【連載】週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!
同調圧力

第5回 人の目が怖くてマスク外せない日本人/同調圧力の罠に嵌った日本人/政府笛ふけど踊らずの日本人/さーてどうする?どうしよう?

鳥越俊太郎

新型コロナの感染者数も減ってきたようだ。テレビももはやトップニュースで「今日の感染者数は〇〇〇〇人などという日は無くなった。

それどころかニュースの項目に入ってない日もある。ついこの間のことだ。

毎日毎日コロナコロナで完全に浮足立っていた頃があったなあ!

うーん、懐かしい、と言っては失礼かな?まず忘れてならないのがあの岡田晴恵さん。来る日も来る日も岡田さん、だんだんメイクや衣装も変わり、とうとうタレントの会社、ワタナベエンターテインメント(昔で言えば、ナベプロだね)所属になっちゃった。後は松本さん、小林さん,舘田さん、さん、、、、キリがないのでこの辺で。

今日のテーマはコロナとマスクだ。

コロナの日が今日で2年10ヶ月続いた。その間に街の光景というか景色がすっかり変わってしまった。と言うかこの景色が2年以上も続いた結果これが普通になり、街で見かける人が全員マスクをしている光景に自分がなんの違和感も覚えなくなっていることにハッと気が付く。

それはある種脅威であり、恐怖である。自分が出歩く街、病院、ショッピングをするスーパー、どこへ行ってもマスクマスク、マスクの顔が並んでいる。

本当に最近は顔の半分以上を白い布または黒色の布で覆った異人種の集団が街に溢れている。東京の街はすっかり変貌を遂げた。

一方、外国に目を向けると、コロナが最初感染爆発したイギリスはまだまだ感染が続いているが、イギリスの路上からはマスクは消えた。あれだけ多くの感染者を出しながらどうなるのか?

他国のことだが、多少心配した記憶があるアメリカではやはりマスクが街から消えた。

流石に彼岸の差がここまでになると、そこに疑問を持つメディアも現れる。

7月13日何気なく手に取った毎日新聞夕刊が次のような見出しを取って2面に全面展開だ。

米では集団免疫獲得「終わり見えた」

マスク着用 日本だけ

感染対策に有効 治療薬開発に期待

特有の同調圧力も

勿論この見出しの間には記事を書いた金志尚記者の思いがぎっしり詰まった記事で埋まっている訳で、見出しだけで紹介するのは申し訳なし、まず勿体ない!

少し内容を紹介しておこう。金志尚記者は欧米と日本のマスクの裏事情をきっちりと指摘している。

「実際、海外ではマスク離れが進んでいる。それで感染者が爆発的に増えるようでは元も子もないが、数字を見る限りではそうではない。

世界保健機関(WHO)によると、9月19日〜25日のコロナ感染者数は日本が53万5502人で実に10週連続で世界最多となった。比較的多い約36万人の米国、約35万人のロシアなどと比べても突出した数字だ。

こうなってくると、マスクの意味に疑問を感じてしまうのだが、実際はどうなのか。

『勿論マスク着用は感染対策上、効果何あります』というのは、国際医療福祉大の松本哲也教授(感染症学)である。

テレビのワイドショーでもおなじみの松本さんは『コロナが呼吸器系の疾患である以上、おしゃべりやくしゃみによって出る飛沫も感染の原因になります』マスクにはそのお飛沫を防ぐと言う明確な意味があると強調する。

では、ノーマスクの国々の感染者が日本よりも少ない現象はどう理解すればいいのだろう」。

ここですよ!ここここ、ここおおマスク取っ払っちゃった欧米では感染者数は減り、完全マスク防衛隊の日本国では感染者数はなかなか落ち着かない。

マスクに苦しんでいる人がいる日本では落ち着けない、納得できない。

再び記事からね。

「松本さんによると、欧米では現在『集団免疫』に近い状況が生じている。集団免疫とは、感染拡大によって免疫を獲得した人が人口比でかなりの割合に上がる状態を指す。そしてそうなったのは、マスクを手放したがゆえだというのだ」。

ここで一つ私たちが了解して置きたいのは、日本はマスク作戦を始め色々と手を変え、品を変え、ウイルスとは距離を取るのがウイルス防御策だと思っていたことだね。だがだよ、欧米ではそんなコロナと面倒な取っ組み合いは止めちゃいなってことだ。

「集団免疫」

これが私たちが学ぶ新しい発想(考え方)だ。

偶然そうなったというのではない。

松本先生が言う。

「例えば米国では、感染力の強いオミクロン株が広がり始めたタイミングでマスクを外す方向へかじを切りました。だから多くの人が実際に感染しましたが、その分、抗体を持つ人も増えたのです」。

欧米では感染とワクチン双方で得られる『ハイブリッド免疫』を多くの人が獲得したという。

「その結果、今はマスクの有無によらず感染が広がりにくくなっているのです」。

だとすると、日本も「ハイブリッド免疫」を獲得する方向へかじを切り、結果的に集団免疫を獲得し、マスクも外す道へ向かうことができるのでは?

