【連載】安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁(藤原肇)

第5回 安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁④

藤原肇

統一教会のフロントであるUPF(宇宙平和連合)が主催した、希望前進大会の基調講演で、安倍のメッセージを見て山上容疑者は殺意を抱き、「殺すしかない」と考えたという。そして、2022年7月8日の昼に射殺事件が起きており、多くの現場報告が記録され、映像や記事が存在するので、詳細は現場の人に任せ私は大枠を描くだけにする。

なぜならば、私は22世紀の読者に向け、20世紀の世紀末に関し粗筋を書いているから、テレビや新聞が扱う詳細なカレント・トピックスは、たちまち風化するので敢えて取り扱わないない。歴史に残るタイプのものは、「不易流行」がいう通り流行より不易を求めて、核心を作る構造を追うのが正攻法だという、貴重な教訓に従いたいと思うからだ。

これまで公開せず黙っていたことがあり、「山根治ブログ」に書いたが、勝共連合や統一教会に属す秘書は真面目だし、忍耐強くて従順だから使い易く便利らしい。彼らは洗脳されているので、地獄に落ちるのを恐れており、自民党がこれまで雇ってきた身内の秘書希望者に較べ、手間がかからない上に、奉仕精神が強いため需要が高いという。

「・・・統一教会の支援を受け安倍は首相になったが、実力不足のために敵前逃亡で政権を投げ出し、その前後の秘話については、『皇室の秘密を食い荒らしたゾンビ政体』の第三章に触れておきました。それを読めば分かるが、小泉や安倍の相談役だった、池口恵観和尚との縁で勉強会に招かれた私は、多くの議員や秘書に出会い、保岡興治や衛藤征士郎が連れて来た秘書を見た。

正体を見破るのは簡単で、統一教会の信者が無償で秘書に潜り込み、国家の秘密を抜き取る位のことは、私には一目瞭然であり、国際石油資本で鍛えた識眼力を胡麻化せません。今だから公開しますが、2009年の衆院選で保岡興治法相が落選した時に、失業した統一教会員の秘書は小池百合子に拾われて、政府の秘密を盗み取る機会が簡単に手渡されたのです。

日本を敵視する国が送り込んだスパイ役に、国会議員が機会を提供して食い物にされるのは愚かだが、他国のカルトの狙い通り国家機密を渡すなら、昔の人はそれを売国行為と呼びました。そうした人は売国奴で、斡旋役だった安倍晋三は国賊の典型ですが、殺人が起きた後になってから気づくのでは愚鈍であり、国賊を国葬にする狂気が罷り通るのでは世も末です」。

権力者としての安倍はしたい放題をしたが、マスコミが報道しないので国民が知らなかった隙を突いて、着実に進行していたのが自民党のカルト化であり、国会議員の過半数が汚染していた。感染能力から見れば統一教会の伝染力は、コロナ・ウイルスよりも強く防疫対策は大変だが、精神が弛緩していれば国会が危険地帯になり、ゼロ・コロナの封鎖の対象になる。

自民党議員の現状はドイツ軍がパリを占領した時に、レイノー内閣の閣僚の半数以上がナチ党員なら、内部から裏切り者が続出して、自壊すれば悪夢の実現になり、そうなれば亡国以外の道はない。そういえば前例もあり、ナチが侵入した時にノルウェー王国にQuisling内閣が登場して、彼の名前が「裏切り者」で通用したが、Shinzoingではどうだろうか。

売国奴の安倍晋三に対して、ヨーロッパの独自性を誇る時に、「ダンテ、ゲーテ、シャトーブリアンの故国」と言える、文化を知る真の愛国者のドゴールは、悪魔の前の天使ほどの違いがある。戦争熱を弄んだ安倍は権勢欲と自己愛の権化で、祖国を反日邪教に売り渡した売国奴だが、軍人から政治家になったドゴールは、祖国を救うために戦った英雄であった。

私がフランスに留学したのは、1964年春から1969年春までであり、ドゴールが大統領でポンピドウが首相の5年間で、フランスの政治は未だ安定せず、アルジェリア内戦の余波が残っていた。私が訪仏する1年半前には、ドゴールの家族を乗せた車が、パリ郊外のプチ・クラマールで、機関銃で襲撃された事件があり、犯人は反乱軍(OAS)の軍人で、CIAが背後にいると噂された。

