【連載】安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁(藤原肇)

第5回 安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁④

藤原肇

2022年2月24日の早朝ロシア軍がウクライナに侵攻し、予想外のウクライナ戦争が特別軍事作戦の名で、キエフ空港の爆撃とミサイル攻撃として、首都への進撃の形で始まった。時期的には地表が凍結する厳冬期の作戦だから、予想ができたとはいえ、まさか実際に軍事行動に移るとは、餘にも無謀すぎたために、プーチンの決断は強引過ぎ、非難されても当然の暴挙だった。

常連の「山根治ブログ」に私は寄稿した後で、『日本のゾンビ政治の病理』の第二巻に収録したが、電子版に載せた速報記事は次のような内容のものである。欧米のメディアはユダヤ系が圧倒的だから、プーチン悪人説が主流だが、私は歴史を相似象で捉え全体像を描くので、異端に見えても時間の経過に従い、正確さが分かると確信している。

「青天の霹靂」にも等しいロシア軍のウクライナ侵攻で、国際情勢が急激に変化し、惰眠を貪っていた日本人がは頭に冷水を浴びせられ、迷妄から醒めるなら歴史の教訓が薬になるでしょう。というのは、大統領役を演じていた男が、テレビで人気を稼ぐ政治に無関係なコメディアンでも、大統領に就任する茶番劇の成れの果てとして、亡国が実現中だからです。

お笑い芸人の出来損ないで,政治手椀が無能な男が人気で大統領になっても、何をやるかの構想力は皆無だから、米国にとって扱いやすく傀儡として最適だし、ウクライナ人は無知蒙昧でした。ポピュリズムの波に乗り人気に陶酔していれば、大阪の住民が維新のペテン師に全面支持をするのに似て、目先の利害に目が眩んでとんでもない間違いを犯します。

ウクライナの大統領に人気で就任していた、ゼレンスキーというユダヤ系の男は、橋下(ハシシタ)元大阪市長、笹川良一の子分の松井大阪現市長、吉村洋文現大阪府知事、この3人を束にしたペテン師です。大阪の三バカ大将により、大阪の医療崩壊は日本最悪であり、コロナ感染で死んだ患者はダントツを記録したが、維新党のデタラメ政治のせいで大阪は日本の生き地獄です。

もっとも、大阪はキエフの姉妹都市で、親分のゼレンスキーの無能はプーチンも熟知した事実であり、口先だけの空威張りに、KGBのベテランのプーチンが騙されるほどのヤワでありません。しかも、ゼレンスキーのパトロンは、テレビ網の成金としてオリガルヒ(財閥)になったコロモイスキーだし、このユダヤ人のコンビは外部勢力の遠隔操作下にありました。

それを理解するには副大統領時代のバイデンが、2014年だけで3回も次男のハンターを一緒に連れて、ウクライナを訪問した特に起きた、スキャンダルの意味に立ち戻ることが必要です。この訪問の時にハンターは、『ブリスマ』ガス会社の役員に就任し、1ヵ月5万ドルの給与を支払われ、それが『NYポスト』紙の一面に出て、大スクープになっています。

私はオイルマンとして生き石油業界に精通するが、幾ら副大統領の息子でも絵描きが天然ガス会社で、月収5万ドルの幹部にと採用されるバカ話は、耳にしたことがありません。副大統領のキエフ訪問で10億ドルの経済援助を行い、その袖の下の迂回ルートが、この闇取引だったことはおよそ見当がつくし、汚職摘発中のウクライナの検事総長は罷免されていたのです。

しかも、副大統領のバイデンはウクライナ政府に対し、対戦車ミサイルの提供を約束して、オバマが慌ててその実行を拒否したが、大統領になったバイデンが再び実行に移しました。更に、バイデンはウクライナ憲法に、NATO加盟を努力目標として明記させたのであり、バイデンは軍産複合体のため、メッセンジャーの役目まで演じて、戦争への布陣を敷く上で死の商人の役目までしています。