私もそう言うコロナの出口を考えたが、松本先生の言い分はちょっと、どころか大いに違う方向へ向かうのだ。

記事に戻って松本先生の言い分を聞こう。

「では、そろそろマスクを外してもいいのか。そう尋ねると、松本サンは『それは時期尚早』と返してきた。『日本ではまだ集団免疫が成立したとは言えない。

今の時点で外すことになれば、今後の流行は大規模になるでしょう」と楽観論に警鐘を鳴らすのだ。さらにこうも言う。

「コロナを迎え撃つ医療体制は十分ではありません。変な言い方ですが、みんなが安心して感染できないわけですよね。そう考えると、少なくとも年内はそう簡単にはマスクは取れないと思います」。

日本と欧米では医療体制も違い、集団免疫とマスクの事情も同じには論じられないのは分かるのだが、松本さんの論理にはどう考えても矛盾があるように思える。

松本さんは先ず欧米についてこういう。

「例えば米国では、感染力の強いオミクロン株が広がり始めたタイミングでマスクを外す方向にかじを切りました、だから多くの人が実際に感染しましたが、その分、抗体を持つ人も増えたのです」。

整理すると、マスクを外す→感染者が増える→ワクチンの抗体と合わせ「ハイブリッド免疫」が出来る→集団免疫獲得

欧米ではマスク外した結果感染者が増えても持ち堪えられたが、日本では医療体制が不十分で持ち堪えられない。だから日本ではマスクは当分外せない。

これが松本先生の集団免疫論だが、私が日本の医療の実態に通じていないからなのか、松本先生が日本ではマスクは当分外せない、と言う結論はどうにも受け入れられない。

日本でもマスクを外して集団免疫を獲得してみたらどうなのか?日本の医療の特殊性だけを言うのは果たして妥当なのか?

マスクの問題を語る時、医療だけではない、日本人の心についても語らなければならないんでは?この疑問は外せないな、と思う人は私だけではないだろう。

それはこの記事の最後にこの見出しで指摘してある。

『特有の 同調圧力も』

「世界的には既にコロナの出口が取り沙汰され始めている。そんな中、依然マスク着用が続く日本。そこには特有の意識が関係しているとする見方もある」。

「マスクを外すと周囲から変な目で見られ、集団から阻害されるリスクがある。『無言の空気』に従うことで、自分の存在基盤を確かにしようと言う心理があると思います」こう話すのは、臨床心理学を専門とする筑波大の原田孝之教授だ」。

所謂同調圧力が強い日本では「人の目が怖い」症候群が間違いなく存在する。

この後公開されている3編の動画を添付する。先ず最初は厚生労働省が戸外ではマスクは着けないで!と呼び掛ける動画。

春ぐらいから呼びかけているが、一向に効き目はない。道路でも皆さん、しっかりマスクを着けて外しません。

もう一つ「NIKKEI」の「百人の本音」。

最後はJNNのdignewsという番組。

今年5月2日放送になっているので、マスク問題を今年春には考えていたんだ。

中である教授が「今年7月には外せます」と断言しているのが見物だなあ!

今10月になってもだーれも外していません。本当に笑えるなあ!!

もう笑うしかない!!

(2022年10月10日)

 

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鳥越俊太郎 鳥越俊太郎

1940年3月13日生まれ。福岡県出身。京都大学卒業後、毎日新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、同社を退職。1989年より活動の場をテレビに移し、「ザ・スクープ」キャスターやコメンテーターとして活躍。山あり谷ありの取材生活を経て辿りついた肩書は“ニュースの職人”。2005年、大腸がん4期発覚。その後も肺や肝臓への転移が見つかり、4度の手術を受ける。以来、がん患者やその家族を対象とした講演活動を積極的に行っている。2010年よりスポーツジムにも通うなど、新境地を開拓中。

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