サハラ砂漠の油田と共に、弾道弾基地(レガーヌ)を奪う計画が、ペンタゴンとCIAによりOASとの間で準備され、ドゴールの暗殺を契機に、ポンピドウ内閣を倒す形で試みられたと言われている。ポンピドウ首相の経歴はロスチャイルド銀行の頭取だし、サハラの油田や原子爆弾は、ロスチャイルド家の利権だから、キューバ事件の後の米国は自立路線のフランスを敵視した。

私がグルノーブルで体験したのは、地方自治の確立のために、中央集権的なパリのドゴール体制に対し市民の立場で闘ったのであり、それは『オリンピック青春記』に記録してある。だが、ドゴールが政党に対して、特定の個人や集団の利益を追求し、国民全体の利益や共通善の実現を忘れ、精錬潔癖を求める倫理観に乏しいと考え、名誉と誇りを求める姿勢は評価した。

南太平洋での核実験に反発し、学生時代の私は反対運動をしたが、彼が国内の米軍基地を全廃し、NATOの本部をパリからブラッセルに追い払った、このドゴールの勇気と決断力は見事だった。軍人的な権威主義は嫌だが、ヨーロッパをを統合ではなく、連合体としてまとめ直して、第三世界の権利と自尊心を守るために、米ソの大国主義を非難したドゴールに、私は政治家の志を感じていた。

ベルギー系の作家の韓素音(Han Suyin)が、毛沢東主席と周恩来首相の招待状を届けにパリを訪れた話は有名だが、ドゴールが亡くなったために、毛とドゴールの会談は実現しなかった。

だが、パリでハン・スーイン女史が友人たちに、「中国の人民と指導者たちは、将軍の独立路線と政治的現実主義、ある種の精神的価値の勝利に対する信仰、更にはドゴール将軍のお蔭で、フランスが世界に持っている光輝と中国の革命におけるフランスの影響ゆえに、将軍に対して払っている大きな尊敬。そして、毛沢東主席と周恩来総理が最も感銘を受けているのは、ドゴール大統領が力に屈するのを受け入れず、母国の独立をする意思だった」と語ったと、Jean Mauriacは『Mort du General de Gaulle』に書く。

ドゴールが亡くなる前に,大袈裟な国葬を辞退して、ノートルダム寺院での宗教的な儀式だけで済ますように伝え、政治家としての節度を示したのは、米国流の張りぼて趣味の対極でシックだった。

安倍の如き国賊を国葬で飾り、「フリック・ショー」を演じた、日本政府を批判した私の記事は、読者の手で世界に発信されたが、その内容は次のURLを開けば、真意が伝わると期待したい。
https://www.quora.com/profile/Lauro-Andrea/Shinzo-Abe-s-State-Funeral-will-be-a-Freak-Show-by-Dr-Hajime-Fujiwara-translated-from-Japanese-On-the-afternoon-of

安倍が射殺されたのでタブーの崩壊し、隠されたスギャンダルがと発覚したことで、日本の政界を支配していた闇が白日に曝され、安倍が売国奴だったことが明白になった。祖父が作った勝共連合は、父親の安倍晋太郎が首相になる工作を手伝ったし、安倍晋三自身に協力して首相にしたのが統一教会で、彼が率いた自民党は総てにわたり、カルトに汚染されたと国民は知った。

安倍政権は8年近く続き日本最長を記録したが、自民党の総裁選挙では党員の投票が決め手だから、安倍が総裁に当選した背景に統一教会がいて、安倍晋三は自動的に首相になっている。だから、安倍が官房長官だった時に、検察が統一教会が犯した、反社会的な行為の捜査に着手しようとしたの対し、安倍が妨害した卑劣な工作が発覚して、安倍は統一教会の操り人形だと分かった。

一連の反日行為に加担した安倍は売国奴に属すが、権力に睨まれるのを恐れたから、マスコミは批判を加えず、タブーの壁に守られて安倍は政権を維持し、日本最長の内閣り記録を残した。外国人には日本特有の制度が理解し難く、岸首相、佐藤首相、安倍首相が同じ家族に属し、岸と佐藤が兄弟であるし、岸の孫が安倍という血縁関係の謎が分からない。