『バイデンの秘密のEメール』と題した大型活字の見出しが、1年後の『NYポスト』紙の1面を飾ったが、これはハンターが修理に出した、コンピュータの記録からです。このメモリーの記録にはエプスタイン事件で知られた、セレブの卑猥な写真が満載だったことで、大騒ぎになった代物だし、ユダヤ系メディアが全力を挙げてもみ消しました。 このメールはハンター宛てで、ガス会社『ブリスマ』で顧問役のポザルスキーが差出人で、次のような内容であり、バイデン副大統領の関与が一目瞭だったのです。

『親愛なるハンター、ワシントンへ招待してくれ、君の父上と会って一緒でき感謝します。非常に名誉であり喜びでした。昨夜お話をしたように、今日またコーヒーでも飲みながらお会いできれば幸いです。飛行場へゆく途中になら、貴方のオフィスに寄れますが、正午ごろでどうですか、Vより』。

このバイデン絡みの事件は、その後はウヤムヤで終わり、コロナ禍のパニックの中で事態は推移したが、事態の本質を理解するには、ソ連解体で冷戦体制が崩壊した、30年前に立ち戻ることです。ベルリンの壁が崩壊して、東欧諸国がワルシャワ機構から離脱し、ソ連体制が終わったことで、旧ソ連内の国が独立した時に、国有企業や資源の略奪が行われオリガルヒ(泥棒財閥)が続出しました。

ロシアやウクライナではオリガルヒの暗躍が目立ち、国有財産は泥棒に略奪されたが、叩き潰したのがプーチンで、ロシアは辛うじて生き延び、経済力は4分の1にまで落ちたが、どうにか大国の面目は維持しました。だが、ウクライナのオリガルヒはネオナチとの結びつきが強く、バチカンの闇勢力と結び、ジョージ・ソロスの影響を受け、ロシアの資源の略奪のために前線基地の役割を演じました。

ウクライナのオリガルヒは私兵のアゾフ大隊を持ち、ウクライナ軍と共同作戦でオデッサのロシア人を虐殺し、次に東部のドンバス地区でもロシア人の殺戮をしたから、自警団から民兵が育ちました。この民兵が独立を掲げて、ドネツクとルガンスクが共和国を宣言し助けを求め、ロシアが支援したのが、ロシア軍の侵攻の原因になり、合同演習の流れが首都キエフに向かった。

だが、それが首都を制圧して政府の転覆を狙うのか、チェルノーブル原発を抑えて、核爆発の予防かは不明で、その前に反戦の叫び声が国際世論として高まり、ロシア制裁色で塗り込められました。ユダヤ系のメディアが戦争難民の姿を取り上げて、悲劇の物語に仕上げたので紛争の原因は隠されてしまい、感情論に煽られたままプーチン悪者説が定着したのです。

しかし、世界史的な観点で見ると最も重要なイシューとして、列強による勢力拡大路線がロシアの安全保障の面で、ロシア人の不安と恐怖心に絶大な影響を与えていたのです。ユーラシア大陸に陣取りビザンチン帝国を引き継いで、覇者になろうとしたロシア帝国は、西欧の王家や貴族から狙い撃ちされた歴史を持ち、強烈な被害者意識と共に根強い劣等感を植え付けました。

ナポレオンによる侵略は『戦争と平和』が描く通り、モスクワを炎上させたし、クリミア戦争の時には英仏トルコにサルディニアが、地中海への南下を制圧してロシアを封じ込めました。また、第一次世界大戦の時は、東部戦線での惨敗と革命で、ロシア帝国は崩壊してしまったし、共産主義のソ連邦になり、第二次大戦でナチス軍に侵略されたソ連の死者数が、2,000万人という悲惨さです。

しかも、戦後の冷戦構造でNATOはソ連を封じ込め、ソ連崩壊後の新生ロシアにネオコンと結ぶ米国政府が、軍産複合体の利益のために、英国の金融筋と手を組み略奪工作を進めたのです。それがオルガルヒを使ったロシアの国富の収奪で、道具がNATOの東方進出であり、この軍事同盟を梃に使いロシアを締めあげたから、独裁者のプーチンも震え上がりました。

ロシアは安全保障上バッファー地帯が欲しいのに、兄弟国のクライナまでが英米の手先の役を演じて、NATOの勢力下になればプーチンは安眠できません。それは日ロ戦争前の日本が満州へのロシア進出に怯え、滅亡の危機を意識したのに共通する歴史感覚で、大国の前の小国の恐れは『猫を噛む鼠』の深層心理です。

