【連載】週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!

第3回 時来る!!!やはり「国葬」は反対だな!/今こそ国民が声を上げる時だ!SNSで、職場で、町で、商店街で!国会前で!「絶対反対の声を」

鳥越俊太郎

と、ここまで書いて終わりにするつもりだったが、実は国葬問題についてのメディアの報道が少ないのが気になっていて、8月1日から21日までの3週間の新聞チェックの結果をここに報告しておきたい。

対象は朝日新聞、毎日新聞、東京新聞の3紙だけだ。

8月1日から21日まで国葬に絡んだ記事、コラム、世論調査結果、インタビューなどの記事だ。

チェック漏れがあるかもしれないので、それを前もってお断りした上で結果を記すと、驚くべき結果になっているのに我ながら驚く!!

この3週間に国葬に関する記事は全体で13件。

東京新聞 11件

毎日新聞 2件

朝日新聞 0件

東京新聞が世論調査の結果からコラム、国葬反対デモの記事まで丁寧に追っているのに対し、朝日新聞は国葬問題については全く知らぬ顔。本来なら国葬については朝日こそしつこく追ってもいいテーマだ。

それなのにこの3週間、朝日は国葬については全くの無視である。

これは何なのだ?

朝日新聞の読者は安倍国葬に無関心なのか?

朝日の内部で何か起きているのか?

毎日新聞は共同通信の世論調査で「安倍氏国葬『反対』53%」の結果が出たこと報じ、また8月18日には、前日東京・新宿で開かれた「国葬反対デモ850人 安倍元首相 作家ら呼びかけ 新宿」の記事。併せて2件だけ。

東京新聞の記事は見出しだけ11件全部ここに報告しておきます。

1件目は共同通信が行なった世論調査の結果を伝える1面左肩に3段見出しの記事だ。見出しは次の通り。

「安倍氏国葬に『反対』53%、国会審議が『必要』”61%」

記事中には岸田内閣の支持率が51%で、前回(7月11、12日)に比べて12.2ポイント急落したことが指摘されている。また支持率急落の原因として「感染が急拡大している新型コロナへの対応、依然続く物価高への対策に加え説明不足との批判がある政府の国葬実施決定が支持率急落につながった可能性がある」。

3面にはこの調査結果を受けた記事が大きく載っている。見出しは「『国葬反対』政権揺さぶる旧統一教会、コロナ対応とトリプルパンチ」。

この日8月1日の東京新聞の「発言 読者とともに」、いわゆる「声」欄に「『国葬より自民党葬で』無職 大石 和信 78(横浜旭区)」の投書が掲載されている。

「政府は、凶弾に倒れた安倍元首相は長年にわたり経済や外交面など、多岐にわたり多大な功績があったとして国葬にするという。確かに安倍氏の首相在任期間は歴代最長だったが、それ自体が功績とは言えない。在任中の外国訪問の回数も群を抜いて多く、訪問国への経済支援も突出していたが、それとても功績と言うには無理があろう。ならば国葬にふさわしい政治的功績とは何か。それよりも安倍氏と関わりがあるさまざまな問題の解明で国会は膨大な時間を費やし、政治を停滞させた。

以上から安倍氏の総合評価はプラスもマイナスもあり、自民党の内と外でも評価に大きな乖離がある。この際、反対意見を封じ込めて国葬を強行するのではなく、自民党葬として静かに功労者を送ってあげたらどうだろうか」

この投書子の言ってることが案外国民の本音かもしれないなあ。

その後東京新聞の名物コラム、鎌田慧さんの「本音のコラム」では「国葬の矛盾」と「心を冷やす国葬」、2回続けて国葬を槍玉に、こう言うくだりがある。

「安倍国葬反対が急増している。反対79.7%。反対が賛成の約5倍にも達している(「文春オンライン」)」。

東京新聞は19日付けで国葬問題の特集を組んだ。

「安倍元首相の国葬 憲法学者 木村草太教授に聞く」
「『法の下の平等』に違反何を成し遂げたのか 第三者が評価すべき」

「安倍氏国葬で 反対集会続々 来月27日まで都内で計画」(8月11日東京新聞)

珍しく毎日新聞が2段見出しで「国葬反対デモ850人作家ら呼びかけ」の記事を。

最後に見た関連記事は東京新聞8月21日付け。

「国葬 うちらは求めてない! 若者ら110人都心でパレード」

https://foimg.com/00190/ledTM4

朝日新聞は何故国葬に触れないんだろう??

(2022年8月22日)

 

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鳥越俊太郎 鳥越俊太郎

1940年3月13日生まれ。福岡県出身。京都大学卒業後、毎日新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、同社を退職。1989年より活動の場をテレビに移し、「ザ・スクープ」キャスターやコメンテーターとして活躍。山あり谷ありの取材生活を経て辿りついた肩書は“ニュースの職人”。2005年、大腸がん4期発覚。その後も肺や肝臓への転移が見つかり、4度の手術を受ける。以来、がん患者やその家族を対象とした講演活動を積極的に行っている。2010年よりスポーツジムにも通うなど、新境地を開拓中。

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