しかも、岸家は朝鮮の李家が半島の対岸に配置した分家だし、日本の豪族の佐藤家から養子を取る関係については、タブーで誰も触れないため、家系の繋がりが闇を作っている。『韓国経済新聞』の李社長に内緒で教えて貰ったが、彼の家姓の李という漢字は音でKIとSHIに分かれて、日本ではKishiになるのだし、山口県を支配した大内氏は百済王朝の末裔だという。

しかも、朝鮮戦争の激戦中に韓国の李承晩大統領は、山口県に亡命政府を作って数十万の韓国人を移住させる、特別計画を日本政府に提案したが、実現しなかったと耳元で囁いた。また、九州の幾つかの藩には似た繫がりがあり、『有職故事』に精通し漢字の構造を読み解くことで、秘密のコードが読め『トーラの巻』の秘伝は、そこにあるのだと教えて貰った。

このようなアドバイスは半ば眉唾物扱いで、都市伝説だと思い当時の私は信じなかったが、世界の歴史を学んでから、白川静博士の『字統』や『字通』を読む内に、そうした世界が分かり始めた。また、大唐帝国を築いたのは遊牧系の李世民であり、有力家系の血統に関して学会では論争が続き、名門の末流の権勢は客家として、朝鮮、香港、台湾、シンガポール、マレーシアなどに、李家の子孫の人脈が地下帝国を結んでいる。

半世紀にわたって書き継がれ、著者の晩年になって完成の域に達した本は、100年後の読者に捧げられるもので、ゲーテの『ファウスト』のように封印され、沈黙の時間を持つ運命にある。だから、壮大な宇宙図にも似て、作品全体が交響詩のようにまとまった形式を持ち、百年後になって読む者は、自己完結した作品の前で老いの境地を味わい、それを楽しむことができるのである。

しかし、『オリンピック青春記』は50年前の脱稿で、「まえがき」が35年前に書かれ、「あとがき」が15年前の2008年に執筆されているから、半世紀もかけて一書に仕上げられている。2008年に出版した本はオリンピックが主題で、一応は完結していたが追補を加えたこともあって、電子版で復活した本書はオムニバス形式になり、ドキュメントの風味が加わっている。

ブッシュ(父)の「世界新秩序(NWO)」やGAFAの発展による、グローバル化という現象は、冷戦崩壊の以後に起きた、米国の単独覇権時代の産物で、主役をネオコンが演じていた。だが、2008年のリーマンショックで、米国の衰退が決定的になり、それ以降は多極化と多様化によって、世界の基本構造が激変し、Localの持つ意味合いが重要性を増加し、現在は「Glocalization」が進行中である。

だから、この「Glocal」の動きは地球規模のGlobalと地元のLocalが、一体化した言葉が意味することへの注目が必要で、そうした観点で観察し目の前で進展する事象を理解することである。かつて言われた世界化は国民国家をしのぐ形で、国境の壁を乗り越えて広がるように、市場を求めて発展した帝国主義の変種だったが、その時代は20世紀と共に終わろうとしている。

日本で1999年に起きたクーデタによる政変を始め、米国のNYで演出され衛星放送で世界中を目撃者にして、絶大な洗脳効果を生んだ911事件も、壮絶な「Glocal」現象の一環だった。一つの世界で起きたことが、宇宙の別の世界で同時発生し、それがメタバースで起きる神秘であり、そんな時代の夜明けを迎え、新しい状況に柔軟に適応する、思想の大変革が求められている。

宇宙で起きていることや地球上で発生した事件が、社会としての国家を超え直接に個人の全身に反映して、影響を及ぼす時代に「Glocal」は存在価値を持ち、その真の意味を人々に意識させている。だから、世紀末は存在しており、20世紀の終わりのY2Kの事件を境に、古い世界は臨終を迎えて、死体が腐って分解する埋葬前の初7日の時期が、新世紀冒頭の四半世紀だった。

