【連載】新型コロナ騒動を検証する〜その存在証明から目的まで〜(高橋清隆)

第3回 新型コロナ「感染者」水増しの手口

高橋清隆

PCR検査で陽性が出たからといって、大抵は症状があるわけではない。マスメディアは陽性者を「感染者」と報じるが、両者は別物である。厚労省危機管理医務技術総括審議官の佐原康之氏は2020年12月2日の参議院地方創生及び消費者問題に関する特別委員会で、柳ヶ瀬裕文(日本維新の会)氏の質問に対し、「PCR検査の陽性判定は必ずしもウイルスの感染性を直接証明するものではございません」と答弁している。

コロナが猛威を振るっているかのように伝えられた20年、周りに人がばたばた倒れているわけではなく、死者数も減っていたことを第1回で述べた。これは同年6月18日に厚労省が全国の都道府県に出した事務連絡が関係する。

PCR検査陽性者が亡くなった場合、死因を問わず「コロナ死」として公表するよう指示しているからだ。

こうした水増しを指示されているのは、わが国だけなのだろうか。答えは否である。米国では何と、ウイルス検査をしなくても新型コロナウイルスの可能性があれば、新型コロナウイルスによる死亡にするよう指示している。

米国の人口動態統計に関するデータを共有するNVSSは20年3月24日、新型コロナウイルスに関する新しい死亡・疾病の分類コードの採用を通知した(https://www.cdc.gov/nchs/data/nvss/coronavirus/Alert-2-New-ICD-code-introduced-for-COVID-19-deaths.pdf)。

そのなかで、「U07.2」は「検査確認の結論が出ていないか実施できない場合、新型コロナウイルス(COVID-19)の臨床的または疫学的診断に割り当てられる」と記されている。

さらにQ&Aでは、「検査で確認された場合のみ死亡診断書で報告するべきですか?」の問に対し、「新型コロナウイルスが死因である場合か、死亡の原因または一因と推定(assume)される場合、全ての死亡者に『COVID-19』が死亡診断書で報告される必要がある」と答えている。

実はこの分類コードはICDコードと呼ばれる世界共通のもので、WHOが作成する。「U07.2」は臨床検査を伴うCOVID-19の判定「U07.1」とともに、20年2月に発表されている(https://icd.who.int/browse10/2019/en#/U07.2)。わが国で検査不要の新型コロナ判定を促す通知を、筆者は確認できていない。海外に比べ「コロナ死」が少ない理由かもしれない。

 

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高橋清隆 高橋清隆

反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。元ローカル新聞記者。著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)、『亀井静香が吠える』(K&K プレス)、『山本太郎がほえる~野良犬の闘いが始まった』(Amazon O.D.)など。翻訳にデーヴィッド・アイク『答え』第1巻[コロナ詐欺編](ヒカルランド)。2022年3月、メディア廃棄運動を開始。 ブログ『高橋清隆の文書館』http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/

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