ベルリンの壁崩壊の時から現在に至る30年間に、世界の名目GDPは2.6倍に伸びたが日本はゼロ成長であり、それでも世界第3位だが、ロシアは3分の1にまで委縮して韓国以下の世界11位です。だが、国民1人当たりの数字では、2020年の日本は世界の24位で、ロシアは何と66位であり、その後の日本は台湾や韓国に抜かれて、今は50位程度で急速度に貧しくなっており、それにも日本人は無知です。

中国の名目GDPに較べたら、ロシアのGDPが中国の一割だと知り、プーチンが愕然とする様子が私には一目瞭然ですが、貧困に慣れ鈍感な日本人にそれを分かれと言うことは無理です。嘘と欺瞞の環境下に生き、愚民政策に慣らされてしまい、洗脳され思考力を喪失して奴隷根性に浸った日本人に、本当のことを言っても無駄で、ゾンビ政体のしたい放題が続きます。

ロシアと日本を突き落として、惨めな国にした疫病神は2人のユダヤ系米国人で、キッシンジャーとブレジンスキ―の名は誰でもが知っていますが、その正体を知る人は少数です。中国問題に精通している遠藤誉筑波大学名誉教授は、『習近平vsトランプ:世界を制するのは誰か』の中で次の興味深い指摘をし、日本人に心を込めたしなめの言葉を書いています。

「・・・キッシンジャーがアメリカを私物化し 日本が日米同盟ゆえにアメリカに追随するとなれば、日本もまた、キッシンジャーに私物化されることになってしまう。キッシンジャーは日本が嫌いだ。その落とし穴を見落としてはならない」。

日本の運命にとんだ災難を押し付けたのは、キッシンジャーとブレジンスキ―と共に、アシュケナジ御三家に属すジョージ・ソロスがいて、日本を食い荒らした真犯人です。虐げられた民のユダヤ人は苦難に耐えて生き延びるが、隙を窺って権力の側に就いた途端に、凶暴な暴君の手足となり、収奪者として猛威を振るいます。

『旧約聖書』と『タムルード』はその事例の『トーラの巻』であり、それが歴史の教訓であるのに、人はそこまで読み抜かず、通り一遍の知識だけで分かったつもりです。猿知恵程度の能力で相方を務めたのが、中曽根、小泉純一郎、竹中平蔵という、売国政治家三人衆であり、この売国奴によって日本はロシアと共に没落しました」。

しかも、 連立政権の相手役で、新興宗教として大成した創価学会の立ち位置は、ディープ・ステーツ(DS)の手先だし、同じ政治路線を持っている維新の会も傀儡だから、日本の政界はネオコン一色だ。だから、自公のゾンビ政治はウクライナ戦争を仕掛け、兵器ブームに酔い痴れる軍産複合体と同じで、戦争景気を大歓迎して軍備増強に向けて、熱狂しはしゃぎ立てていたのだ。

それに、統一教会の工作は巧妙で、京都や神戸に施設を作り、秘書養成学校で教育を施し、自民党議員の秘書として会員を無償で提供したが、これは『孫子』の内間術である。統一教会は国際的であり、米国で大学教育を受けた語学に優れた若者も多く、世襲議員より秘書の方が優れ、議員になる者も大勢いたし、世襲制に頼っている欠陥がここにも顕著に現れている。

政権を投げ出した安倍は時間の拘束から解放され、積極的に露出した行動で政治キャンペーンに乗り出し、「台湾有事」を声高に叫び、北京政府を挑発しつつ臨戦態勢の確立を目指した。統一教会との関係で安倍の露出が目立ち始め、節度の限界を超えたことがテロ事件の動機を生み、安倍が射殺されているが、銃撃した容疑者の自白では安倍の軽率さが原因だった。

 

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藤原肇 藤原肇

フリーランス・ジャーナリスト。『皇室の秘密を食い荒らしたゾンビ政体』『日本に巣食う疫病神たちの正体』など著書多数。海外を舞台に活躍する。

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