そんな考えに配され、歴史を振り返るならプーチン体制の誕生も、20世紀の最後の瞬間であり、日露米の3国の国力が新世紀冒頭の四半世紀に、衰退していた事実に気づく。ネオコンやゾンビと共にオルガイヒが登場して、先人たちが築いた国富を食い荒らしたことで、亡国に導いたソ連の暴政により、国民の連帯意識が崩れ一体感の維持が難しくなっている。

古い体制の死に続いて新しい生命が生まれるには、陣痛の苦しみを乗り越え、自らの力で新世界を目指して生まれ出る必要があり、芋虫が蝶になるよう変態するプロセスがある。夜明け前が最も暗いのだし、最初の光が差し込み黎明が始まる直前に似て、今は真っ暗闇であるが、天誅が下り国賊が消え、次に巡りくる時代が明るいものでありたい。

しかも、「あとがき・追補」が加わり、2022年が出来たことは時代性を反映して、情報の世界化と共時性が普及したためであり、日本のメディアに憑依した「島国根性」が破れ扉が開く。だから、それを突破口にして「Glocal」を育てることで、自由と平等が分極せずに寛容の心で共生を実現し、次の世代が希望に包まれて、生きて行ける社会を築くことである。

過去の半世紀は情報革命に伴い、社会が技術集約型から知識集約型に移行した、目まぐるしかった時代であり、最後の段階は狂乱状態で、ゾンビ政治が支配し百鬼横行と魑魅魍魎が君臨した。大転換期には出現するゾンビ政体を始末して、「靖国カルト」を一掃するならば、日本列島の四季を生かし、恵まれた自然と共存して、慎ましくても誠実な形で新しい国造りの扉が開く。

それでは日本列島を離れて、世界というより広い次元を含め、地球の次元にトポスを広げ、より高い次のレベルを求めて、それが何かを求めるならば、UNIVIDUALという概念が見つかる。これはUNIVERSEと組み合わさった、INDIVIDUALという単語が合成して出来上がった言葉で、宇宙は地球の外に広がり、個人はローカルな集団である、コミュニティを構成する基本単位だ。

コミュニティは地方を構成し、中央集権政治と対立するが、国民国家はグローバリズムに対立概念として現れて、地球は太陽系の一部であり、宇宙とはフラクタル関係にある。フラクタル構造を作るのが、フィボナッチ数列であり、宇宙を支配する法則に係ると理解した古代人は、覚醒した叡智のお蔭で、人類として文明と文化を築き、ホモ・サピエンスとして進化して来た。

宇宙と個人は極大と極小で、離れているように見えるが、それはリニアで見た発想で、直線を円環で理解すれば、極右と極左が重なるように、二項対立は雲散霧消して、ホロコスミックスが登場する。日本列島上の欲望の相克は、統一教会の日本乗っ取りや、安倍首相の射殺事件を生み、ユーラシア大陸の中心部で、ウクライナ戦争が展開し、バイデンとプーチンに率いられ、人類は醜い殺し合いをしている。

だが、138億年の宇宙の歴史の前では、生命の歴史や僅か数百万年の人類史を始め、20万年というホモサピエンス史とか、1万年前後の文明の歴史は微小であり、黴菌の繁殖や生態と大差がない。安倍晋三、統一教会、ネオコン、バイデン、プーチンなどは、歴史の流れの中でゴミ同然で、地上で蠢く黴菌の醜い食い合いを見飽きて、疲れた目をいやすためには、太古の人と同じで天空を見上げ、輝く星空を眺めることである。

そうすれば心機一転であり、地上を覆う詐欺話や虚妄は消え、宇宙に漲る天空の音楽が響いて、ピタゴラスが聞き取った音楽が、心の隅々までを浄化してから、宇宙の構造の秘密を教えてくれる。それをいち早く聞き取り、バックミンスター・フラーの天才は、三角形を基本ユニットにして、ジェオデシックドームを作り上げ、それを宇宙の構造とする、膜宇宙論(Brane cosmology)を生み出したし、人間の想像力の成果によって、多次元宇宙(multiverse)や仮想共有空間(metaverse)まで登場した。

