に廃止すると宣言した。
発表時、デジタル大臣だった河野太郎は「デジタル社会を新しく作っていくための、マイナンバーカードはいわばパスポートのような役割を果たすことになる」と述べ、「日本は国民皆保険制度であり、保険証と一体化するということは、ほぼすべての国民にマイナンバーカードが行き渡るということで、格段に普及が進む。」と寺田稔総務大臣は主張した。「語るに落ちる」とはこのことだが、この政策は現実を無視したもので、現場は混乱している。
しかし、庶民を監視、管理するため、世界の支配層はデジタル化を放棄することはないだろう。エレクトロニクス技術が進歩し、データのデジタル化が進んだ結果、個人の学歴、銀行口座の内容、ATMの利用記録、投薬記録、運転免許証のデータ、航空券の購入記録、住宅ローンの支払い内容、電子メールに関する記録、インターネットでアクセスしたサイトに関する記録、クレジット・カードのデータなどあらゆる個人データを収集、分析できるようになった。どのような本を買い、図書館で借りているのかということを調べれば思想が推測できる。IC乗車カード、監視カメラ、GPSの組み込まれたスマートフォンなどで人びとの行動も監視できる。
【Sakurai’s Substack】
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