9/11の公式見解とは矛盾する“最良の証拠” ―暴かれた9/11:『外部調査委員会』による調査からの抜粋―
国際デイヴィッド・レイ・グリフィン氏が亡くなった。彼の「9/11の真相」への献身は、今後実を結ぶだろう。彼の遺産は生き続ける。エリザベス・ウッドワース氏とデイヴィッド・レイ・グリフィン氏よるこの記事は、2022年5月26日にグローバル・リサーチから初めて発表された。
「9/11同時多発テロ事件は、テロリズムに関するプロパガンダという新たな時代の到来を告げた。あの出来事、及びその結果生じた“テロとの戦い”は、ニュース性のあるひとつのトピックとしてのテロリズムの重要性を大きく増大させた。それらはまた、既得権益を保持する国家の情報機関が、今日のニュース報道を形成する大きな影響力を発揮し続けることを確実にした」。
デイヴィッド・レイ・グリフィン、2022年3月14日
【序文】
2001年の9/11同時多発テロ事件は、強力な破壊的影響を世界にもたらした。これらの破壊的影響、及びそのテロ事件に関して疑問を呈している多くの人々を考えると、報道はそのようなテロ事件がどのように実行され、誰がそれを組織したのかに対する疑問を徹底的に調査したのであろうと人々は考えるだろう。
しかしそうではなかった。むしろほとんどの報道は公式見解を繰り返し、それを疑問視する人々を攻撃するだけであった。しかし公式見解にある矛盾があり、疑問視することを必然にした(注1)。
むろん公式見解によれば、その攻撃はオサマ・ビン・ラディン氏に鼓舞され、アルカイダにより計略されたことになっている。主流メディアの以外の研究者たちがその証拠を調べ始めるにつれて、彼らは公式見解と矛盾しているように見える多くの事実を続々と発見していた。
その結果、ひとつの運動が出現した。それは、「9/11真相究明運動」と呼ばれるようになった。この運動の大きな焦点はこれまで、公式なストーリーとは一致しない証拠を調査することであった。しかしこの証拠の一部は、公式見解の問題点を明示する以外にもまた、そのテロ事件が米国政府、特にブッシュ・チェイニー政権と国防総省により組織されていたことも明らかにしたのである。
この解釈のもとでは、9/11同時多発テロ事件は「偽装攻撃」(false-flag attack)、つまり自国政府(米国政府)が国内でテロ事件を起こしておきながら、他の政府あるいはグループが9/11同時多発テロ事件を起こしたかのように示唆する証拠を提示していたというものであった。そして、(仮に9/11同時多発テロ事件がなくとも)テロ事件を組織する動機は確かに存在したのだ。
例えば、ディック・チェイニー氏が率いる極右・対外拡張主義(新保守主義)のネオコンは、1990年代にイラクでテロ事件が起こそうと熱望していたのだ(注2)。
さらに2001年には、ブッシュ・チェイニー政権の国家安全保障会議の初会合において、イラク大統領であるサダム・フセインをどのように(そうするかどうかはともかく)排除するかという点に既に焦点が当てられていた(注3)。
しかし、9/11同時多発テロ事件の真相を究明する学者たちが「偽装攻撃」の可能性のある動機と考えられるもの、及び9/11同時多発テロ事件の公式見解が真実ではない諸々の理由を指摘したにもかかわらず、主流派メディアはそれらの議論を非合理的で、根拠のない「陰謀論」としてはねつけた。その代わり、一般の人々に陰謀論だと受け入れやすくさせるような、個人的欠点を指摘した。
9/11同時多発テロ事件を調査している研究者たちの主張を調査するのではなく、報道の正確性をチェックすると自称した右派の「Accuracy in Media」という団体の著者は、こう書いている。「調査される必要があるのは、『9/11真相究明運動』とそのメンバーたち、およびそれを推進し続ける海外の人間たちだ」(注4)と。
「9/11真実究明運動」の主張に関する信頼性についての社会的議論は、これまで大体において否定的であり、せいぜい表面的なものであった。その主な理由の一つは、その運動の信条が何であるかを説明できる基本的な知識がない点にあった。主流派メディアの記者たちは、「9/11は内部の犯行(inside job)だ」と主張する様々な人々の発言を、『9/11真実究明運動』の参加者が信じていることを要約したものであると受け止めている。
そうした言い分をもとに、彼らは9/11同時多発テロ事件の公式見解を疑問視する人々を「無知で非合理的である」としばしば描いていた。そうした描き方こそが、今世紀を決定づける政治的事件に関する確実な調査研究に、一般の人々が近づくのを妨げている。
それゆえ我々二人は、9/11同時多発テロ事件に関する公式な立場と矛盾する「最善の証拠」を構成する科学的情報をまとめたものを、メディアと一般社会に提供することにした。
デイヴィッド・レイ・グリフィン
エリザベス・ウッドワース
「コンセンサス911」共同創設者
気候変動科学と行動に大きく関わっている。彼女はGlobal Researchに42本の記事を掲載し、『Unprecedented Climate Mobilization: A Handbook for Citizens and their Governments』、『Unprecedented Crime: Climate Science Denial and Game Changers for Survival』の共同著者であり、COP21ビデオ「A Climate Revolution For All」の共同制作者である。彼女は核兵器反対運動に関するパンフレット『What Can I Do ?』及びその小説『The November Deep』の著者である。彼女は25年間、カナダ・ブリティッシュコロンビア州政府の医学図書館長を務め、はクィーンズ大学の学士号、ブリティッシュコロンビア大学の図書館学の学位を持つ。
デイヴィッド・レイ・グリフィン(1939/8/8~2022/11/26)は、米クレアモント神学学校およびクレアモント大学院の宗教哲学および神学の名誉教授で、プロセス思想の探求と普及を目的とする「プロセス研究センター」の共同所長であった。彼の編集した「Constructive Postmodern Thought」のSUNYシリーズは31巻発行された。彼は30冊の著書を出し、13冊の本を編集、250本の記事と文章を執筆した。最近の著書には、『The American Trajectory: Divine or Demonic』、『Bush and Cheney: How They Ruined Americaand the World』及び『Unprecedented: Can Humanity Survive the CO2 Crisis? 』がある。