三角形の頂点から垂線を下せば2つの直角三角形ができ、それはピタゴラスの定理の母体で、その中に自然界を支配するフィボナッチ数列を含むから、フラクタル構造の生みの親である。ピタゴラスの定理とトーラスが関係し、宇宙の構造と結びつきを持てば、「フェルマーの最終定理」や「ポアンカレ予想」にも、当然だが低通する大難問であり、数学愛好者に最高の名誉である、フィールズ賞の受賞対象である。

「フェルマーの最終定理」では、プリンストン大学のAndrew Wiles教授が、2006年にFields Medalを受賞しており、「ポアンカレ予想」はロシア人のGrigori Perelmanが、2002年に解決していた。だが、ペレルマンはFields Medal受賞を辞退し、クレイ数学研究所のmillennium Priceと100万ドルの賞金も辞退ており、その変人ぶりが世界の注目を集め、時の話題を集めたほどである。

私はピタゴラス数が大好きで、それがフィボナッチ数と密着し、宇宙構造を体現するだけでなく、幾何学の精髄だと考えて、『生命地の殿堂(The Hall Cosmic Wisdom)』の中に、次のように書いている。

「私は幾何学が好きだから、トーラス(閉曲線)から陰陽の太極図を描き、ホロコスミックスの論文を仕上げた。・・・・ピタゴラスの場合は優れた数学者として、宇宙は聖なる秘数で出来ていると信じ、図形に表現すると円、三角,四角になり、それが立方体の形で表した場合には、球、三角錐、円柱をとると考えた。だから、自分の墓に『円錐、球、円柱=1:2:3』と刻印して、墓碑銘にしろと遺言に残したのである」。

ホロコスミックスの発想は、20世紀の最後の年に、NYの国際環境大学(IEEU)の紀要に発表した、論文で展開した理論であり、その真髄にはトーラスが潜み、『易経』の奥義の「大極図」と結びつく。

以下の論文の出典は、NYのBulletin of the International Earth Environ Universityで、Volume 21, January 2000. issueであり、和文訳は『The Funai』の2012年4月号に出ているが、『皇室の秘密を食い荒らしたゾンビ政体(Yanagimushi Conspiracy) 』の付録に、「全体的宇宙論」の題で収録してある。
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/paper/meta/meta.htm

輪環体(torus)の説明は辞書に、「a doughnut-shaped surface generated by a circle rotated about an axis in its plane that does not intersect the circle」と書いてある。これは私の論文の第8図で、トーラスと「大極図」の相関が明示されており、数千年前のチャイニーズの天才は、宇宙の構造をトーラスとして、理解していたことを証明している。

従来は宇宙とされていたものの上位に宇宙システムを考え、素粒子より小さく無に無限に近い宇宙素子を置き、空と無の間の実次元が階層構造で、虚次元がメビウスの輪で繋がるのがホロコスミックスダ。アーサー・ケストラーのホロンは、実世界の二次元投影モデルだが、ホロコスミックスは実と虚を統合し、三次元モデルとして表現した、無を特異点とした宇宙理論である。

無(nothingness)はないが全てある道教の究極概念で、空(emptiness)は同時に満ち溢れた(pleintiness)であり、仏教思想の基本概念を示し、キリスト教を母体にした近代科学は、主として実の世界を取り扱う。だが、インド思想に起源をもつ、近代数学と古代思想は虚無次元を包含して、メビウスの輪とトーラスからなる、宇宙論から成り立っており、それら全てを統合したのがホロコスミックスである。

 

それだけではなくて、拙稿を熟読すれば分かるが、宇宙はホロコスミックスであり、フィボナッチ数で成り立つことは、;分数を無限に連ねて行く、極限と結ぶ連分数の世界である。これは天空を見上げて星を眺め、無限を頭の中で描いて、エジプトではピラミッドを作り、ジグラッドを築いたシュメール人が、実用化していた技術であり、現在のわれわれには未知に属す、神秘に満ちた古代叡智の領域だ。

だから、純粋な数理哲学と結ぶFields賞の方が、夾雑物のゴミの多いNobel賞より、本質的な価値は高いのだが、ノーベル賞には賞金が伴うので、価値が高いと思う人が圧倒的だ。だが、Fields Medalの表面には、アルキメデスの肖像が彫られて、銘文としては「Transire Suum Pectus Mundoque Potiri (己を高め、世界を捉えよ)」という、権威と名誉を誇る言葉が刻まれている。

