【特集】ウクライナ危機の本質と背景

ジョー・バイデンは米国が本当にロシアのレジームチェンジを望んでいると伝えた(前)

ジョナサン・クック(Jonathan Cook)

・創造的破壊

冷戦時代のライバルであったソ連が崩壊したことで、中東をはじめとする世界の再構築を目指すネオコンの計画は、実は空白地帯から生まれたのである。

ネオコンは、90年代後半にかけて、自分たちの課題を示す一連の文書を作成した。その中には、恐らく最もよく知られている「クリーン・ブレイク (A Clean Break)」という、新たな中東での領域確保戦略を示す文書も含まれていた。

この運動の主要なイデオローグの一人で、ジョージ・W・ブッシュ大統領の首席補佐官カール・ローブの顧問であるマイケル・レディーンは、この計画を「創造的破壊」と呼び、アメリカが「伝統的社会を破壊する(undo)」という言葉で説明している。彼は、イラン、イラク、シリア、レバノン、そしてサウジアラビアなどの国家を「不安定にするかどうかではなく、どのように不安定にするか」が目標であると述べている。

その後、ブッシュの国務長官であるコンドリーザ・ライスは、この不安定化計画を「新しい中東の産みの苦しみ」と賞賛している。その苦悩とは、ワシントンが忌み嫌う指導者を排除することであることが明らかになった。

国際法は彼らの戦略を後押しするものではなかったため、回避するしかなかった。イラクの指導者サダム・フセインが大量破壊兵器を持ち、アルカイーダによる9・11ニューヨーク攻撃に関与しているとの偽の証拠をでっちあげることによって、ワシントンはイラク侵攻を開始するために非常に明白な口実を作った。ブッシュとその英国の盟友トニー・ブレアは、自分たちの侵略が「先制攻撃」として正当化されると、全く虚偽のことを主張した。

プーチンは、ウクライナに侵攻した際にも、暗黙のうちに先制攻撃の原則を発動していることに注意したい。彼の主張は、イラクにおけるワシントンの主張よりも重みがあると言えるかもしれない。

Antiwar.com提供(訳者:東江日出郎)

〇後半は明日掲載します。

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ジョナサン・クック(Jonathan Cook) ジョナサン・クック(Jonathan Cook)

マーサ・ゲルホーン特別賞(ジャーナリズム部門)を受賞している。近著には、以下のものがある。 ・”The Clash of Civilizations: Iraq, Iran, and the Plan to Remake the Middle East”, Pluto Press. ・"Israel's Experiments in Human Despair, Zed Books 彼のウェブサイトはwww.jonathan-cook.net。 ※この記事はMiddle East Eyeに掲載されたものです。 https://original.antiwar.com/cook/2022/04/01/joe-biden-has-confirmed-to-russia-that-the-us-really-wants-regime-change/

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