【連載】新型コロナ騒動を検証する〜その存在証明から目的まで〜(高橋清隆)

第2回 PCR検査は「新型コロナウイルス」を見つけられるか?

高橋清隆

ドロステン論文が発表された翌日、中国疾病予防管理センター(CCDC)の調査チームが報告書を提出し、22年2月3日には新型コロナウイルスの全遺伝子を解読し、その経緯をまとめた論文をオンライン出版した。これが第1回で紹介した『nature』579号である。たった1人の患者の肺液からわずか21塩基のRNAと25塩基のRNAを取り出し、コンピューターで約3万塩基に拡張した。

国際政治分析家で調査ジャーナリスト、ウイリアム・イングドール氏は2020年11月、独立系メディア『global Research』に「メルケル首相のドイツで勃発するコロナウイルス騒動、偽陽性とドロステンのPCR検査」https://www.globalresearch.ca/coronavirus-scandal-breaking-merkel-germany/5731891と題する論考を寄稿。

ウイルスや微生物に関する世界的な科学者23人がドロステン論文の撤回を求める声明を出したことを紹介している。世界的なロックダウンと経済的・社会的大惨事の元凶となった論文は掲載前に査読を受けていなかったと批判。発表前からドロステンの検査手法がWHOに推奨されていたと指摘した。

この23人には大橋氏も含まれる。大橋氏は『PCRは、RNAウイルスの検査に使ってはならない』(ヒカルランド)で次のように述べている。

「PCR検査によって調べているのは、中国のグループが発表した論文に関係する遺伝子の一部との類似性である。実際のウイルスを確認しているわけではない」(p.161)

増幅回数が数十億から数兆倍に及ぶPCR検査には、ウイルス量を測定することについて根本的な問題がある。2019年8月に自宅で謎の死を遂げた発明者のキャリー・マリス博士は、「PCRは感染症の診断に使ってはならない」と発言したと伝えられる。PCRは物質を質的に検査するために考案されたのであり、この性格上、量を推定するのに適さないとの趣旨と解釈できる。病気の診断には、ウイルスの量が問題なのだから。しかも、RNAウイルスは変異しやすい。

そもそもPCR検査は、病原体とされるゲノム遺伝子全体のごく一部だけを調べる検査である。検査に用いるプライマーはDNAの両方で40塩基である一方、新型コロナウイルスのゲノムはおよそ3万塩基とされているので、750分の1の類似を探すにすぎない。

WHOのテドロス事務局長の声明に従うような形で世界各国がPCR検査を始めたが、注意深く見ると、同検査は確立されたものでないことが分かる。米国疾病予防管理センター(CDC)の公式ホームページには、PCR検査の概要が説明されている(https://www.fda.gov/media/134922/download)。

この38ページには、次の記述がある。

Detection of viral RNA may not indicate the presence of infectious virus or that 2019-nCoV is the causative agent for clinical symptoms.
(PCR検査で検出されたウイルスの遺伝子は、感染性のウイルスの存在を示しているとは限らないし、新型コロナウイルスが臨床症状(肺炎など)の原因とは限らない)

実際、いろいろなものに反応した報告がされている。新型コロナウイルスに懐疑的なタンザニアのマグフリ大統領は輸入した検査キットにパパイヤやウズラ、ヤギの試料を検査に掛けたところ、陽性が出たと発表している。その後、同大統領は急死。コロナ感染の疑いを掛けられて報じられた。

検査結果に大きく影響するのが、増幅回数(Ct値)だ。ある検査キットの取扱説明書にはCt37以下の場合は陽性、Ct40以上の場合は陰性とすべしと明記されている。台湾は36回とこれを忠実に守っているが、米国は37−40回、日本は40−45回と、陽性になりやすく設定されてきた。

インフルエンザによる死亡は2020年、前年の3575人から956人へと激減した。

日本医師会は同年3月11日、インフルエンザの検査はしないようにとの通達を全国の医師会に通知している(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200311/k10012326511000.html)。
本来インフルエンザに計上されてきた患者が、新型コロナ患者にそっくり読み換えられている可能性を疑う(第3回へ続く)。

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高橋清隆 高橋清隆

反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。元ローカル新聞記者。著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)、『亀井静香が吠える』(K&K プレス)、『山本太郎がほえる~野良犬の闘いが始まった』(Amazon O.D.)など。翻訳にデーヴィッド・アイク『答え』第1巻[コロナ詐欺編](ヒカルランド)。2022年3月、メディア廃棄運動を開始。 ブログ『高橋清隆の文書館』http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/

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