私はHenr Poincareeを敬愛し、彼の『La Science et l’Hipothese』を座右の署にして、高校時代から愛読してきたので、詐欺師やニセものを見破る目には、大いなる自信を持っているつもりだ。同じ受賞でも賞金はないが、フィールズ賞の方がノーベル賞より格が遥かに高いことは、シカゴ大学について論じた時に、天木大使との対談の中で、次のようにノーベル賞に関し論じている。

「例えばノーベル平和賞はノーベ ル財団が決めるのではなく、ノルウェーの選考委員会が決めるものです。スウェーデンで は付録賞と呼んでいますよ。・・・戦争を始めた人間が戦争を止めた功績によって、平和賞をもらうのではマッチポ ンプです。だが、それよりも酷いのが経済学賞です。シカゴ大学では受賞者がこれまで25人もいて、毎年のようにマネタリストが経済学賞をもらっている。

実はノーベル経済学賞は69年にスウェーデン中央銀行が、勝 手に『スウェーデン国立銀行賞』の名で作ったものです。それだけに経済学賞がノーベル賞全体の価値を落している。・・・大体からして、経済学はサイエンス とは無関係で、数学を使うので科学的に見えるが、人類のためにも平和にも無関係な存在です。また、経済学は誤った仮定に基づいた思い込みに過ぎず、天動説と同じ種類の思いいが学説のような顔をして罷り通っている。だから、経済学賞の賞金だけは課税対象なのですよ」。

歴史的に考察するならば、ノーベル兄弟の富の源泉は、バクー油田で得たものであり、同じ事業で蓄積した富をもとに、鉄道事業に投資したロスチャイルド家は、その後金融事業を通じて産業界を支配した。富の由来は石油とダイナマイトで、共にトルストイが描く『戦争と平和』に関連し、近現代史を支配する力として、現代社会の運命を左右しながら、ウクライナ戦争にまで繋がっている。

国際金融資本の野望に基づき、アメリカ資本の膨張を狙い、エネルギー資源で影響力を持つ、ロシア産の資源に対し、制圧することを目指して、ネオコンはロシアを戦争に導いた。情報力の格差に基づく、挑発の罠に引っかけられ、追い詰められたプーチンは、「Remember Aramo, The Maine, Pearl Harber」の常套句で、侵略者の烙印を押され、全世界から猛攻撃された。

相手を追い詰め侵略者にし、報復を口実に使う手口は、帝国主義の常套手段だが、スパイの親玉のプーチンでも、この定石を忘れたために、侵略者扱いされる過ちを犯した。愚鈍なバイデンの背後に、知能犯の英国人がいて、マモンに弱いアメリカ人が、うまく乗せられたにしても、この仕掛けられた戦争に、世界中が騙されたことは、フェイク時代を象徴していた。

地上に戦争が継続して、カネの魔神マモンに操られ、人間や自然界の運命を支配し、平和な社会を地獄(inferno)にしている時でも、天空の星の世界においては、Dante Alighieriがたどり着く天国(paradiso)がある。それだけに、2022年に生きている我々は、天空を見上げ星空を眺めて、心を鎮めて平和を願い、愚かな争いを止めることを考えて、勇気ある行動に移るべきではないか。

人間の浅ましい欲望を放置して、より多くより強くを求めれば、自由の名の下で無間地獄が継続するし、満ちたこと足りることを知り、何も持たず拘らないことで、満ち足りた悟りの境地にたどり着く。

8世紀の日本の詩集『万葉集』には、詩人の柿本人麻呂が「天の海に 雲の波立ち 月の船 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ」という和歌を書き、18世紀の医者の江左尚白は「星月夜 空の高さよ 大きさよ」と俳句を読んでいる。

(藤原肇著『安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁』の第一部より転載 )

 

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藤原肇 藤原肇

フリーランス・ジャーナリスト。『皇室の秘密を食い荒らしたゾンビ政体』『日本に巣食う疫病神たちの正体』など著書多数。海外を舞台に活躍する。

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